「首の価値観」首 プルコギさんの映画レビュー(感想・評価)
首の価値観
俗説が多い本能寺の変周りの歴史を北野武監督のエッセンスで煮詰めてごった煮にした作品だと感じました。予告の時点ではバイオレンスで頭のネジが外れている戦国時代の武将達の探りあいや関係性を重厚に描いてくれるのかとワクワクしたのですが変にコメディリリーフな部分があり個人的に肩透かしを食らってしまったのがマイナスな点です。武士、農民、南蛮人、商人、それぞれのもつ首級に関する価値観の違いは見ていてなるほどなと感じました。それでいて最後のあれですから物語として完成度は高いと感じました。映画の中で印象的なセリフとして予告でも使われていた「人生はそれこそ座興」といった旨のセリフです。あれには首という本題とは別に北野武監督の思いが乗っているような印象を受けました。前述したコメディリリーフ的な部分がもう少し薄ければ評価として☆4〜5でもいいような作品です。殺陣や戦はやはり大画面大音響に限りますので見るのであればぜひ劇場で。
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