「因果応報?水戸さま繋がりのモヤっとしたお話し」花腐し ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
因果応報?水戸さま繋がりのモヤっとしたお話し
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「火口のふたり」を観て爆発したなんじゃこれ感、同じ監督さんはどんな作品にしたのか期待半分で出掛けました。
ストーリー的には芥川賞作品的な文学調で、大衆迎合とは言い難い感じでした。
柄本佑と綾野剛が同じ女性と繰り広げる人生模様は、どちらがどうとも言えない、人が年齢を重ねるに連れ、その時々の価値観からくる判断で、同じ人間だからって「絶対」は無いのだなと思わされるものでした。
まあ、そうであっても水戸のご老公様繋がりの性描写には笑わせて貰えたり、不思議な感覚がラストまで続き、なかなか整理はつきませんが不快感やつまらなさは覚えませんでした。
ただ、最後の方で綾野剛がアパートの部屋から出てきた時には下駄を履いていたのに、鏡に映った祥子を負って部屋に戻る時には裸足だったシーン、ワタシの中では何処かで三途の川を渡っちゃったのかなと、舞台はこの世ではないかなと思いました。
帰り道でパートナーに話したところ「ああ、それでまぐわった後、綾野剛が一緒に死んでくれとお姉ちゃんに話したら、もう死んでると言われたところの納得がいったよ」と帰ってきました。
受け取り方は人それぞれでしょうが、スクリーンの中で繰り広げられる延々と酒を煽り、煙草の紫煙が霧のように立ち込める世界の中でうすぼんやりしていました。
火口のふたりより好みでした。
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