アステロイド・シティのレビュー・感想・評価
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質の高い自慰行為を見せられる映画
複雑な仕掛けに難解な台詞回し、意味ありげだが最後までネタバラシをしない伏線めいたエピソード、オチらしいオチもなく、カタルシスも無く、宇宙人が出てくるような話なのに終始凪のような映画。
監督がやりたい世界観を極上のキャストとカラリストと音楽で表現した上質な自慰行為。
材料は完璧なのに完成形は全然美味しくない。
映像演出やカメラワークはとても面白いので、長い長いPVとして観るなら良いけど、これは映画と言っていいものか悩む。
これを面白いと言えば映画を深く分かってる教養人のように思われそうだからファッションで絶賛する方々は多いだろうし、既存映画のアンチテーゼのように感じる面もあるけど、だから何?という感じ。
映像作家気取りの学生か、拗らせ似非オシャレ民向けの長編PVだと思う。
ウェスアンダーソン感
パステルカラーは脳内砂漠によく似合う
カラフルかつキッチュに描かれる50年代アメリカの世俗
あんなカラフルでキッチュな画作りなのに、一見だけでテーマを理解するのが難しいウェス・アンダーソン作品だが、今回もやっぱり理解できない面が多かった。大人が敷いたレールに反発する子供達というテーマは今回も踏襲していたのは把握できたけど、舞台背景なんかはおそらくアメリカ人じゃないと分からないのでは。いや、今のアメリカでも理解できる人がいるかどうか…
ただ、日本公開がいまだ未定な「あの作品」とダブってるなというのは宣材写真とかからピンとは来ていた。オブラートに包んでこそいるけど、本作も結構デリケートな内容。それをカラフルかつキッチュに包めて作れるアンダーソンの創造力は改めて凄いし、それを実現させる映画会社も凄い。配給が今まで蜜月だったフォックス・サーチライトからユニバーサル傘下のフォーカス・フィーチャーズに変わったのも、何らかの事情があったのかも。そういえば、「あの作品」もユニバーサル製作だった。
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