見たものの記録のレビュー・感想・評価
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パラドックス
タイムスリップの実験をする男と、自主製作映画の台本が上がって来ず空き家で暇を持て余す俳優達の話。
昔祖母が洋装品店をやっていた跡地の2階でガメラを回しタイムスリップパンツなるものを履いて実験をする男…なんだこれ?
そして川崎の河口付近の河原でダベる女性達、東京の郊外の一軒家に自主製作映画の撮影にやって来たが台本が上がって来ず暇を持て余す女性達と展開していくけれど、序盤の会話はほぼ作品と関係ない雑談ですか?
そんな感じでぺちゃくちゃ良く解らないことを聞き取り難く喋っている中に1分間だけ戻れるとか、居なくなったとかが織り込まれても頭に全然入って来ないし、同じ様なやり取りを積み重ねられて何だこれ?
いきなり「完」とかゴースト的な映像出て来て、やっと展開が変わって来るけれど、タイムスリップも1分どころじゃない感じだし、これじゃあ幽体離脱?撮ってない映画の試写ってなんだ?
これを正とするなら全ての瞬間の未来は違う訳で、残っている映像も違うし2023年もとある1つの時間軸のその後でしかない訳で、いくらファンタジーとはいえ???
なんだか2〜30分もあれば出来そうなものを薄~く薄~く引き延ばしたものをみせられた様な感覚で終始冗長だった。
映画を撮ることは見ること
試写会で鑑賞。
すごいものを観た。
としか言いようのない、形容し難い、しかしなんだかとても楽しい映画でした。
大笑いしたかと思うと、夢幻のなかを彷徨っているかのようなシーンもあり、そしてホラー映画?って思うほど恐ろしいシーンがあるかと思えば、夏の幻のような美しいシーンもある。
え?え?え?ってなってるうちにどんどん時間と空間を超えて映画は疾走する。
映画を撮るために集まった役者さんたちと監督が並行宇宙を行ったり来たりしてるうちにそれが映画になってしまった・・・とでも言うのだろうか。
コロナ禍のもとで4年かけて断片的に撮りためた映画の部品を4次元的に組み上げて創り出された軌跡のような映画です。
個人的にはこの映画の絵がすごく好き。オールドレンズの質感とかフレアとか望遠レンズの圧縮効果とかが好きな人が絶対におおっ!てなるような観たことないような絵がたくさん観れるし、夏の暑さと湿気がダイレクトにスクリーンから伝わってきます。みたことのないものを観たい、映画には意外性がほしい、なにかとんでもなく尖った映画が観たい。そんなひとは必見だと思います。
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