「洞口依子映画祭2」白鍵と黒鍵の間に またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
洞口依子映画祭2
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同学年の女優洞口依子さんがご自分で企画されている映画祭、本当は前日の「ドレミファ娘の血は騒ぐ」が見たかったのだが予定があり本作を鑑賞。デビュー作である黒沢清監督の「ドレミファ娘」は記憶に残る快作かつ怪作であり、当時当方が監督した自主映画にも影響を受けたシーンもあった。洞口さんは以降ずっと継続的に出演作を重ねられ、今般話題となった真田広之のSHOGUNにも出演されているが、やはり映画祭ポスターにもなっているドレミファ娘のイメージが鮮烈である。
本作の感想としては、面白い構成とストーリーだが快作とまではいかない感。弱点は助演陣か。ヤクザの親分が銀座中が恐れる様には全く見られなかった。また森田剛も親分と顔を合わせると面倒なことになる、と周りが恐る様なムードは全く感じられないし、そこまでの抗争感は全く描かれない。1980年代はバブル期、1950年代の設定なら行けたのかも知れないが映像と時代感覚が合わない。池松壮亮の演奏や美術映像音楽が頑張っているだけに残念。
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