劇場公開日 2023年10月6日

  • 予告編を見る

「「〇〇と〇〇の間に」」白鍵と黒鍵の間に にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「〇〇と〇〇の間に」

2024年9月28日
PCから投稿

アイデアは面白かった。
ゴッドファーザーを弾いてはいけない。
リクエストしてもいけない。
ノンシャラントというキーワード。
過去と未来の同時進行。

でもどれもイマイチ。
組長の”凄み”が分からないため、
別にゴッドファーザー弾いてもいいんじゃん感。
チンピラ(森田)の背景が分からないため、
ただのジャズ好き893感。
宅先生の逸話が無いため、
ノンシャラントに興味がない感。
極めつけが「過去と未来の同時進行」だ。
軸になるものがないため、
なんだかうまく機能していない感が満載。

白鍵(かくあるべき理想的な未来)と
黒鍵(うまくいかない空虚な現実)の間を
ジャズがアドリブする複合的な世界観。
を、表現するにしてはなんともチグハグ。

ジャズという題材は良かった。
俳優陣も個性的で良かった。
銀座とキャバレーという場所も良かった。
それだけに残念。

「〇〇と〇〇の間」というタイトルは
いわば禁じ手。”名前負け”というフラグが立つ。
「〇〇と〇〇の間」をタイトルにする気概があるなら、
その代表作になるような作り手の熱量が欲しかった。

にゃろめ