ジュリア(s)のレビュー・感想・評価
全37件中、21~37件目を表示
与えることが多いほど最後に得られるものも多くなる?
間違いなく言えることは、人生は選択の上に成り立っていて、あの時もこうしていれば…と思いがちなんだけど、別の選択をした場合の人生を知る由もない。
いずれの主人公も目の前の試練に向かっていき、その選択をしたことを後悔しないで生きていくことが大事なんだろと思った。そして、失うものが多いほど最後に得られるものが多いというプラマイゼロではなく、与えることができた人が最後に、その還元があるのかも知れないと納得した。良い話だった。
何気ない事で変わっていく人生
人生、山あって谷あって、分岐があって、どちらが良かったのかは終わるその時までわからないのかもしれない。
人生は素敵だ。
ちょっとわかりにくくなるとこくらいで素晴らしい映画
映画って良いよね。な作品
生きる活力になる良い作品でした。
妙なまでに求められる知識が高い上に複数回視聴が前提な気が…。
今年151本目(合計802本目/今月(2023年5月度)8本目)。
シネマートさんでは珍しいフランス映画です。
すでに他の方が書かれている通り、いわゆる「もしそうだったら?」のifを描くタイプで、明示的に時間軸の移動が表示されるものもあれば、されないものもあります。また、このifの話は最初に出てくる男性の方の「確率過程がどうこう」という話に本質的になるのですが(ただ、ここに気が付くのは数学科卒以外にいないと思う…。分野的には物理学部でも習うと思います)、何ら一般常識でも何でもないので(日本では学部4年の卒論の輪読会で読めばわかる程度で、学部共通で学習することはリアル日本の数学科ではほぼほぼない模様)、ここがかなり厳しいです。
そのうえに上記の事項から発展する「話の分岐」が「分岐の分岐」をしたり、序盤はドイツに関する歴史が求められたり、あるいは突如法律ネタになったりと、とにかく理解難易度が高く、複数回視聴がほぼ前提な気がします。特に数学ネタ(一部、物理ネタ)は平気な顔をして出てくる割にどうみても学部4年か修士レベルの話であり(しかも、確率論を専攻したというレベル)、そこを理解しようとすると完全につまります(そこらの書籍を読んだらわかるとかというレベルを超越しているため)。
ちょっとこれは、「日本の一般的な学習過程」を考慮すると、「そこまで字幕を理解できる方いるのかなぁ…」という理系(というより、数学ネタ)の「振り」が恐ろしく、そうかと思えば法律ワードが飛んできたりと、フランス映画といえば独特な余韻を残すものが好まれるとかと言われますが、余韻も何も、理解することさえ難しいという特殊な映画です。
正直なところ1回みただけだと、何を述べたいのかという主義主張がはっきりとせず(音楽の大切さ、ととるのは無理がある)、「感想を書き込むサイトなのに感想が書けない」という特異な映画です(きわめて限りなく「テネット」に近いほどのリアル学力を要求する映画といえます(あちらは物理8割数学2割というほどですが))。
評価に関しては、4.3を4.5まで切り上げたものです。
---------------------------
(減点0.4/日本の一般的な視聴者に対する配慮が欠如している)
・ 「確率過程とブラウン運動」という字幕が突如登場する上に、この映画の理解は結局ここになります。ただ、この理解は数学と物理の融合分野の上に、この「確率過程」は本質的に公理的確率論まで要求する内容なので(ただし、映画内で描かれているように、人口知能などに応用されている、というのは事実)、これを理解して、さらに「映画の背景全体にこの数学的なネタが流れている」ということを把握するのは、もう無理じゃなかろうか…と思えます。
※ リアル日本でも、公理的確率論を学部で扱う数学科自体がそれほど多くないので(一般的には大学の数学科でも、高校1年で習う「一般的な確率論」(抽象確率論)で足ります)、実際に数学科でそういうことを学習したいなと思うなら、事前に扱う大学をシラバス等で把握していないとダメです。
(減点0.2/棄却と却下の違いの字幕の配慮)
・ 映画内では「却下」ですが、そのあとの描写を見ると、「日本で見る場合」には、ここは「棄却」が正しいです。
(却下) 書類の未提出、形式不備等で、手続き・裁判の「門前払い」を喰らうパターン
(棄却) 手続き・裁判には参加できた上で、「それでも言い分を認めない」というもの
※ 「門前払いか、とりあえず話は聞いたけど言い分を認めない」という違い。
(減点0.1/字幕の配慮)
・ この映画、フランス映画で、一部でドイツが出ますが(ベルリンの壁の崩壊の話)、全般的にフランスパートもドイツパートも、出てくる看板等に字幕が何もないので、何がどうなっているか不明です(ただ、ドイツパートの部分はリアル歴史事情でベルリンの壁について知っていれば、ある程度推測できるし、フランスパートの部分は、カフェや病院に行っている等描写が明確なので、読めなくても看板類が「それらの施設を意味するのだろう」という推測はつきます)。
どんな道だって人生の歩みは止まらない
パラレルワールドが描かれる難しいストーリーを上手にわかりやすく見せてくれたなぁ、というのが終わったときの素直な感想。
生きていれば誰しも「あの時」や「こうしていれば」はあるだろう。けれどもそんな「たら・れば」を悔やんでいても己が歩む人生はこの道一つしかないのだ。
だからこそほとんどの人が懸命にその道を全うするためにもがきながらも歩みを止めず前へ進むのだよ、そんな気持ちを再確認させてくれた作品だった。
山あり 谷あり、最後にどんな幸せが待ち受けているかわからないよね(途中が幸せでも最後は逆になる場合もある)、どのジュリアも決して人生を投げ出さなかったのが良かったなぁ。
自分ももう少し頑張ろう、諦めないぞと思わせてくれました。
マルチバース作品として傑作(冗談です:笑)
この作品のように同一人物×4人分の人生が同時進行しつつ映像的には疑似シームレス・・・というのは初めての経験です。意欲作と思いました!
最初の一人目(バスに間に合ってベルリンの壁行った人生)が早めな分岐で一旦収束し、しかもいかにもベルリン的な妙な髪色(笑)で区別、整理がつきましたが、それ以外の人生が節操なくチャンネルが切り替わるので、全体の物語は比較的ゆったりしてるのに、なんだか妙に忙しく急かされてる感じが否めません。
作中のこのジュリアは何のジュリアか随時確認、ストーリーに乗り遅れない様に注意・・・をひたすら繰り返して本当に疲れました。
4人分の人生の成り立ちは、意思のある選択っていうよりも図らずも偶然そうなってしまったよ的な、いわゆる運命のいたずら、タイミングの良し悪しで左右される点では、実は個人的に共感度が高かったです。私自身、そんな人生だったので(笑)。
また、一番求めるものがその場で手に入らない、しかし諦めたと思ったら思わぬところからプレゼントあったみたいな人生訓は、ありきたりではあるが、真実に迫っていると思います。
「好事魔多し」「人間万事塞翁が馬」「禍福は糾える縄の如し」・・・まあ、良かれ悪かれ、すべてがてんこ盛りになった作品ともいえるでしょう。
ところで、どれが本当のジュリアの人生だったのか大変興味深いところです。作中では何となく最後に現れたのが本物っぽいですが私からしたら、どれも立派で素晴らしい人生と確信しております。フランス映画的セラヴィな感覚は本当に気持ち良い!
これに順番をつけたり、空想はどれだとか言うのは野暮な話しですよ!
今流行りのマルチバース作品の認識でいいんじゃないでしょうか(笑)。
では。
髪型と髪色と男で見分けましょう。
2052年、80歳のフランス人女性ジュリアの17歳からの人生を振り返ると共に、あの時違う選択だったらという妄想人生を並行してみせていく話。
1989年、ピアニストを目指しアムステルダムの音楽学校に通う17歳のジュリアがベルリンの壁崩壊を聞いて巻き起こって行くけれど、パスポートの件はどれに繋がっているのか???
3日のつもりがの人生は途中がすっぽりで、本屋で会わなかったらと、コイントスの裏表の3つのストーリーを展開していくけれど、話しが行ったり来たりで集中して観ていないとかなりややこしい。
選択というよりどれも偶然の分岐という感じだし、最後のシーンになるまでどれが本当でどれが妄想かも判らないし、幸せな人が良くない人生の妄想をそんなに広げてみるものですか?とか、分岐なんかいくらでもなんて思ったり、なんなら全部妄想?なんで思ったり?
話し自体は1人の女性の人生をみせるだけだけど、なかなかユニークな作りだし、波瀾万丈だしでなかなか面白かった。
とても良い映画です これを観ないのとても勿体ない気がします
マルチバースがどんどん展開されるので気を抜くと
時間軸やマルチバースが良く分からなくなってしまうので
集中してみないとなりません
マリオの様なボーーっと観る映画ではないので
人を選んでしまいそうですがとても良い作品です
興味を持ったら何も見ずに観て欲しい作品です
ラストがとても良いです
アイデアは良いし、 俳優さんもそこそこ魅力的だったんだけど、 途中...
アイデアは良いし、
俳優さんもそこそこ魅力的だったんだけど、
途中で話についていけなくなること多し
今見ているのが、
どの選択の後の人生だったのかが分かりづらい
そこはこの映画でとても大事なところなので、
残念感は強い
もし、もしも、もし、、 きっと誰でも一度は思ったことがあるのではな...
もし、もしも、もし、、
きっと誰でも一度は思ったことがあるのではないだろうか。
そんな「もしも」の瞬間をはっきりと自覚しているものから、さり気ない分岐点まで、いろいろなパターンが描かれる。
頭が忙しくなる覚悟はあったけれど、思ってたより分かりやすく、でもさりげなく、同時進行してくれるので、あまりそこにストレスを感じずに観られた。
(ベルリンだけは、あれ?見逃した?ってなりましたが)
どの選択にもよい時期と悪い時期、素敵な展開と心痛む展開が待ち受けている。
これは映画で、そもそもフィクションで、さらにその中の「もしも」なわけで。
だから、本当に「もしも」を知ることができたとしても、そこに待つ未来はどうかわからないけれど、それでもやはり、そこにはよいこともよくないことも、「もしも」を考えてしまう瞬間も、これでよかったのだと思える瞬間も散りばめられているのだろうなと思えた。
ジュリアの「もしも」ではない人生の、その日の瞬間はとても胸を打つものだった。あんなのその場にいたら感涙ですわ。
分岐した物語をどうエンディングに導くのかと思っていたけれど、悪くなかったです。ちょっと他の人生のその日の瞬間も気にはなったけれど。
「人間万事塞翁が馬」だが…ラストで
ピアニストを目指すジュリアの人生を、ここでああしていれば…しなかったら…
あの人に出会っていれば…出会わなかったら…のあらゆる分岐を同時にどんどん積み重ねて見せていく。
どの選択も完全な幸せなんて無いと、すべて塞翁が馬な感じなんですが…
もうラストが反則なんですよ、反則技で涙腺崩壊。
レッツ ポジティブシンキング‼️
で、この展開から結局どうしたいの?
と、中盤から終盤にかけてのタイミングで若干イライラし始めたところへ、あのラストですから❗️
収束のさせ方がとても上手でした。
分かってはいても、泣くに決まってます。
見事に監督の手のひらの上で踊らされました。
人生って何で決まるの?
運命?偶然?選択?出会い?
途中までは、そういうことをどう描いていくのだろうか、と考えながら見てしまいますが、どう捉えたらいいのか?という疑問はあまり意味がありません(たぶん)。
颯爽と指揮棒を振るテオくんに導かれるのは、実はジュリアではなく、踊らされてきた我々鑑賞者なのですね。
溢れんばかりの情熱というひとつの才能に恵まれたのなら、どんな形であっても、その情熱のままに振る舞えばいい。その情熱と出会う人がひとりでも感謝してくれるのならば、本人がどう思おうと大きな達成なのですよ。人生にそれ以上のものがありますか?
凡人で小市民の私だって、もしかしたら、どこかで誰かになにかの影響を与えているかもしれない。
だって、あの時(あの頃)は本当に頑張ってた自分がいたのだから。(←いつもポジティブシンキング‼️)
記憶の美化でもなんでもいいのです。
望むと望まざるとに関わらず長生きして後期高齢者になってしまったら、そう思いながら、しみじみと自分の人生を振り返っても誰にも迷惑はかからないのですから。
変わった映画で、素敵な映画だった
主人公ジュリアの、さまざまな偶然や選択によってさまざまな人生になっていくのを、それぞれみせてくれるという話。
音楽学校生時代にベルリンの壁崩壊を見に行っていたら…、本屋での出会いがなかったら…、コンクールでもし落選していたら…、スクーター事故にあっていたら…。さまざまなIFの結末を追う。
人生の良し悪しを左右するのは、偶然か、選択か、それとも関わる人たちか。繰り返し提示されるこのテーマ。その結論は、観た人がそれぞれ感じるべき内容だと思うので、ぜひ皆さん、観て感じてください。
さまざまな人生、もちろん明るい方向もあれば、暗い方向もある。交通事故など、暗い方向の際たるものだろう。では、その方向に向かった人生は、暗く寂しいものなのだろうか。そんなことを考えながら観ることができて、とても面白い2時間を過ごすことができた。
なんだか、讃美歌みたいな映画だったなあ。
素敵でした。
おまけ1
カンヌ、主演女優賞は決まった、って感じでしょうか。
感動系マルチバース映画
ピアニストを志すジュリアの、学生時代から枝分かれした4つの人生を並行して描く。
彼女の人生のアップダウンや悩みが痛いほどわかる…
キャリア・結婚・出産について、どんな選択をしても幸せを掴むのは自分でしかないってこと。。
4つの人生とは言ったものの、かなり入り組んで描かれるので4つの映画を観ているようでもあり、結構頭は忙しいですがその分見応え十分。
ピアノやギターの美しい音色と包み込むような歌声に感動高まる一作!
感動系マルチバース映画でした。
全37件中、21~37件目を表示