「最後が…」ミッシング mykpさんの映画レビュー(感想・評価)
最後が…
映画館に見に行けなくてやっと配信で視聴。
結論からいうと、最後をなぜこの形にしたのか。
どっち?どうなるの?と余白を持たせる手法はよく使うと思うけど。最後の最後、エンドロールに被せる??あれを?余白にしては考える余地が二択くらいしかない。
最初から、脚本とか間合いとか石原さとみの渾身の演技…全て良かったんです。派手な展開もないけど。
母親だから良い演技ができると断言はできないが、娘を失踪という形で失うとこうなるのかもしれない、という怒りとか、後悔、悲しみを全身全霊で表現していて、何度も涙しました。もはや彼女のリアルの娘が居なくなったんだろうか?という(実生活でも母親、ならではの)リアリティ。あの演技には当時、やり過ぎという声があったみたいだけど私は、シンプルに胸打たれたよ。
あと、寄り添いながらも少し頼りない弱さもある記者役、中村倫也。私は見る前はもっとやり手記者の演技をイメージしていたから、思っていた演技と違っていて良い意味で裏切ってくれた中村倫也を見れた。
監督作品は、ヒメノアールを鑑賞したことがあり、悲惨な末路を想像したけれど、、、
この最後では何も回収されない、、。
最も、作中にヒントが散りばめられたものを回収してくようなサスペンス形式というよりも人間物語。途中から出てくる弟役の森優作さんの演技の存在感が増し、彼の物語でもあると思った。
なんで姪っ子送らずに違法ギャンブルなんかに行ったの!!(悔)俺にも責任あるのに、、って言い訳してきた(ギャンブルに誘った)同僚にには胸焼けした(モヤモヤ)
ちなみに、森優作さんは、
今シーズンの日テレドラマに出演中。
同じように、団地?アパート?の一室に住んでいて散らかった部屋で引きこもっている設定で、ちょっと類似。実際の彼はそうでは無いのだろうけど、あのビジュアルで、物語の鍵を握るモブとメインの中間のような絶妙なポジションで活躍していくのかな?と思った。イケメンだけが役者じゃない。
最後の直前までずっと引き込まれて良かったのに、最後の最後で、結局何なんだよ?となった分の0.5減点。
ちなみに、劇中に出てくる音楽は
姉弟が乗る車のラジオから聞こえてくる曲と、エンディングの歌のない曲だけ。途中、ドキュメンタリー風味を出すためか?わざと手ぶれのような撮影手法になっていることに気づき少し酔う(笑)
