「“伝える”ことに焦点を当てている」ミッシング Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
“伝える”ことに焦点を当てている
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「何でもないようなことが幸せだったと...」虎舞竜の歌詞を口にした沙織里(石原さとみ)の失禁や嗚咽、発狂など迫真の演技に魅せられました。
沙織里だけでなく、いろんな立場の人の氣持ちを描いていて、ツッコミどころも登場人物がしっかりツッコミを入れてくれて、痒い所に手が届いていました。
序盤は怪しい人をピックアップします。
報道の裏側やネットに書き込まれる憶測、番組を見た人たちの思い込みについても描いていて、情報操作についても考えさせられました。
伝えるということの深さについては、言葉では伝えきれません。
ビラの印刷をオマケして持ってきてくれたシーンから、行方不明の子が保護されるシーン、壁の絵に虹がかかるシーン、保護された子を連れた母親が路上で声をかけてくれたシーン、弟の圭吾(森優作)と二人でクルマの中で泣くシーンなど、闇に差し込む光が徐々に増えてくる感じがたまらなく素敵で泣けました。
ラストは自分の子を愛するように人の子を愛する沙織里の中に人類愛のようなものも感じ、とても素晴らしい作品だと思いました。
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トミーさんのコメント
2024年9月17日
共感ありがとうございます。
見つかる結末になっていない以上、ああいうエンディングにするしかないのでしょうが・・終盤までの常軌を逸した感じは簡単には収まらないだろうという気分が残りました。この監督さんの描きたかったのは終盤の癒しなのか? 自分は違うと思っています。