「どうにもならないそれぞれの葛藤が痛い」ミッシング ミツバチば~やさんの映画レビュー(感想・評価)
どうにもならないそれぞれの葛藤が痛い
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どの役の方も、素晴らしい演技。
いや、演技なのか?
と、思えるほどの熱が伝わってくる。
どうにもならないイライラを周りにぶつけてしまう母。そのイラつき方が絶妙。ホントは夫が責めてくれたら。いや、支えてほしい。そのどちらも、すべては自分を責め続けている苦しさにある。
いっそ、消えてしまいたい。でも、そしたらもし、もしも、いつか娘が戻ってきたときに会えないじゃないか。いつか、いつか…いつか……いつだよ…。
切ないほどの葛藤を、石原さとみが演じきっている。
子育てって、そんなブラックポケットを抱えながらの毎日。大丈夫だろう…そんな言葉を何度つぶやき、打ち消し、面倒な手続きを時間を割いて、ようやく当たり前の日常が送れるんだ。当たり前じゃないんだよ。
弟のこと、夫のこと、マスコミのこと。どの視点からも手抜きのない描かれ方のように感じました。
秀作です。
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