「人間のあるあるなイヤな部分を突いてくる」ミッシング トニーさんの映画レビュー(感想・評価)
人間のあるあるなイヤな部分を突いてくる
娘の失踪事件により炙り出させる人間のあるあるな部分を突いてくる居心地の悪い映画でした(それだけ映画の出来が良い証拠)。
自分は結婚1年目の男なので、青木崇高が石原さとみから「熱量が違うんだね」とか「なんでそんな態度なの」とか責められてるシーンがほんとに苦しかった。
娘の失踪のような大事件でなくとも、日々の生活のやり取りで類似することはあって、どう返答するか困る場面を多々想像した。場面場面で青木崇高は悩みながらベストだと思う対応しようとしてる姿がリアル。
中村倫也は仕事の倫理観の悩みにぶち当たる役柄で、最後までその悩みに答えは出ない。そこで人間は一生悩んでクソな人生送るのかなぁ、的な描写がリアル。
あと、要所要所に街の人たちが諍い起こしたり、逆に気を遣ってくれる人がいたり、人間ってものがほんとに業の深い難解な生き物だとイヤでも見せられて、上手いと思いました。
何回も見たい映画では無いけど、リアルさが凄いつらくなる傑作でした。
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