「“映像の見せ方”に困惑」ミッシング まかのさんの映画レビュー(感想・評価)
“映像の見せ方”に困惑
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人間のリアルな心情を描くヒューマンドラマ映画が好きなので見に行ったが正直、期待はずれ。
終わりのない不安、自己嫌悪、周囲への怒り、いたずら行為の実態が描かれていたが、正直それらを全て含ませて何を伝えたいのかが分からなかった。
さおり(石原さとみ)が前へと進む結末をゴールとするならば、“2年後”みたいに変化の起こる期間をすっ飛ばして良いはずがないと思うのだが。執拗に弟に焦点をあてる必要もなかったのでは?
この監督の作品が初というのもあるかもしれないが、演出や設定、設定に対する脚本がどうも受け入れられなかった。
商店街の喧嘩話やスーパーでの顧客対応、ホテル従業員の言葉遣い、誹謗中傷しかない書き込み、警察からと勘違いしたいたずら電話、砂田さん(中村倫也)の愚痴をこぼすシーン、景色をただズームアウトするだけのカット、逆光を利用するためだけのヌルッとしたカメラの動き。
気になりすぎて内容が全然入ってこなかった。
序盤から手ブレが酷い時点で、嫌な予感はしていたが…。
行方不明事件から何ヶ月経っていて、警察とのやりとりや事件の成り行きなどが不明瞭な点と、怪しさ全開の弟の素振りは、見る側を困惑させる要素でしかなく、モヤモヤした。
さおりの心が崩壊していく様子はよく描かれていて、体験し得ない話であるだけに心が痛かった
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