「舞台挨拶でそら泣くわな」ミッシング HAL-9000さんの映画レビュー(感想・評価)
舞台挨拶でそら泣くわな
何か自分の中で消化できなくて、レビューするのに時間かかったな。思い出すのは道志村の失踪事件(事故)。多分この映画のモチーフにも使われてるんだろうけど、あの件自体は事故であっても、それに連なる出来事は立派な事件だった。当時これは何の根拠もなく母親がネットで私刑にあうパターンだ、と思って危惧していたら本当にそうなったのを覚えている。中には「いや待て。まだ母親を叩くのは早い。」とか、あたかも自分は良識のある人間と信じて疑ってない、人をリンチして良いという前提に疑問すら抱いていない書き込みを目にして、暗澹とさせられた。何も知らない部外者がなんだよ“叩く”って。何の権利があって?しかもこういった空気感が、今現在も社会全体に蔓延しているから本当に根深いなと思う。それが人の在り様と諦めて易きに流れるのもいいが、本当にそれでいいのだろうか?
石原さとみの演技は立派だった。堪らなくなる映画だけど、観てよかったなと思う。
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