「悲しくてやりきれないけれど」ミッシング ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)
悲しくてやりきれないけれど
いなくなった娘が戻ってくる事を信じて、手掛かりを探し続ける両親。世間の関心が徐々に薄れていく中、必死に協力を求める。母親の悲嘆は大きく、夫との間に温度差を感じてしまう。一方で、事情も知らず全く関係ないのに誹謗中傷する者。非難にさらされ、更に傷つく家族。
沙織里も弟の圭吾も、誤解されやすいキャラクターです。本当は気の毒な人達なのに、同情しきれない雰囲気がある。石原さとみさんの、熱演だけど、そこはちょっと違うんじゃないの、という演技が、そういう所を表現していたと思います。こういう風に振舞えば相手に好意的に受け止めてもらえると分かっていても、上手く出来ない事があるのは自分でも実感します。
森優作さんも、ビデオの中では良いおじさんなのに、薄気味悪い感じを出していました。
青木崇高さんは、一見ワイルドだけど知的で、理想のお父さん像です。
8月22日に、共感数100以上のレビュー数が10件に到達しました。
ゆり。さん始め皆さんから多くの共感を頂いた結果だと感謝します。
ありがとうございます。
今後とも宜しくお願いします。
ー以上ー
共感ありがとうございます。
いつもながら、的確で切れ味鋭いレビューですね。
仰る様に、本作の前半は、
人の不幸は密の味という諺通りの展開でしたね。
人間の悪い方の本性を存分に描いていました。
このまま、ラストまで失踪事件は解決せず、家族が更に追い詰められて終わるのか不安になりました。
同様の失踪事件が発生する後半は、崩壊寸前の沙織里、豊夫婦の再生への光明を描いていたので救われた思いでした。
二人は悲劇の殻を自ら破り、他者の失踪事件解決に尽力します。
事件が解決し、母親から感謝と協力の申し出があった時が二人の再生への光明だと感じました。正しく、情けは人のためならずの諺通りでした。
作品全体としては、人は人との関わりの中で生きていく、人によって傷付けられることもある、人によって救われることもある。と感じました。
長文で失礼しました。
では、また共感作で。
ー以上ー