「旦那さん役が光ってる」ミッシング 映画は左側さんの映画レビュー(感想・評価)
旦那さん役が光ってる
映画館はよく行く。中村倫也が目当て。
石原さとみはアンナチュラルが1番好き。
予告から気になっていた作品。
内容は何となく予想がつくけど、これ現実にも同じ境遇の方がいて。喋り口調の自然な演技や、多くの説明セリフが無いところ、それぞれの視点が同時進行していくところが興味深かった。
荒れていくお母さん(石原さとみ)の気持ちもわかるし、どこか冷静だけど心の中では色んな感情が溢れているお父さん(青木崇高)にも感情移入した。
特に青木さん。めちゃくちゃよかった!
冷静さを詰められるけど子供をみて涙ぐむところ、奥さんに何を言われても寄り添ってくれるところ。離婚しないでいてくれてありがとぉぉぉ。って思った…
ラストのボロ泣きしてる旦那さんと、
その時は荒れ狂うこともなく奥さんは優しく微笑んでるシーンが印象的。
今、男女で分けて考えるのって時代錯誤かもしれないけど、夫婦2人で感情のバランスを取りながら協力する大切さを観た気がする。
一方報道マンの砂田さんは事実を伝えながらも、映えや撮れ高を確保しないといけない仕事。
「事実が1番面白いからだよ」的な事を言われた時の表情。
カメラマンの虎舞竜ですよね…ってのも非常識かもだけも、視聴者の一意見として頭に浮かぶ人たくさんいると思うし。絶妙なセリフだなーと感心した。
スクープを撮って褒められたり、正義の味方だけど、何かを暴くことで誰かが不幸になっていったり…。現実世界でも難しい。SNSも見たく無いけど見てしまう心理。わかる。。。
ふと思い浮かんだのが長年行方不明の方や、震災等で消息不明の方のご家族から「本人と分かるものが少しでも見つかれば」的な雰囲気の言葉をよく聞くこと。
そこには最悪の結果が待っているのかも知れないけど、やはりこの目で確かめるまで探すことが終われない、何とも表現しにくい道のりって本当にしんどいな。と。
誰でもこういう状況になり得るからそれがまたリアリティで良かったです。