コヴェナント 約束の救出のレビュー・感想・評価
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人として突き動かす思いの全て
まさに約束の救出。立場の違う二人の、人としての熱い思いが、スリルある映像に凝縮され没頭した時間でした。ただ少し俯瞰すると、残虐な紛争地帯から故郷の国に戻り普通に仕事をして、子どもを抱く。人の心ってどうやって割切ることができるんだろう…と怖くもなりました。色んな角度で観ることのできる考えさせられる一本でした。
BL
デビュー作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」←(今だに覚えられない題名 ナガイ!)で鮮烈なデビューを飾り、映画ファンに「英国のタランティーノ」的な紹介をされたガイ・リッチー
その後もコンスタントに作品を発表しているが、どこか鼻につく作風で、個人的には推しの監督ではなかったガイ・リッチー
あのマドンナとの結婚も一因だろうな😲
ガイ・リッチー作品、全部観ているわけではないけれど、今作かなりベタな作りで判りやすく、一番好きな作品カモ(・∀・)
副題、自分でつけるなら「炎の友情、怒りのアフガン!」か⁉ ←(どっかで聞いたことある題名)
この映画の後日譚は自分にはわかりましたよ〜(*´∀`*)
ジェイク・ギレンホールと通訳のアーメッドは家庭を顧みず、二人仲良く釣り行ったりキャンプ行ったりするんですよ (゚д゚)ォ!
ジェイクは以前「ブロークバック・マウンテン」でもヒース・レジャーとアンナコトコンナコトしてたからなー(・∀・)ニヤニヤ
まぁ、冗談はさておき(多様性の時代デスカラナ!)とても観やすく誰でも楽しめる映画デス! オワリ
「不条理な戦争」今こそ観てほしい作品
序盤、通訳のアーメッドが生意気なのがまた良い◎
そんな自分の信念を曲げない生真面目なとこが後半に効いてくる。
熱い男同士の友情物語だけど、私的にはあらすじ観なければより楽しめたのかと。がっくし。
ハラハラスリルのある考えさせられる作品でした。ジェイクギレンホールすき。
そして、アウトポストでもそうだったけど
美談だけで終わらせず最後に容赦なく現実をぶつけてきて考えさせられる。
米兵数人に対してタリバンの人何百人亡くなってるの。。
命の重さじゃないけど、何が正義なんだろうと思ってしまう。
この自己犠牲の美談を素直に賞賛したい
感動の実話をベースにかなり脚色したであろうけれど、タリバンは許容出来ず、さりとて米国に協力と言うよりビザが欲しいがための通訳を引き受け、挙句タリバンに追われる身となったアフガニスタン人の地獄の境地と彼を救うべく現地に戻った米兵を描く。
当然のことながら本作の中では、米国=善、タリバン=悪、として描く。この点を以って米国のご都合主義を揶揄することは容易いかも知れませんが、そんなことは当たり前でしょ。ウクライナに侵攻したロシアとて自らは正しい事を行っていると思い込んでいるのだから。逆にウクライナは当然に自らのみが正義と確信しているはず。日本だってアジア諸国に欧米からの解放なんて欺瞞を掲げ、さんざの侵略を行い迷惑かけたのに、今では既に金で解決した事、過去の事は蓋をして未来志向で行きましょう、と都合のいい方便振り回す始末。あれもこれも戦争なんてそんなものですから。
9.11を経てアフガニスタン駐留の米国が遂に、目的も霧散し撤退を決めた。途端に米軍に封じ込まれていたタリバンが早々に政権を掌握し粛清が始まった。本作のエンドタイトルに、米軍に協力した通訳など3000人もが今もタリバンの恐怖におののいている、とテロップが出る。逆に言えば本作で描く内容はごく稀有な例であると、正直に謳ってもいる。3000人全員を救出しなければ善とは言えず、と騒ぎ立てるのは簡単ですが、米国なんかに行きたくない人も相当数いるでしょう。ほんの一例かも知れませんが、実話ですし、この自己犠牲の美談を素直に賞賛して何が悪いのでしょうか。
軟派のイメージ強いガイ・リッチー監督がイギリス人であるにも関わらず突然に硬派に転向か? どっちにしたって命の恩人を放っておけない人間の本質にこそ興味が湧いたのでしょう。お仲間のマシュー・ボーン監督が相変わらず軟派の「アーガイル」2024年でほぼ自爆してしまったのとは対照的です。演ずる役のふり幅大きいジェイク・ギレンホールは「エンド・オブ・ウォッチ」2012年や「アンビュランス」2022年などの極限リアルをここでも好演。ブルーの瞳が乾ききった茶色の世界に実に相応しい。もう一人の主役であるアーメッド役のダール・サリムは知的で落ち着いた雰囲気で、ところがいざとなった時の動きが素晴らしく、儲け役かも知れません。調べたら結構な出演歴で、どこかの作品で既に観ていたのですね。
現地人の通訳が戦地の爆撃で死んでしまい、その補充に選ばれたアーメッド。通訳は的確なれど態度が少々不遜と聞かされせていたけれど、言葉以上に空気を読みジョン曹長を随所で助ける。いよいよのタリバンの武器庫を発見するまでは、数多の中東もので観たようなシーンの連続で少々画面が緩む。けれど、その場での激戦以降の脱出シーンから俄然描写に力が漲り、以降ラストまで一直線の素晴らしさ。ドローンを多用し従来にない視点からの映像が興味を途切れさせない。
当然にアフガニスタンでの撮影であるハズもなく、中東と言えば多くの撮影が行われるモロッコでもない。調べたらなんとほぼ全編スペインだとのこと。目立つ車を敢えて避け、手押し荷車での山登りの壮絶は、単にビザ欲しさ以上に任務を遂行すべく忠誠でここまで人は動けるのだと、本作の白眉シーンでもある。逆に埃の一切ないロサンゼルスにおいてすら、心の安らぎを妨げる自責が辛い。その辺を女房もよく分かっているようで、夫のケジメを応援する太っ腹に感動です。
こうしてアフガンに舞い戻り、私財を投げ打って雇った傭兵の助けを借り、二転三転後に遂に出会った2人のシーンには鳥肌が立ちました。タリバンの気配の中で、再会に抱き合うなんてありえなく、少し離れて何気なく言葉を交わす見事なシーンです。傭兵のリーダーも後になって「あのヒーローがお前たちと分かっていれば金なんて要らなかったよ」と、人情の世界に緊張も緩みます。ただ、ダムのシーンで、数人の命を救う為に、遥かに多数のタリバンの命を空襲する現実には心も痛みます。当たり前ですが戦争=殺し合いなんですから。
例によってエンドクレジットに実際の関係者達の写真が映される。まだまだ最近のことゆえ、一部は顔を目を隠しての生々しさ。なによりダール・サリムはイラク
のバクダッドの出身とのこと。軽々しく中東問題に触れられないとも感じます。
緊張感と臨場感のあるストーリー
全体的に緊張感と臨場感が感じられて面白かった。
タリバンに見つかりそうなところを、何とか岩陰に身を隠して難を逃れたり、素早い判断でヘッドショットをかますところは、まるでFPSのゲームをやっているような感覚になった。
アーメッドがジョンを命がけで救出し、ジョンはその恩義に全力で報いようとする様に、胸が熱くなる。「戦友」という言葉があるように、生死のかかった場で育まれた絆は、並々ならぬものだと感じられた。
あなたに幸せを
どこで感動したとか、何が良かったとか、
とても語ることができない。
ただただ強く心を動かされた。
男の友情だなんて、そんな薄っぺらい言葉では到底足りない。
道義に突き動かされる人間を見て、
受けた恩義に報いようと再度奮い立つ人間を見て、
心が揺り動かない人はいないだろう。
1秒も目が離せない話の終わりには、ただ、あなたに幸せが訪れますようにと願う。
戦争を始めて人を殺すのが人間だが、救うのもまた、人間だと痛感するのだ。
熱い友情などではない。やむにやまれずお互いを助ける男たち
ガイ・リッチーの細切れ編集の戦争映画なんかつまんないのでは、という大方の予想を裏切り、良く出来た戦争映画。
爆弾工場を発見し、逆襲をうけ、敗走するシーン。雪崩のような状況変化を得意の細切れ編集で見せるのだが、素晴らしく効果的だった。
一転して山狩りから逃れ続けるシーンでは止め絵を繋ぐ編集で凄まじい緊迫感を出して、緩急自在の演出。
西部劇フォーマットという安定したフレームを得ることにより、ガイ・リッチーがこれまで培ってきた演出、編集術が最大限に発揮されてるように感じた。
一番良かったショットは、延々と続く上り坂でアーメッドが体力の限界を超え、辛すぎて泣くショット。あのショットがあるなしで全然違う映画になる。
アーメッドは身重の妻と米国で暮らすため、ジョンは「呪われた」ため、お互いを命がけで守る。もちろん、理由はそれだけではない。それを台詞でなく絵で描ききる、素晴らしい映画。
「水が貴重」
今年27本目。
昨年10月の「カンダハル 突破せよ」あちらもアフガニスタンでしたね、こう言う過酷な映画見ると水がいかに貴重か考えます。恩に報いる人だ、そうなりたい。一番の「RRR」に匹敵する作品でした。
気取っていないガイリッチー、好き。
アフガン戦争下で、とある米軍曹長とその現地通訳との間に起こった「約束と絆」をテーマにした実話ベースの作品。もちろん、ヒリつく緊張感と鬼気迫る戦闘シーンはこの監督のお家芸なのだが、本作の見所は、戦争という極限状態の中で生まれる、利害を超えた人間同士の絆にフォーカスを当てているところ。
個人的に、最近のガイリッチー映画の中ではダントツで好きな作品でした。
ガイリッチー監督と言えば、アクション作品の中に「カッコいい」と「オシャレ」を描くのが得意なイメージが強かったから、そもそもこの監督が米国の戦争という重いテーマと正面から向き合っていることが意外だったし、実話ベースの作品ということも意外でした。
そして、主演はジェイク・ギレンホール。独特の間と雰囲気を持つ、個人的にも大好きな俳優だが、内省的な軍曹といった本作の配役にとてもマッチしていた。
本作で特に好きだったシーンは、帰還中に通訳のアーメッドが、心が折れかかって不意に泣いてしまう場面。鑑賞後、本作の制作エピソードの動画を見たのだが、アーメッド役のダール・サリムがこのシーンをうまく演じようとしたら、監督から「人は泣こうと思って泣きはしない、不意にそうなるんだ!」とダメだしを受けたとのこと。なるほど、「不意にそうなった」泣きのシーンがきちんと描かれていた。
ガイリッチー監督の一つのターニングポイントになったであろう本作だが、人間の本質も描きつつ、きちんと娯楽映画に仕上げているあたりはさすがだなと唸らざるを得ない。
最後に、作品終了時のテロップで、米軍撤退後のアフガニスタンの実情が、作品と地続きの問題として深い余韻と共に見る側に突き付けられました。
アフガニスタンの現実 その2
こういう映画は見ていると辛くなるが、アフガニスタンの現実を頭に叩き込むために鑑賞。
同じ目的で、カンダハルも鑑賞したが、この映画の方がタリバンの姿が丁寧に描かれている。カンダハルのタリバンはゾンビみたいな印象。
結局、兵隊は平和を構築することは出来ない現実。
勢いにまかせて兵隊だけ送り込んではいけないのだ。
ソ連もそうだったし、ベトナム戦争もそう。
ガザも含め、平和は遠くなりにけり。
虚しい
任務アクションも残酷で敗退後も過酷な攻防を観る。
通訳人と家族は身を隠し逃げてタリバンは探し続けるスリリングな攻防戦は、どちら側も行動力も頭も賢いからレベルが高いサバイバルなイタチごっこ。
結局のところ最後の字幕で後味が悪いので一つの救出劇でしかなく虚しい気持ちだけ残りました。
アメリカのした事、しなかった事。
タリバンの支配地域を100kmも先の米軍基地を
目指して、しかも負傷している米兵を手押し車に乗せて
通訳者が助けるストーリーってだけで興味惹かれる。
助けられる米兵のキンリー役のジェイク・ギレンホールは、
もちろんですが、アーメッド役のダール・サリムの
胸が熱くなる演技がとても良くて、しっかりと
ストーリーを引っ張っている。
それにアメリカ政府がアフガニスタンで協力者に対し
どんな扱いをしたのか、そして自国民以外の人に対して
どう動いたのかが、ちゃんと描かれていた点が良かった。
キンリーの奥さんの台詞も良かったです。
約束は守られた。
実話じゃないんですね。あまりにも上手くできたストーリー。アーメッドがキンリーを連れ帰ったところでまだ半分。あれっ?って思ったらアーメッドの救出の後半からが本番。
移民局だか入国管理局だかのお役所的対応には苦笑。キンリー頑張ってアーメッド救出。
アフガニスタンってタリバンに目をつけられたら生きて行けない国なんだな。
米軍もタリバンもTOYOTA車なんだな。
権力の空白が生まれた土地の、協力者のはかなさ
<印象に残ったもの>
・アフガニスタンの土地の険しさ
・占領地域で治安活動する5-7人程度の小隊の危険さ。上官に増員を求めても断られたりする組織っぽさ。
・占領に反対する勢力(タリバン)の組織だった行動、”支配”の浸透力
<個人的なこと>
日本に逃れたアフガン難民の子の話を、数年前から時折聞く機会があった。父親は映画のように通訳ではないが、外国企業につとめていたかどで、同じくアメリカへの協力者として命を狙われたとのこと。
成長とともに日本での生活の影響もあり、将来就きたい仕事や宗教観も少しずつ変わる。通訳役の人の子供は将来どうなるのだろう、とエンドロールの写真を見ながらふと考えてしまった
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