劇場公開日 2024年2月23日

「熱い友情などではない。やむにやまれずお互いを助ける男たち」コヴェナント 約束の救出 あげ玉さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0熱い友情などではない。やむにやまれずお互いを助ける男たち

2024年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

ガイ・リッチーの細切れ編集の戦争映画なんかつまんないのでは、という大方の予想を裏切り、良く出来た戦争映画。

爆弾工場を発見し、逆襲をうけ、敗走するシーン。雪崩のような状況変化を得意の細切れ編集で見せるのだが、素晴らしく効果的だった。

一転して山狩りから逃れ続けるシーンでは止め絵を繋ぐ編集で凄まじい緊迫感を出して、緩急自在の演出。

西部劇フォーマットという安定したフレームを得ることにより、ガイ・リッチーがこれまで培ってきた演出、編集術が最大限に発揮されてるように感じた。

一番良かったショットは、延々と続く上り坂でアーメッドが体力の限界を超え、辛すぎて泣くショット。あのショットがあるなしで全然違う映画になる。

アーメッドは身重の妻と米国で暮らすため、ジョンは「呪われた」ため、お互いを命がけで守る。もちろん、理由はそれだけではない。それを台詞でなく絵で描ききる、素晴らしい映画。

あげ玉
Mさんのコメント
2024年4月11日

私もあの場面が一番心に残りました。
ほんとに「素晴らしい映画」です!

M