映画 窓ぎわのトットちゃんのレビュー・感想・評価
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ハンカチ持って映画館へGO!
・・号泣しました。ハンカチ持っていった方がいいです。
大昔、とっとちゃんの本を読んで、ストーリーを知ってたつもりでしたが、ちょっと印象が違いました。
この映画は、
戦争の時代を生きるとっとちゃんが、
愛に溢れる人々に守られ、
でもその隙間に、社会で生きることの厳しさに、時に傷つき、傷つけながら、
生命と愛の尊さ、儚さを知っていく、
ストーリーでした。
・・ああ、なんと凡庸で稚拙な表現か_| ̄|○
私の筆力では書ききれないので、みてみて下さい。
こんな、人生のエッセンスを、普通の子供は多分知らない、知る機会もない、少なくとも私の子供時代はなかったです。
でも感受性豊かなとっとちゃんと、豊かな個性のともえ学園の生徒たちは、その深みに触れながら、生き生きと成長していきます。
人生の豊かさと厳しさ、日々起こりくる神からの恩恵と試練を受け止め、自ら超えていく心の力を育てていきます。
子供の純粋さ、エネルギーを持ったまま、成長していく様は圧巻です。
ともえ学園のプールでは、水着も着ずに、皆が生まれたままの姿で泳ぎます。小児麻痺のやすあき君は、初めてプールに入ります。「体が軽い!」と感激し、地上では味わえない体の自由さを存分に味わいます。
皆が水中で輪になって泳ぐイメージシーンは、まるでマチスの「ダンス」の絵のよう。人間礼賛!
でもある日、彼の命の炎は突然消えてしまいます。やすあき君の葬儀で、哀しさが溢れて、教会から駆け出してしまうとっとちゃん。街中を走り抜ける途中、
様々な生と死の場面に出逢います。
出征する兵士を万歳で見送る群衆、その裏道で、銃を持ち殺し合う兵士の真似をして遊ぶ子供たち、足を切断した帰還兵、骨壷を抱き嘆き悲しむ女性・・・
そしてとっとちゃんは知るのです。
この受け止めきれない深い悲しみが、この殺戮の世の先にあることを。
一つの命の尊さと、
失う痛みが
星のように無数に折り重なり、踏みつけられていくことを。
校長の小林先生は、トットちゃんとの初対面で、衝動的でとりとめなく話を続ける彼女に、「きみは本当はいい子なんだよ」と言ってくれます。
助詞の「は」の意味なんか、とっとちゃんは気にもしません。
でも、数年経って、戦争で閉校を余儀なくされ、悔しさに嘆く小林校長に、とっとちゃんは言うのです。「将来、ともえ学園の先生になってあげる!」と。
とっとちゃんの優しさに触れ、小林先生は心からいいます。
「君は本当にいい子だね」
「本当は」が、「本当に」に変わった成長は、まさにともえ学園での日々のおかげです。奇跡の軌跡です。
黒柳さんは、いつもエネルギーに溢れ、素直で正直、そして愛に溢れている。
その個性はこうして育まれ、愛の結晶となって、世の中を照らしてるんだなと感じました。
その光はきっと彼女がいなくなってもきっと消えることはない、
くらい強烈です(笑)
戦争はこの映画の間中、ずっと低音で鳴り響きます。戦争が、人々の生活も心も支配していこうとします。
食糧難でお弁当も作れない日々、軍事工場で、軍歌を演奏すれば食糧が支給されるという、ヴァイオリニストの父へのオファーに、家族は大喜びします。
翌朝、黒柳家には父の美しいヴァイオリン、タイスの瞑想曲が響き渡ります。心が震える美しい音色です。
弾き終わった時、父は静かに言います。「私のヴァイオリンで軍歌は弾けない」と。
美しい音を奏で、愛でることは、人間の美しさを礼賛する事、それは人殺しに加担する事とは真逆のことだと。
魂の演奏、魂の一言。
さすが、とっとちゃんのお父さん。あのご時世に、お腹を空かせた家族を前にこんな決断、普通できない。でも父の真意を妻と娘はすぐに理解し賛同します。
戦争に飲み込まれていく人々、
愛をもってそれに抗う人々、
それらが対照的に描かれています。
そしてもう一つの対照、
〜生と死は裏腹で、だから大切に一生懸命生きよう、どの命も〜
ともえ学園の玄関の上に、中国の陰陽太極図みたいなマークがかかってたのが、そんなメッセージにもみえました。
見終わった後、大袈裟に言うと、
生きてることが輝いて見えました・・
映画ってすごい、と思った作品です。
大作です。
心の自由さは、美しさ
原作は子どもの頃に読んだきりでした。 子どもの目線、親の目線、先生の目線のバランスが良く、大人になってから改めて見られて良かった作品。 とりわけ現在のオルタナティブスクールの先駆けであられる小林先生の姿が、とても美しかったです。 誤解を恐れずに言えば、多様性は気を遣うし面倒くさい。「みんな一緒に」がいちばん大変で難しいけれど、トットちゃんみたいに、ただ友達でいられたら素敵だな。 一人ひとりの心が自由でいられて、それが守られる社会でありますように。
あのね
当初はスルーしようかなと思っていた作品でしたが、評判が結構良いのと、今週の新作がかなり少ないというのも加味して鑑賞。特典はあいみょんの主題歌の歌詞付きポストカードでした。
戦前、黒柳徹子さんが体験したとある学校のお話という事で、どうしても戦争というものを文字や映像でしか知らない自分にとってはズレを感じる部分もありましたが、人の優しさや寛容さを映像越しで味わえる作品にもなっていました。
落ち着きがないから学校を辞めさせられるという、今の時代にはあり得ない対応を迫られていたトットちゃんが、トモエ學園に移って友達や先生と過ごす物語で、どうなるんだろうというハラハラがあるわけではありませんが、当時のリアルってこんな感じなんだなと各シーンで思わされました。
トットちゃん自身本当に落ち着きがない子なので、まぁ先生もそりゃ頭を抱えるよなと思いましたが、トモエ學園の先生や生徒たちはそれを受け入れてくれる、それどころかトットちゃんの良いところを見つけてくれる描写は素敵だなと思いました。
ただなぜこのエピソードを切り取ったのかという疑問が募る話もあり、財布を下水道に落としたからうんこを全部掘り返すというのはまぁあまり綺麗なエピソードでは無いですし、トットちゃんもなぜか授業も出ずにひたすら探したりしてるので、シンプルに問題児じゃないかと頭を悩ませるシーンになっていました。
尻尾が生えたというのを1人の子に冗談混じりで先生が言うシーンで校長先生が怒るシーンも、なぜ怒っているのかというのが説明されないまま(一応1人の子に対して言うな的なやつや、小柄な子だったからなのかなとは思いましたが)だったので、そこも引っかかってしまいました。
全体的にエピソードを淡々と繋ぎ合わせただけな感じがあって、クラスメイトのほとんどがどんなキャラなのかの掘り下げもありませんし、何かテーマがあるのかと思ったら次へ次へと進んでいくので、その度に集中力がプツッと切れてしまったのは惜しいなと思いました。
ヤスアキちゃんが小児麻痺だっつってるのに、やたらとトットちゃんが手を引っ張る描写が多いシーンが多いのは事実だとしたらあまり好ましいシーンではなくて、強くあって欲しいというのは切な願いだと思うんですが、無理強いしてまで木登りをさせたりプールに連れていったりするトットちゃんの悪く言えば強情なところは好きになれませんでした。いくらなんでもこれは先生や周りに注意されないとトットちゃん自身が危ない子になっちゃうよなと思ってしまいました。
ヤスアキちゃんの突然の死も、事故だったのか病気だったのか、そこを明かさないのは黒柳さんからヤスアキちゃんへの配慮なのか、それとも本当に知らされていなかったのか、唐突すぎて整理がつきませんでしたが、当時を考えると仕方ないのかなとも思いました。
後半になってくると戦争が本格的に始まり、質素な生活になるなどトットちゃんやトットちゃんの変化が描かれるようになります。
戦争の様子を食べ物の価値など含め黒柳さんが実体験したものが鮮明に描かれていたのは良かったなと思いました。
地方へ疎開していくシーンで、生まれたばかりの妹に優しく語りかける様子は、トットちゃんが成長したんだなと少し感心するところがあって良いなと思わされるシーンになっていて良かったです。
声優陣は本職の方が少ないですがしっかりしていたと思います。中々の長編の主役をやり切った大野りりあなさんは本当にすごいと思いますし、杏さんと小栗くんとカレンさんは少し時間が経たないと気づかないくらい溶け込んでいて凄かったです。役所さんは1発で分かりましたが、優しさの滲み出ていた声で素敵でした。
色々と小骨が喉に引っかかる感覚のある作品でしたが、トータルしてみれば良い作品ではあったなと思いました。今年は戦前戦後の作品が多いなと思った次第です。
鑑賞日 12/11
鑑賞時間 12:40〜14:45
座席 O-16
誰が見ても安心仕様の超優しい映画。でも...
あえて悪く言うと他の戦時中を描いた作品と比べるとだいぶいい環境にいるし登場人物が優しすぎてこんなに優しい人ばっかだったの?と逆にリアリティを感じられない箇所もある。
しかし今作の主人公は今も幸せそうに現役で生きているという事実がある。
とにかく良い方々に恵まれて本人もよっぽど良い人なんだろうな〜思えてくるので今作の登場人物たちは割とリアルなのかもしれない。
あくまで「こども」の目線のお話。
そこまでキツい展開は無く安心感があるので辛すぎる展開が苦手な人やお子様でも楽しめる設計になっている。
好奇心旺盛で天真爛漫な主役の女の子の描写がやたらリアルかつ自然な感じ。現実にいそう。いや、居る。
映像のクオリティがスゲー。子供の脳内がそのままスクリーンに出てきているかのよう。なんだかんだ夢中になって観て最終的に胸が熱くなる映画でした
戦時中を描いたアニメ作品の良作が一つ増えました
原作が名作な記憶はあるが…
昔過ぎて内容を忘れてた…。子供達だけの生き生きした世界を静かに受け止める先生達や親達の姿と死を認める戦争の世界が対比されて考えさせられる。生きたくても生きられない子供もいれば戦争に行き急ぐ子供もいるし…。 少女絵すぎるトットちゃんが不安だったけどこんな世界観がマッチする絵面と思わなかった。あとはカレンさん、予想以上に声優うまい。
子どもの視点から見る世界が胸に刺さる
自由な校風で子供に理解のある校長先生と小児麻痺の友達との学園生活の話。 後半は戦争映画の一面も… トットちゃんの声が素晴らしい。トットちゃんの細やかな心情をしっかりと表現していた。 映像も丁寧に描かれていて、空想シーンでは全く異なる絵本を3冊見せてくるような凝った演出。終盤は戦争で変わっていく世界を、セリフではなくトットちゃんの視点を通して自然に描いていて、それが返って印象的になっていた。 子供のやりたいことを見守る校長先生、優しい両親、個性的なトモエ学園の友達… 愛にあふれた素晴らしい映画でした!
泣けた…親世代に見てもらいたい
原作読んだのに忘れていました。
映画を改めて見ると
「やってはダメ」
「何でこんな事するの」
怒るか手を貸してばかりの大人になっていたんだと情けなく思います
途中で最愛のロッキーが急に居なくなりますが最後まで黒柳家の家族ではなく軍用犬に取られ看取る事も出来なかったんです…
お父様もその後シベリアへ徴兵されました
駅員さん
ひよこ
友達の死
戦争知らない世代ですが
本当に泣けて来ました…
泣けた。。。
窓際のトットちゃん 見たよ☺️✨✨✨✨ “君は本当はいい子なんだよ”この言葉がやっぱりトットちゃんの救った言葉だったんだろうな。。。主人公はトットちゃんなんだけど、実際はこのトモエ学園であり、小林校長先生の存在が大きいと思う。今の日本でもそうだけど、その子がちょっと変わってるだけで多くの学校や先生たちはすぐ問題視する癖がやっぱり相変わらず強くて、個性的な子ほど学校に居場所なかなか見つけれなくて(私も昔そういう子だった)孤独を色々抱えやすくて淋しい思いしやすい。トモエ学園という学校はほんと理想郷とも言える気がする。でも、そういう学校って個人経営だったり、色々大変だったりで結構少ない、、けど、すごいほんとの意味の学校って、学びって、子供らしさって、こういうんじゃないかな?と思う。だから、空襲で学舎が焼け落ちるシーンからエンディング、エンドロールが終わるまで、もう泣いてました。エンドロールのイラストがまた、泣けて、、、あ、、だめだ、これ、泣けて泣けて、ってタイプで泣いて目が真っ赤で、、。ほんと、黒柳徹子さんか感じた戦争の苦々しさすごく伝わって来て悔しいし悲しくて苦しかったり、ほんとに戦争は嫌 子供の世界観(初めて電車の校舎にトットちゃんが入った時、プールでのふたり、雨の中での二人)、子供の視点、子供の感情の溢れんばかりの多彩さ、爆発したときの素直さ(お葬式のあとのトットちゃんの気持ち)、、、大人になると、なかなか表に出し辛い素直で正直ななんの抑制もされていない、ありのままそのままの丸裸な感情で生きる幼いトットちゃんが大人になった私の目にはとても眩しく感じたり羨ましく感じた。それはトモエ学園の明るく個性的な生徒ひとりひとりにも感じた。抑制されることなくのびのび、そして素直で優しく、勇敢で、豊か(内面が)、愛すべき子供たちの表情ひとつひとつがきっと小林校長先生にとっての宝物で生徒と先生が人間として対等で、新しい電車が来たとき、小林校長先生と先生みんなでわいわいはしゃいだりして、ほんとにみんなのトモエ学園だったんだな、と感じる。新しい電車、図書館にしたの、すごく小林校長先生、粋なことをするなぁ!!!でも、ほんと、電車が校舎なのって、すごく素敵だし、そこでのみんな自由な授業風景(だけど、誰もそれでいて場の空気を乱していない素敵な風景)が繰り広げられているのびのびした校風。。。。。。 そして、トットちゃんのパパ(旬さんの声)が優しくてかっこいい。意外にも寝起きとかお風呂での自宅でのラフなおろした髪の時がなんだかとても魅力的で、仕事のときとは違う柔らかなリラックスしたトットちゃんのパパなんだけど、旬さんを見てるような気分だった、、すごくレアな旬さんを見れてるそんな気持ちになった。絵本の読み聞かせも優しい声で、、、常に娘トットのすけ(パパ、トットのすけと読んでる✨)に寄り添い、優しく力強いお父さん。。。旬さんの声はトットちゃんのお父さんの声に似ているとか。声だけではなく、きっと姿も旬さんに似ていたのかも、トットちゃんのお父さんの写真で、似てると思ったから。。。それから、旬さんの影の横顔シルエットとトットちゃんのお父さんの横顔シルエットが似てるな、と思う瞬間もあった。きっと、トットちゃんのお父さん優しくて力強い、旬さんみたいな人だったんだろうな。なんだか、今回の映画はまだまだ思ったとこいっぱいあるけど、今、感想書くならだいたいこんな感じだけど、とにかく、なんだか、見てるこちらも感じることいっぱい溢れる映画だし、戦争はほんとに嫌で、とにかく戦争なんてしたくないし、ダメだよ。
なんだかもったいない感じ
アニメ自体は今風で明るくポップなので見やすかった。役所さんと元たまの石川さん(駅員さん)の声の演技が素晴らしかった。 ただその他はもっとやりようがある気がしてならない。 思ったより浅い印象。宣伝で見聞きした以上のインパクトがない。原作が好きなので辛めですみません。
とてもいい映画ではあったけれど、1番のテーマとは、?
原作の小説を何年か前に1度読了済みで、今回実写版がやるとのことで鑑賞。 簡潔に言えばとても綺麗でいい映画だったと思う。 トモエ学園に転入したことで出会った校長先生、泰明ちゃんを初めとした同級生たち、トットちゃんを陰ながら支える両親のお陰で自分らしさを全面にさらけだしていき、素敵な女の子へと成長していく姿はとてもたくましく、同性としてすごく尊敬する気持ちが芽生えた。 アニメーション自体も可愛らしく描かれており、年齢層的には子供向けのような気がするが全然大人でも楽しめる映画であると思う。 ここからは評価を満点にしなかった理由を、、、。 まず1つは、タイトルにもあるようにこの映画のテーマとは?と感じてしまった。 泰明ちゃんとの友情物語や、家族との愛情物語、校長先生との絆、色んなところに焦点をもっていった結果、2時間という限られた時間の中でどのテーマに対しても浅はかな状態で終わっていたので少しすっきりしない感じが残ってしまった。 あと1つ、ラストの終わり方もそこで終わるのか、と思うようなところで終わっていたので果たしてこれは続編があるのか、ここで終わりなのかという疑問が浮かんだ。 とてもいい映画だったが、起承転結がいまいちよく分からなかったかもしれない、、。
とても感動しました
トットちゃんの声の女の子 大野りりあなちゃんが本当にかわいい絵とピッタリでした!登場したときからホントにいるみたいに感じました。実際に7歳の女の子だったということを後で知ってとても驚きました。 もちろん役所広司さん。小栗旬さん。杏さん。滝沢カレンさんもとてもよかったです。 背景も素晴らしい。とてもリアルなのにやさしい色合い。本当にきれいでずっと見ていたいと思いました。手描きの水彩画と聞いて驚いています。 オーケストラの演奏やバイオリンを引く指の動きにも感動しました。 トットちゃんとヤスアキ君の友情にもいろんな思いが詰められていて何度も涙ぐんでしまいました。 あいみょんさんの歌も素敵です。 お話は戦争へと向かっていくのですが、今はガザ地区の子どもたちと重なってしまって涙が止まりませんでした。終わって照明がついても暫く立てませんでした。 本当に感動しました。たくさんの人に見てほしいと思います。
子どもの頃に読んだ、その記憶より美しく悲しい
最初に予告で見たときは、読んだ当時の記憶があまり浮ばず、タッチも好みじゃないかな、と観るのに及び腰だった。 海のものと山のもののお弁当で、ああ、と思い出した。 トットちゃんの魅力的な挙動や財布を落としたエピソード、リアル寄りの描写とイメージアニメーションが美しくて、たぶん、小学校の頃に窓際のトットちゃんを読んだ当時受けた印象より鮮やかに残った。 ご本人のナレーション、良かった。
✨傑作✨
子どもの頃に黒柳徹子さんの名前が出るたびに幾度となく母親は『あぁ〜トットちゃんね』と言っていた。あたしにとって黒柳さんは独特な間の取り方をするタマネギ頭のパンダのおばちゃん。トットちゃんの印象なんてないし、『窓際のトットちゃん』を読んでみようと思ったこともなかった。でも、この映画を観たら原作を読んだであろう母親の記憶に強く刻まれた理由がわかった気がする。 “困った子”と言われてしまいがちな“人と違う”子どもの描き方、その子との大人の適切な接し方、昭和初期の日本の暮らしぶりが見えたり、裕福だった家が戦争によって暮らしぶりが変わる様、ポリオを患う子どもの様子、それ以外にもトットちゃんの頭の中の世界のアートビジュアルの美しさ(特にパンダごろーんに黒柳さん愛を感じた)、予知夢的な映像の絵のタッチの違い、いろんな要素が子供にもわかりやすく盛り込まれていて、これ自体が素晴らしい教科書になり得るなーと感じた。 トットちゃんのような“人と違う”子だけが特別な体験や経験をしているわけでは決してなくて、人と違う子は人と同じ経験をしても違った捉え方が出来るってだけだと思う。黒柳さんにとって幼少期のヤスアキちゃんとの経験は強い爪痕が残されたから大人になってからでも色褪せることなく描写することができたんだろーなー。良い意味でのトラウマ体験。 黒柳徹子さんの青年期を描いたドラマ(満島ひかり主演)でも彼女の“変わり者っぷり”は健在だったと記憶してる。周りの目を気にして“変わり者”でなくなってしまうオトナも世の中にはかなり居るから、黒柳さんみたいな子供が変わらずに済む生きやすい世の中にもっともっとなるといいな❤ ❤ ❤ 作品の冒頭でも“時代背景を伝えるために〜”という注意書きがあるけど、子供たちが裸んぼで水遊びをしている状況を『不適切な描写』とか馬鹿げた事を言い出す人がどぉか居ませんように🙏 斜め前に座ってた70歳前後の男性が何度も眼鏡を外して涙を拭っていた姿が印象的だった作品。
徹子の
部屋がどうして平日日中の番組なのか? がわかったような気がした映画だった。 もし、それがこの幼少期の体験と小林校長の 意志を継いだものだったとしたら徹子亡き後の 部屋はどうするつもりなのかなぁ? と言う疑問も同時に起こったがw まぁ、効率や経済的合理性の延長で思考する限り 理解できない出口なんだろうから。 出てきた答えにしっかり反応させていただこう◎ 今という時代に、またまたジャストフィットな映画 オススメしたいね!(^^)
是非是非見て欲しいです。
子供の動きは、火垂るの墓。モブの細やかで緻密な動きによる街の雑踏は、この世界の片隅に、的なレベルでした。。。。わかっていただけますでしょうか? また、ちびまる子ちゃん私の好きな歌、のような音楽シーンもあります。つまらない紹介ですが、とにかく水準が高いのを知ってほしい。 音の設計も、うっすら聞こえるハトの鳴き声とか、ああ、この感じ知ってるなと思える環境音が素晴らしかったです。(音楽は耳をすませばの野見祐二さん!!!大好きなのですが、結果どんな音楽だったか全く覚えてないくらい、映画に集中してしまっていました。) 非常に映画的な映画で、説明的でなく、かなり読み取りが必要なくらいでした。 なぜか予告だと、ほんわか系、感動系、お利口なお話的な感じがしちょっと警戒してしまっていたのですが、始まった途端画面に満ちている実在感に圧倒され、やったぜ!当たりだ!と分かってしまいました。 果たして、素晴らしい作品でした。 これは徹子さんの子供時代、戦争が激化するまで通っていたトモエ学園という私設の学校での出来事を書いた話で、 何をみても全身で喜びを表す元気いっぱいのトットちゃん、そんな子供たちを心から思う小林先生、戸惑いながらも子供を信頼している両親、、、出てくる人が素晴らしく、本当にこれから少しでも自分もそんなふうに生きていきたいと思いました。 人と一緒に生きることとは?いずれ大人になっていく子供に何を伝えられるか。 宝物のような子供時代を分けてくださってありがたいです。 絵作りでちょっと変わっている唇などの表現も、確かに好みはありますが、 中身あっての、手法としての表現なんだから、表現をお客の好みに寄せず難しいことをやっていてすごいなと思いました。
実話でここまでドラマになるのがすごい
2023年劇場鑑賞298本目。 小学生の時に母からもらって原作は読んでいて、未だにほぼ内容を覚えているくらい面白かった本です。 しかし予告のトットちゃんの派手な顔を見て「えっ、チャイルドポルノ?」と不安に。黒柳徹子に気を遣いすぎてこんな事になってしまったのかと思ったのですが、本編を見ると全員厚化粧だったのでそういう世界なんですね。直に慣れました。 記憶のとおりに進んでいくので、驚きはなかったのですが、やっぱり面白い。本から持っていた印象よりだいぶ広かったり、逆に木が小さかったりはしたのですが。 小学生の時はトットちゃん視点で読んでいたのですが、今だと校長先生視点で観れたのも良かったです。 子供連れが多くてこれ大丈夫かな、スパイファミリー待ったほうが良かったんじゃない?と思いましたが、面白かったと言っていた子もいて安心しました。半分くらいで「もういい〜」としゃべってる子もいましたが(笑)
子どもを信じること、向き合うことの大切さ・難しさ
子どもの頃、母に勧められながらも興味を示せなかった「窓ぎわのトットちゃん」。正直、本作も観ようかやめようか迷っていましたが、予告のやわらかな雰囲気に誘われ、公開初日の高評価に背中を押され、鑑賞してきました。 ストーリーは、小学校に入学したものの落ち着きのなさに手を焼いた学校側から転校を求められたトットちゃんが、自主性を尊重するトモエ学園に転入し、軍靴が響き、銃後の守りを強いられる中においても、小林校長先生の理解や同級生との温かな交流に支えられ、のびのびと成長していく姿を描くというもの。 天真爛漫だけど、他の子とはちょっと違うトットちゃん。“ちょっと違う”というのは個性であるはずなのに、多くの大人は“ちょっと手がかかる”=“困った子”と捉えてしまいます。そして、自分の思い通りにならない子や型にはまらない子に、”困った子”の烙印を押してしまいます。 でも、トモエ学園の園長先生は違います。子ども一人一人の可能性を信じ、よさを見出し、とことん向き合っていきます。子どもを大切するとはこういうことなんだと思い知らされます。ただ、同時にその難しさも伝わってきます。子どもとの丁寧な対話、一人一人の確かな見取り、個に応じた教育カリキュラム、環境整備、全職員での共通理解など、いったいどれほどの手間と時間と費用が必要なのか計り知れません。 しかし、その教育が子どもたちにしっかり根づいていたことは端々から伝わってきます。前の学校ではみんなから疎まれていたトットちゃんをすぐに温かく受け入れ、同級生の泰明ちゃんは会った時から自分が小児麻痺であることをトットちゃんにきちんと伝え、子どもたちそれぞれに取り組みたい学習があり、それが居場所にもなっていて、他校の子の悪口や暴力にも屈することなく、かといってやり返すこともしません。みんなトモエ学園が大好きなのです。 また、トットちゃんの両親も、包容力のある素敵な大人として描かれています。我が子を頭ごなしに叱るようなことは決してしません。大人はとかく先回りして子どもの歩く道からリスクを排除したくなりますが、それでは子どもは失敗を何一つ経験できません。それは、失敗の原因を考える、そこから立ち直る、次に工夫するといった、失敗に付随する経験も奪うことになります。劇中、トットちゃんは、両親が止めるのを押し切って露店で買ってもらったヒヨコが、ほどなく死んでしまうという経験をします。命には限りがあり、慈しみ深いものであり、だから生きている時間が大切なんだと、幼いトットちゃんは肌で感じ取ったのではないでしょうか。もちろん両親は「ほら、ごらん!」などと責めるようなことは決して言わず、「あなたは、何も悪くない」と慰めます。 本作は、そんな園長先生、泰明ちゃんをはじめとする学園の友達、両親に向けて、黒柳徹子さんの感謝の思いを形にしたものだと思います。本当に周囲の人に恵まれて育ったのだと感じます。でも、それは黒柳さん自身が引き寄せたものでもあると思います。ただ素直で正直で思ったことを口にしてるだけで、今風に言えば空気が読めないトットちゃん。その裏表のなさが彼女の魅力でもあります。その魅力に惹かれた人たちが、彼女に寄り添い、輝かせたのです。 人の性格や性質なんて、受け取り方しだいでどうにでも映ります。大切なのは、それを“よさ”として見ること、いわゆるリフレーミングです。個性尊重、多様性の時代と言われながらも、まだまだ画一性を求め、他人に不寛容な風潮はなくならない、そんな現代だからこそ、多くの人に観てもらいたい作品でもあると感じます。 キャストは、大野りりあなちゃん、役所広司さん、杏さん、小栗旬さん、滝沢カレンさんら。声優を起用しないキャスティングは嫌いですが、本作のような自伝的作品では、飾り気のない自然体の台詞回しのほうが合っていたような気もします。特に大野りりあなちゃんが、よく頑張りました。
教え
原作が素晴らしいのは知ってたけどアニメ映画優秀! 作画がー! とか安いアニヲタみたいなことは言わないぞ。 トットちゃんが見るイメージの世界アニメーション表現に、脳トロトロ感乗せながらトットちゃんどんな娘なのかを伝える、トットちゃんの家庭へも朝食のテーブルに、台所のコンロへ、風呂場の蛇口にまで幸せと豊かさと愛と正しさを乗せる作画演出。 小物の一点一点にまで心情と意味を忍ばせる。 これと対比するかに後半、忍び寄る戦争の影を街の風景に、学校の胸像に。この世界は正常なのだろうかと? ドイツと組んで安泰!みたいなシーン有るけど、あん時のドイツTOPヒトラーだからな、オーケストラの先生国捨てたんそう言う事だからな、そこに日本喜んでたからな。 宮崎監督嫉妬するんじゃ無い?監督としてじゃ無く高畑勲演出のような静かな巧みさに。 凄い映画だよ、マイゴジに足らなかった戦争が何故良く無いかが描かれてた。 そうだよ、核落とされるからじゃ無く、特攻させられるからじゃ無く、人死んじゃうからじゃ無く、そこも有るけど本当に怖いのは正しさが曲げらるんだよ世界そのものに。 戦争が良い事で正しい事だと皆んな錯覚しちゃう盲目的世界に支配されんだよ戦争って。 バカだった日本2次大戦で大負けするまでノリノリで戦争やってたんだよな、 はみ出しても、ルール解んなくても、ウンコ塗れでもトモエ学園の教えのが正しいんだよ、歌いたい歌も禁止された世界でヤスアキちゃんと雨に奏たリトミックの美しさと人間の素晴らしさよ。 あそこで学んだトットちゃんが芸能界イチ、自分の部屋に芸能人連れ込む人になるとは・・ え?徹子の部屋って言ってるじゃん!
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