「【”二人が見る夕暮れの美しい空は茜色の上に青磁色がある。そして、大嫌いは大好きの裏返し。”今作は物語構成の捻りも良き”マスクで本心を隠す”少女と油絵が得意な”奔放”な少年の青春恋愛映画の逸品である。】」夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”二人が見る夕暮れの美しい空は茜色の上に青磁色がある。そして、大嫌いは大好きの裏返し。”今作は物語構成の捻りも良き”マスクで本心を隠す”少女と油絵が得意な”奔放”な少年の青春恋愛映画の逸品である。】
ー ファンの方には申し訳ないが、青磁を演じた白岩瑠姫さんと、茜を演じた久間田琳加さんは、今作で初めて知った。
今作では、特に久間田琳加さんが”小学生時代に起きた事”で、人前ではマスクが外せなかったのが、青磁と出会った事で、彼と家族の前でだけはマスクを外せるようになり、彼に見せる、明るく柔らかな笑顔が印象的である。-
◆感想
・冒頭、青磁が通りかかった茜を呼び止め”大嫌い!”と言うシーンが、最後半にその意味が効いてくる構成の巧さ。
・そして、人前ではマスクをし、微笑みを浮かべる茜に対し、意地悪をする青磁。
ー だが、彼はマスクを忘れ気分が悪くなってしまった茜に対し、心配そうに水を飲ませマスクも渡してあげるのである。
そして、二人の油絵を通じた交流が始まる。
茜はいつの間にか青磁の前でマスクをしなくても済むようになる。
茜が青磁に心を開いたという事であろう。-
・構成の巧さとしては、高校時代の茜は”マスクで本心を隠す”が、青磁は”奔放”な少年として描かれる。
だが、終盤、小学生だった二人がクラスメートであり、真逆の性格であった事が分かるシーンであろう。
そして、青磁が”2番目に好きなのは空”と言い、”一番は?”と聞く茜に悪戯っ子のように”ヒミツ”と言うシーン。
ー だが、最後半、彼が自ら口にするように”小学生時代の青磁が、病気の所為もあり苛められて居た”時に”奔放”だった茜が彼を苛めていた優等生をやっつけていた事。
そして、そのことを茜が覚えていなかった事に、青磁が傷ついていた事。
【小学生の青磁にとって、茜は”ヒーロー”だったのである。】-
■青磁が且つての自分のヒーローだった茜が、周囲の眼を気にせず、昔のように自由奔放に振舞う姿が見たかったことは、間違いない。
・青磁は茜を誘って時が止まったかのような、”なないろゆうえんち”で童心に戻り楽しそうに遊ぶのである。
・そして、茜はマスクを取って、大声で色々と自分を頼って来る家族や、クラスメートに対して大きな声で不満をぶちまけるのである。
二人は更に、校舎の屋上を油絵具で華々しく塗りつぶすのである。
<5年後に(多分、病の心配を克服して、外国に油絵の留学に行った)青磁のオープン前のアトリエから聞こえて来た、高校時代に青磁から”お勧め”された曲が流れて来て、茜がそれに気づきアトリエに入った際に、背後に立った男性が掛けた言葉・・。
今作は、正統的な青春恋愛映画なのである。>
こんばんは!
高校生の恋愛作品って今までスルーしてたんですが観ると面白いですよね!
ここ最近数本観たんですが時間の長さも感じないし安定感あるなって感じです。
あと先日Gメン2回目観たんですがやっぱ最高でした!(笑)