法廷遊戯のレビュー・感想・評価
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罪深き法科学生
「無罪とは単に検察の立件失敗によるもの」とゼミで言い放つ結城馨(北村匠海)が印象的過ぎる。冤罪と無罪については、彼が在学中に司法試験合格したにも関わらず法曹界に入らず研究室に留まりいくつもの論文を書いた経緯で分かるように、警察官だった父親の無念を晴らすためだけに生きていたこと。そして弁護士になった久我清義(永瀬廉)と織本美玲(杉咲花)の絶妙で危うい犯罪が暴かれていくという異色の法廷サスペンス。
施設に入っていた久我と織本、父親が自殺してしまうまで痴漢冤罪に脅かされていた過去。その痴漢行為でっち上げ恐喝していた織本と久我。さらには施設長殺人未遂事件で久我を庇っていた織本。ラスト近くでは結城の残していた日記により結城の父佐久間(筒井道隆)を駅の階段から転落させ重傷を負わせた者までが・・・
冤罪というテーマ以前に彼ら3人の罪深さが天秤に計られている気がした。そんな過去の罪があるのによくもまぁ弁護士になろうと志したものだ。というのが正直な感想です。一方で結城の命を賭した「無辜ゲーム」も真意が亡き父の冤罪を証明するためのものだったことが強烈でした。そのためだけに法律家を目指すというのも一途すぎて印象的。
全体的には罪深き法科学生によるゲームといったイメージで、大森南朋演ずる占い師の役回りが霞んでしまいました。盗聴の依頼主が誰なのかといったミステリアスな部分に意味があったのかどうか・・・それよりも児童福祉施設や親によるDVといった問題に重きを置いたらどうなのか。ただ、ラストでの回想シーンにて、政治家が法律を鬱陶しく思ってる等々といった結城の言葉はなかなか良かった。
深夜にテレビで観てたのですが、杉咲花の悲鳴が大きすぎたためボリュームを絞ってしまいました(汗
裁判長〜って大声で叫ぶ必要が本当にあるのか?
みんなが高評価なのに何故か自分には全く合わなかったシリーズ😂
日本映画の一部でありがちなヘンなセリフの言い方のやつですねこれ!
そんな事普通やらないでしょうって演出とセリフと順番に言ってます感の違和感が全く自分には合わなかったです。
脅迫のチラシやら杉咲花に話しかける子供の演技やら
最初に怪しいと思わせるメガネのオッサンがカップラーメン食べながら訳分からんフッフッフとかって謎の笑いからのカップラーメンぶん投げて逃げるとか(主役の足の速さなら即捕まえられるだろ)イチイチイチイチ不自然だらけで逆に再確認する為に2回鑑賞しましたよ!(2回連続で見てる時点で大好きやないかい笑)
自分が映画で絶対に許せない二大演出があって 敵に捕えられて今から殺されるってピンチの場面で敵がやたら色々と無駄に説明とかし始めて主人公に逃げる時間を与えるバカ演出と裁判モノで裁判長ーて叫ぶシーン(病気系の作品で誰か助けて下さーいって叫ぶ爆笑パターンのやつもその時点で無理🤣)何故かムダに裁判長〜って雄叫びあげるシーンが超大爆笑で酸欠になるくらい笑わせてもらいました(劇場で見てても大爆笑してると思うから行かなくて良かったです)演出がとにかく酷くてこちらの感情の起伏が一切起きないのにはビックリだし落下の解剖学とか見て叫ばなくても裁判のシーンは成立するって学んで欲しいですマジで👹
杉咲花の役の理解度と演技と表情管理は相変わらず400%完璧です、法廷遊戯からの市子からのクジラ52なので 闇落ち犯罪者2連続からの闇落ちで三回連続闇落ちって凄いなオイ🤢
脚本や内容的には悪くないから 全て監督なのか誰なのか知らんけど演出と演技のさせ方に問題あります。
それが気にならないならめちゃくちゃ面白いんだと思いますよ🤒
話題性重視のつくりが鼻につく
孤児院で育った久我清義(永瀬廉)と織本美鈴(杉咲花)が余程の秀才なのか、頑張ったのか司法試験に合格、ともに弁護士の道へ、同級生の結城馨(北村匠海)の父親の痴漢冤罪事件を巡って3人の葛藤が延々語られる。キンプリとコメディ向きの杉咲花がシリアスな役を演じるのは無理があるが若者向けに仕上げるためのマーケティングなのでしょう。
つくり方によっては大人の鑑賞に耐えうる法廷ミステリーにできたかもしれませんが、人物設定と脚本が余りにも稚拙なので予測可能、たいしたミステリーにはなりませんでした、しかも、この後味の悪さは何なのでしょう、司法の限界に迫る社会派ミステリーにもなっていません。度を越した感情表現の多い演出、キャスティングからも話題性重視としか思えぬB級映画でした。
ドンデン返し?
疑問が残る
一緒に階段から落ちたのに警察官が批判される?
救急車を呼んでいないし、ビデオだけで急に無罪になるのか?
最後に傷害罪できちんと自首したのだろうか?
いろいろと疑問が生じて楽しめなかった。
孤児院で育った子供が施設長から性的虐待を受けて、子供が助け合って犯罪まがいのことを繰り返して生きていく、というステレオタイプの設定は見飽きたし、見ていてしんどい。
役者の演技は良かったけど。
三者三様の良さ
異色のリーガルサスペンス
《無罪とは検察が立件に失敗した結果に過ぎない》
法律の不備、そして盲点を平易に説明した映画でした。
とても考えさせられ、面白かったです。
日本の裁判の有罪率は99.9%。
そして証人の何%が信頼おける正しい証言をしているのでしょうか?
美鈴のついた嘘が薫の父親・佐久間悟(筒井道隆)を死に追いやる。
そう考えると怖くなり事件に巻き込まれずにいられる事を
願わずにはいられません。
《ストーリー》
ロースクール(法科大学)を舞台に無辜(むこ)ゲームという
模擬裁判を通して、
親の冤罪を命懸けで晴らそうとすると馨(北村匠海)と、
その死を誘発した犯罪に深く絡んだ美鈴(杉咲花)と幼なじみの
清義(セイギ=永瀬廉)の3人を描いたリーガルサスペンス。
原作者の五十嵐律人は34歳の弁護士で作家。
弁護士になる以前には、裁判所の書記官や事務官を経験した。
弱い者のチカラになりたいと法曹界に入り直して
弁護士になった異色の経歴の持ち主だ。
法の盲点や不備を突いた面白い作品だと思うのは、(9年前)
美鈴と清義は2人で組んで痴漢した男性を脅して
生活費や高校などの学費を稼いでいた。
美鈴は母親の自殺により養護施設に預けられて、清義と友達になる。
清義の施設長への殺人未遂は美鈴にセクハラをしてた施設長への恨み
と思われるが97分の短い映画なので端折ったものと思われます。
薫の父親・悟は警察官で、美鈴が「痴漢です!!次の駅で降りてください」
と声を上げた時
悟はすぐに警察手帳を突きつけて、
「初めてではないね!!」と、念を押す。
美鈴を電車から降ろして一緒に階段を昇る。
連行される美鈴を近くで見ていた清義は悟のリュックを掴み引っ張って、
悟と美鈴は階段を落下する。
この時美鈴は悟に傷害罪を負わせるためにわざと反動をつけて
突き落とす。
その際、薫の父親・悟は大怪我をした上に痴漢として、
起訴され有罪になり、もちろん警官を失職する。
真面目な父親はだれにも冤罪を信じて貰えずに絶望して自殺する。
そこで薫が父親の仇を討つために、無辜ゲームを口実に美鈴を呼び出して、
自分の命の引き換えに美玲を殺人犯として起訴されるように仕組む。
そして美玲の過去の父親への冤罪事件にも再審の道を開き、美鈴と清義が
裁かれるように画策する。
ここで、奇想天外なのは、美鈴の弁護をする弁護士が清義だとの点だ。
(実は美鈴と清義は、自分たちが自殺に追い込んだ悟が、
結城馨の父親だと、姓が違うため最近まで知らなかったのだ)
この映画に一つだけ大きな問題点があるとしたら、
結城馨(北村匠海)が、父親を階段から突き落とす清義(永瀬廉)を
目撃していたのに、なぜ直ぐに警官や駅員に告げなかという点です。
ここには非常に疑問を感じました。
あと杉咲花のように小柄で非力な女性が、いくら隙をついたとはいえ、
逞しい薫を死ぬ程強く刺し殺せるのか?
(でも馨は自らの死をもってしても、美鈴を罰したから、
自分で深く刺したのかも?)
杉咲花の狂ったような高笑い!!
得体の知れないクルクル変わる表情。
「市子」にしても「52ヘルツのクジラたち」にしても、
若手の実力派として目を離せない存在感ですね。
新鮮な切り口の問題作にして快作(怪作)だと思いました。
短い映画なので、端折ったストーリーもあるようです。
前半のスリリングな胃の痛くなる緊張感に較べて、
後半は駆け足で雰囲気も軽くなったのは
少し残念です。
凄いものをみた
面白すぎた
ユウキカオル 彼の父は警官で、とある少女による偽証によるカツアゲを補導したが、少女の仲間の少年によって階段から落ち、少女の偽証をマスコミなどが信じた結果、警官が有罪となった。
少年少女もまた、犠牲者で、彼らは「こんな世界」を出ようと、必死になって勉強し、司法試験を目指す者たちの仲間になった。
無辜ゲーム ハメられた同級生 不可解な嫌がらせ…
しかしこれらは解決されることなく、二人は司法試験に合格し、第一線で活動し始めた。
大学の研究院となったカオルは、等倍報復の理論の論文を書き続けていた。
そんなときカオルから無辜ゲームの誘い。
そこへ行くと胸にナイフが刺さったカオルと返り血を浴びたミレイ。
黙秘を続けるミレイ。彼女の無罪を信じ切るキヨヨシ。
やがて裁判が始まり、9年前の事件は冤罪だったことにこの事件が起きたことが証明されてゆく。
キヨヨシは、カオルの墓でUSBメモリを発見、そこには彼の日記とともに「すべて」が語られていた。
ミレイは、カオルとの約束を理由に黙秘を続けてきたが、カオルの目的が「キヨヨシ」にあることを知り、カオルの描いたシナリオの「虚」を突く。
そのことでキヨヨシは罪を免れ、ミレイは無罪となる。なったのだ。
カオルは、ミレイの頭の回転の速さと行動力まで端然と計算していなかったことになる。
逆にキヨヨシは、カオルが思っているよりも正義感を持っていた。
発端は9年前 腐った大人たちの陰でやさぐれていた時の若気の至りだ。
その結果は、カオルにとっては絶対に許されないものになった。
カオルは現代日本の司法制度に対する改革を求め、同時にそのきっかけを作る画策が、この事件を作ることだった。
キヨヨシは、9年前にしたことに絶えず苦悩していたのだろう。
その息子がカオルだったことを知り、弁護どころではない心境だ。
カオルの画策を知り、ミレイのしたことを知ってしまった。
法廷はすでに閉廷した。
もう一度やり直す。
これがキヨヨシがした最後の決断だ。
そしてカオルがミレイに予言した通り、結果だけはその通り、になってしまった。
それがオチでもある。
主人公キヨヨシの「生き方」は、最高に勇気のある生き方だ。
どんな人生を歩もうが、彼のように生きたいと思った。
裁判…って
無辜ゲーム(無辜とは罪のがないこと)
ロースクールで
法廷裁判をゲームとしたもの
…冤罪とは
罪を犯していないのに
罪を背負う事になってしまった人
冤罪を問う面白い内容だった
また罪を犯しているのに
無罪となる経緯を
分かりやすくstory展開していく
裁判は
人が裁くもの…間違いは起こる
それが冤罪。
清義(永野)弁護士
美鈴(杉咲)加害者
馨(北村)被害者の三人
が繰り広げるミステリーサスペンス
馨の父の冤罪を
問いただすための裁判
多少都合のいい所もありますが
(清義は美鈴の事件にほとんど関わっているのに知らなかった体で解明していく所、第三者的な立場にいるのでそこが少しおかしな感じを受けた)
馨の死によって
無辜ゲームの様な裁判が進められていく
美鈴は
軽い気持ちから
人を巻き込む犯罪を犯す
冤罪が人の人生をも狂わせ
その人に大きな苦痛と苦悩から自殺まで
追い込んでしまう悲しさ
被害者なのに加害者になったり
人を殺して加害者なのに罪に問われない
二つのケース
現実的にはこういう事があり得る
と思った。そして実在すると
冒頭から
音楽と魅力的な演出に引き込まれ
邦画特有の暗さを感じさせない
新しい感覚の作品でおもしろかった
予想以上でした
レビューなどで少し気になっていた作品でした。
有罪か?無罪か?
真実を知るのは、加害者か被害者だけ。
人を裁くのは、人ではなく法でしかない。
冒頭の学校で行う法律を使った模擬裁判が陳腐に感じたけど、それが後半の伏線になっているのかと気付かされた。
後半につれて魅了されていきました!
この作品は、原作の良さもある事ながら俳優さん達の演技にどんどん引き込まれていきました。
特に杉崎花さんの静かな部分と激しい部分の対比が見事でした。
どの役者さんも演技が素晴らしく良かったです!
原作改変と証人尋問の共通項
2023年12月6日映画館にて鑑賞。
レビューを書こうと思いつつ、3ヶ月半が経過してしまった。
馨の目的は
「無辜の父を救済する事」だ。
同害報復を大前提として、どうすれば父は救済されるのか?
父が死んだからにはミレイにも死を与えるべきか?
そうではない。それでは
「眼には眼を」ではなく「眼には眼と耳と鼻と口を」になってしまう。
ミレイの罪は殺人ではないのだから。
でもここが馨の凄いところだろう。
多くの人間は「きっかけを作った者」も「引き金を引いた者」も共に死に値する、と考えてしまうと思う。
ここで、ミレイとセイギを殺すことが復讐にはならない、と考えるところにカオルという人物の凄さを見ることが出来る。
さて、きっかけを作ったのがミレイならば引き金を引いた者は?
そう「司法」だ。
日本の刑事裁判の有罪率は99.9%。検察は面子にかけて起訴された被告人を有罪に導く。
一度確定した判決は覆らない。明らかな冤罪だとしても。
ミレイが警察に「虚偽の供述だった」と告白したくらいでは再審の扉は開かない。日本の司法機関は基本的に自らの誤りを認める事などないのだ。
再審は「開かずの門」と呼ばれているそうだ。
馨がミレイに下した罰は「再審請求の決定打となる形での罪の告白」だった。(その鍵がSDカードに収められた馨が斃れる現場映像)
と、ここまでのストーリーは比較的容易に推測可能だ。
(ただね。二転三転して面白かったーと言う声も、予測通りの展開でつまらなかったという声も、大ドンデン返しってほどじゃないじゃんという声も、大抵ここまでの話を指しているみたいなのよねぇ。)
しかし「馨を殺さなくても殺人未遂で充分目的は達成出来るではないか?」という点が疑問だった。
そう。これこそが真の大ドンデン返し。本来の馨のシナリオでは馨は死なない。SDカードの映像はあくまでも馨とミレイが打ち合わせ済みの演技だ。
馨は再審請求者の地位を手に入れるために、父親が自ら命を絶つまで無辜ゲームの開始を待ち続けていたのだから。
馨が暴こうとした2人の罪はそれぞれ「虚偽告訴」と「傷害」
虚偽告訴の時効は7年だが傷害は10年だ。そして犯行は9年前。
ミレイはセイギを守るために新たな罪を犯した。
更に凄いのは、馨は1年以上も前から「ミレイが最後にこういう行動に出るかもしれない」と予期していた事だ。だからセイギにUSBを託したのだ。
セイギが真実よりミレイの無罪を優先する事も知っていながら・・・。
沈黙を貫けば、何事も無かったように幸せに生きていける。しかしセイギはその道を選ばなかった。馨の想いを受け取ってしまったから。
2人で幸せに生きていきたい、というミレイの切実な願いを痛いほど知りながら、セイギは彼女と袂を分かち罪を償う道を選ぶ。
同害報復は制裁ではなく寛容の論理・・・。
映画制作における原作改変も、裁判の冒頭陳述や証人尋問も似たようなものだな、、、と思った。
要は裁判員(鑑賞者)への心証形成だ。
原作とまるで違う過剰な演出も(無辜ゲーム会場がおかしな秘密結社の儀式みたいな洞窟だとか(苦笑)賢ニや沼田の過剰過ぎる演技とかもすべては「心証形成」の仕掛け。
(ってか沼田って誰だよ?佐沼と権田をくっつけたの?それくらいなら権田要らないから佐沼のまんまで出してよね。この点は不満!)
描かれたピースから観客が勝手に完成させたパズルが、映画に描かれているストーリーや主題とはかなり違ったものであっても、観客が各自のパズルを星5、星4或いは星2だと思ったのならばきっとそれで良いんだよね(苦笑)
(裁判員・陪審員裁判はそれじゃ困るんだけどな!)
まぁ、でもねぇ。この高評価はちょーっとモヤるのよねぇ。(低評価もモヤるwストーリー正しく把握出来てる?って)
でも本作に関しては「是非、原作を読んで」とは言うつもりはない。
この秀逸な法学テキスト小説(笑)を、この短尺で万人ウケするエンターテイメントによく仕上げたものだ。その点は高く評価されるべきであろう。
今まで見た中で1番心を打たれた作品
1時間半と短い時間ですが原作のエッセンスを的確にまとめたとても良質の作品でした
主演永瀬廉さんの淡々とした演技が主人公の誠実さを抑えた演技で表現していたのがとても印象的です
杉咲花さん北村匠海さん友人役2人が主人公を挟んで対象的な役割となり物語の分岐点になっていたように思います
導入部のシーンがラストシーンまで様々な伏線を経て繋がっていく演出やカメラワークにもあとから気づいて驚きました
大きなインパクトなしに終始流れていく静かなストーリー展開ですが圧倒的な存在感を感じるキャストと監督の手法がほんとに素晴らしかったです
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