法廷遊戯のレビュー・感想・評価
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法廷ゲームではなく重厚な人間の愛の物語
鑑賞後、深く呼吸した。鑑賞中は主人公清義が真実に近づくにつれ呼吸が複雑に荒くなっていくのを感じているので、それと同じように呼吸が浅くなっていたのかもしれない
それほど真剣に深く鑑賞していた
3人の素晴らしい演技に引き込まれ、杉咲花さんのあるシーンでの痛みを伴う狂気的な演技に胸が痛くなり、北村匠海さんの何かを隠しすべてを見透かしているような謎めいた雰囲気に不穏になり、永瀬廉さんのセリフではなく表情や目の揺れ、体全体や顔の筋肉の強張り、僅かな動きで心情を観客に雄弁に語る繊細な演技に、この3人だからこそ97分でここまで鑑賞後に心に痕跡を残す物語になったのだな、と感じた
永瀬さん演じる清義は自分の話をほとんどしないので、言葉以上に声音や表情で清義が何を感じ何を考えているか伝える難しいお芝居をされていて、陰のある過去を抱えた翳りのある役をとてもうまく演じる方だなと思った
清義の決断は、私には胸が苦しくなったが清義の最後の言葉と表情、その後に流れる主題歌のメロディや歌詞が清義と美鈴、馨とリンクして救いを感じられた
清義目線で鑑賞したが、次は美鈴目線、馨目線で鑑賞しようと思うのであと2回は鑑賞したい
何度も鑑賞したくなる深い作品だった
法廷ものの楽しさがない
2023年劇場鑑賞273本目。
予告で擬似法廷ゲームと全く同じ状況が生まれたけど、本当に死者役が殺されてしまって、擬似法廷の容疑者を本当に弁護する的な話かと思ったら全然違いました。鑑賞後予告観たら確かにそうは一言も言っていませんがそう勘違いしてもおかしくないようには作られていました。
そうなるとタイトルにある法廷遊戯がそれほど重要ではなくなりました。全く関係ないわけではないですが、後半それには触れられなくなりました。主人公の弁護士が弁護する時に、絶対的不利な状況から色々な証言や証拠などでなんとかひっくり返すのが法廷ものの醍醐味ですが、この映画でのひっくり返し方が身も蓋もない方法でした。その後の展開もすっきりしなかったので、北村匠海演じる殺される彼が主人公として描かれた方がカタルシスを感じられたのではないかと思います。構成に工夫は必要ですが。
ゲームのプレイヤーは、あなたなの。
結城(北村匠海)は、その人生のすべてを父の名誉回復のために費やした。まさか死ぬとは思わなかっただろうけど。久我(永瀬廉)と織本(杉咲花)のふたりは、「白夜行」を思い出させる連帯感で生きてきた。この三人の運命が、一つずつつながっていくに従って、悲しみと、やり直せない後悔の念が襲ってくるなあ。結城は、父の冤罪に二人が関わっていることを知っていながら、仲良く振る舞っていたのか。そうだとしたら、その人生は辛くないか。そしてあの後、あの二人はどんな人生を迎えるのか。久我を救ってあげたつもりの織本は、壊れてしまったのだろうか。贖罪を決意したかのような久我がどこか晴れやかな表情だったのは、過去から解放される喜びなのだろうか。その二人の行く先を、小説では描いているのだろうか。気になるな。
天秤が測るものとは。
法律家を目指しロースクールに通う3人の若者。卒業後ある事件が起き、1人は命を奪われ、1人は被告人となり、1人はその弁護士となる。先の読めない展開で意外性もあってスピード感もあるというバランスの良さ。めっちゃ面白かったです。伏線も散りばめられていてもう1回見たら新たな発見もありそう。
ゲームのプレイヤーとして振り回される弁護士の清義。しかし真実を暴く上でどうしても避けては通れない過去に対峙する時、本当に天秤にかけられるべきは何かを知ることになる。いやぁ終盤の展開は痺れました。
キャスティングも良くて杉咲花の絶叫はさすがだし、黒沢あすかさんは存在感抜群。ただ大森南朋さんと柄本明さんは役が逆の方が私はしっくりきたかな。
やっぱ杉咲花よね
もちろん、人気者の美少年が主役ってことで、ファンの皆さんの応援レビューが多数含まれるであろうことを踏まえても、比較的評判は良さげ…ということで劇場へ。
比較的重い雰囲気のミステリー。
物語が二転三転…というよりは、小出しに明かされる事実でこちらの向く方向が変わる、という感じ。
だから、当初は何が起こっているのか全容が判然としない。
話運びはテンポも良いので、分からないなりに物語の面白さはずっと持続する。
ただ、最終的に「驚く」ほどの結末ではなかった…という部分は多少肩透かしの印象。
ま、鑑賞前に見聞きしたちょっとした情報でハードルを上げすぎたからかも知れない。
この作品がそうだってワケではないんだけど、予告編とかキャッチコピーで「驚愕のラスト!」とか「どんでん返しを見逃すな」「必ずあなたは騙される」みたいなことを書くのって、ダメだと思うんだよね。
それ、限りなくネタバレじゃん。
とは言え、やっぱり杉咲花の存在感よ。
時には悪魔、時には天使、時には少女で時にはご婦人にも見える。
ホントに達者でいらっしゃる。
ちょっと今回はそれを多用し過ぎの感もあるけど、他の演者が比較的淡白なので彼女の濃密さでバランスをとってる感じもあるな。
観れば観るほど魅力を感じる作品
展開が早く、テンポ良く飽きずに観られます。
冒頭から一気に世界観に引き込まれるカメラワーク、登場人物の心情を表現する音と光の演出、過不足なく効果的に配置された回想シーン、すでに2回観ましたが2回目は特に演出と構成の素晴らしさを感じました。
俳優さんたちの演技も素晴らしかった。杉咲花さんはやはり圧巻でしたが、永瀬廉さんもピュアで悲哀を纏った独特な存在感があり、繊細な息づかいのお芝居に惹かれました。
見終わった後に思わず登場人物それぞれの人生に想いを馳せてしまう、そんな余韻のある映画でした。
中学生向けミステリー
良くも悪くも分かりやすくシンプル、ちょっとしたドンデン返しもあるし、人気者3人それぞれのキャラクター造りが活きる人物像、リアリティライン無視の世界観×法律。
そんなわけで、中学生くらいをターゲットにした感満載の作品でした。
大人の私にはちょっとキツかったな…ターゲット層じゃないので仕方ないか。
何度も見返したくなる
アイドル映画だと思って観ない選択をするのはもったいないです。
清義、馨、美鈴役の役者がピッタリハマっていて、他の役者ではもう想像出来ないです。
永瀬廉さんの声と目は独特ですね。唯一無二で他の作品も観たくなります。
同じ女性として、どうしても美玲の視点で見てしまいますが、三者それぞれの視点で見返したくなります。
静と動の対比が素晴らしい
花ちゃんの動の激しい演技と廉君の静かな
中に激しさがある演技の対比が素晴らしいく
一見、1番まともに見える匠海君のうちに秘めた激しさがかき混ぜていくのが何ともいえなく
考えさせられるし、考えても正解が出なくて
苦しいけれど、エンディングのKing&Princeの
愛し生きることで救われた気持ちになる。
何回観たら答えが出るのかな?
何度も見に行ってしまう
どうすれば結末を変えることができたのだろうと考えさせられました。最後まで予測できないミステリーでずっと食い入るように見てました。
子供時代、美鈴のモノクロの世界から清義によりカラーの世界に変わるところが好きでした。
それぞれの立場からの見え方があるので何度も見に行って確かめたくなる良い映画でした。
また見に行きます。
法廷遊戯を見終わって
原作未読で拝見しましたが、最後の最後に鳥肌が立つほどの神演技の永瀬廉さんと杉咲花さんでした。もう少し長くして2人の学生時代の絆のエピを入れても全然いいぐらいの、話の展開の早さで見飽きる事なく終わりました。もう一度見返して噛み締めたいです。
二転三転
想像の展開とは全く違って、いい意味で裏切られました。一度では消化できないところがあり、再度見に行こうと思っています。
杉咲さんの演技に圧倒されました。それと同時に、それを受ける永瀬くんの儚げな佇まいが印象に残っています。
法律は人を救うことが出来るのか
原作ファンです。
五十嵐先生のこちらの本、映像化されると聞き、そんなの無理やん?とちょっと疑問に思ってましたが。
予想以上に若い3人が好演されていました。
杉咲花はやっぱり上手い。最後、素晴らしかったです。
幼少期はモノクロだった世界が、あるタイミングで色付き始めます。おそらく、子供を持つ女性なら、ミレイの狂気に共感できるものがあるのではないでしょうか。
少なくとも、自分にはミレイの狂気が理解できないとは言いがたいです。
だからこそ、恐怖を感じます。
おちょやんが素晴らしかったので、花ちゃんの影のある役をどうしても見たかったのですが、満足。声を荒げる杉咲花が苦手だ、という方は回避したほうがいいかもしれませんね。
永瀬廉、北村匠海はこの二人はとにかく、とにかく声がいい。
永瀬くんは、朝ドラでもそうでしたら、どこか儚い空気を纏っていますね。今回は受けに徹していました。彼の背中のアップが多く、怒り、悲しみ、絶望などを表していて非常に良かったです。
北村匠海くん、大好きな俳優さんですが、出ている時間は多くはありませんが、あの孤高の雰囲気をこの年代で演じられる稀有な俳優さんですね。出てこないシーンも、常に馨の存在は頭から離れません。
-0.5は大森南朋の使い方。もったいない…。ただ、五十嵐先生と監督のインタビューを読んで腑に落ちましたが、それを読んでないと裁判員裁判にスポットも当てられているということが、分かりにくいかもしれません。
おそらくターゲットは若い方も含まれると思います。
若年層に法律は付き合いにくいジャンルかもしれません。「知識をつけなくてはいけない」という、劇中の言葉には最大限に共感出来ます。今は成人が18歳に引き下げられました。是非とも法律という、少し馴染みがないかもしれませんが、幼少期から民法など簡単な法律は学べるような環境にあるといいのではないかと思いました。
法律は、人を救うことが出来たのか、見終わったあとも考えさせられます。
自分は法学部ではありませんでしたが、大学時代に裁判の傍聴など行ったりしてましたので、過度な裁判長!と大声で叫んだりするシーンが無いのが逆にリアルで良かったです。実際の裁判って、割と淡々と進みますからね。
予告に反して内容は重いです。原作も是非とも読んでいただきたいです。
観終わった後、頭から離れない。
本当の正義ってなんだろうと考えさせられる内容。私が寄り添いたくなるその正義は私の生まれ持った環境によるのかなと思ったり。自分自身についてもより考えさせられ、また違う視点から観たくなる映画だった。
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