法廷遊戯のレビュー・感想・評価
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ミステリーであるのに犯人探しではない
難しい法廷用語がストーリー展開に合わせてすっと入っていきました。
犯人が誰か考えながら見ていたけれど、真実を知ってからやるせなくなりました。
アクションやドロドロした表現でなく、永瀬廉さんの表情の演技、北村匠海さん、杉咲花さんのそれぞれの演技が際立った映画だと思います。
最後の主題歌愛し生きることが、映画の一部となって最後まで席を立てません。
現代の三方一両損は等しく絶望的
いつもはネタバレにならないことしか書かないし、以下がネタバレかは微妙と言うか個人的にはセーフと思ってますが、一応、結末に関わることを書いてるのでネタバレありにしておきます。
無辜ゲームと呼ばれる「うさ晴らし」から始まる本作。投げかけられる冤罪と無罪の違いとは何かという問い。司法とは何か、正義とは、償われるべき罪と罰とは。「考えさせられる」というレビューが多いようですが、落とし所がない問題でもあるので難しい。
同害報復。野蛮と言われるハムラビ法典ですが、あれは過度な報復を抑えるものなんですよね。ただ、それが成り立たないのは歴史が証明するところ。某顔芸ドラマのセリフではないですが、人は受けた痛みをそれ以上にして返したいもの。世界中が憎悪の連鎖でがんじがらめ。そもそも複雑化した現代社会で何をもって同害とするのか。「無敵の人」問題を見ても解決できるわけがない問題なわけで、いつ冤罪に巻き込まれるかも分からない。たとえ冤罪でも疑われること自体が問題と叩かれる。
結局、彼は結末がわかっていて選択を委ねた。その結果が産んだのは絶望。関わった3人ともが絶望を抱えてしまったように感じる。ある意味、対価を得るには代償が必要なのか。
ただ、裁判員二号さんの下りはよく分かりませんでした。原作読めば分かるんですかね?
見る度に感想が変わる作品
原作未読で見た初回は話の展開を追いかけるだけであっという間に終わり、終わった後にそれぞれの正義について自分ならどうするかと深く考えた。
主人公の清義が自己主張をせず表情だけで心情を出すので彼の気持ちを知りたくて2回目を鑑賞。次に美鈴の立場で鑑賞したいとなる映画だった。
上映時間も短く、中弛みもないため複数回見やすく見る度に発見と新たな感想を持つスルメ作品。
全員の演技に圧巻でした。3人の正義、自分の正義はなんだろうと考えさ...
全員の演技に圧巻でした。3人の正義、自分の正義はなんだろうと考えさせられました。
女子高生には、もっと具体的じゃないと理解してもらえないかも
「で、どんな話だったの?」と後ろの女の子が友達に聞いていた。
いや君、今まで映画観てたよね…。
ターゲットはキスマイファンの年代だとすると、モヤッとした表現じゃなくて、ちゃんと映像として解りやすく出してあげないとダメなのかも。
あ~もったいない。
3人の過去の壮絶さがあまり描かれていなかったのも、もったいなかったな。
でも最後まで読めないストーリーもいいし、何より杉咲花の演技がいい!
キャストが新鮮
で良かった、柄本センセイもちょっと捻ってたし。杉咲花良かった、特に面会時のすっぴん? と手のひら。元気のない主人公も合ってた。
ただラストがなぁ、主人公のあの独白で締めくくられても・・弁護士辞めて自首するのか?
法廷遊戯
主要3人の在り方が良い
杉咲さんの圧倒的な狂気を孕んだ演技、北村さんの安定した中に少し不気味さを含んだ演技、永瀬さんの静かな憂いのある目と表情の演技 どの方も役にはまっていると思う
それぞれが心に思う正義に基づいてした行動が誰かを助けて誰かを傷つけてしまうことに胸が痛い
それでも前を向いて生きてゆくことを選んだ清義の最後の表情とエンディングの主題歌に希望が感じられて良かったと思う
細かい心理描写、表現が凄い!
ここ数年の間に観た映画の中で1番良かったです。合間の過去回想シーンで少しづつ鮮明になって紐解かれていく様子にとても引き込まれました。
演者さんの息遣いや表情の演技も声を荒らげるシーンも表現力が素晴らしく、何度観ても新たな発見のある映画です。
法廷遊戯
主演3人の演技が見事なのは言うまでもなく、杉咲花さんの演技に圧倒されるシーンがある。
主演の永瀬廉くんによるナレーションがこの映画の雰囲気に合っていた。物語の雰囲気を壊さず、短い時間で幾つもの謎を入れつつ自然に物語を進めるためにナレーションはこの物語には重要なキーだったなと感じた。
とても面白い映画でした。
今年観た中で特に面白い。ポスターのイメージを良い意味で覆す
ミステリーとしても展開が二転三転し、そういうことか!と面白いし、ソリッドなオープニングから引き込まれた
無辜ゲームをもっと深く見たかった部分もあるが、無駄な所をそぎ落とした硬質な作りが良かった
ミステリーゲームではなく主人公含め3人の切なくも憎悪と友愛の入り交じる人間物語であり、97分で見応えのある作品になっているのはキャスト3人の確かな演技力だなと思った
杉咲花さんの狂気を帯びていく演技が良かったが、感情を爆発させる以上に表だった感情の変化を抑えセリフではなく表情や声のトーン、纏う空気の変化や顔や口元のこわばりなど、言葉ではないもので主人公の心情を観客に伝えるのはとても難しいだろうに、それを見事に表現した永瀬廉さんの演技に惹き付けられた
陰の抱えたものがある役を演じる彼はとても観客を引き込む存在感がある
最後の主人公の決断は痛みを伴い、観たあともずっと残る
一度では何が正義か、どうすれば良かったのか自分の正義がわからないのでまた次は別の視点から観てこようと思う
馨の目的や同害報復とは何だったのか、今怖い視点の考察が浮かんだが、そういう考察が好きな方に好まれる作品かなと思う
その正義は誰になにをのこしていくのだろうか
歪み捻じ曲げられた時間は
決して消えることはない
心のなかに燻り続けるものを
小さなからだは
震えをとめる術もなく
繰り返し繰り返し
みえない記憶に置き換えて
自分のなかにそっと置き
ともに生きていく
せめて命が果てるときに
もうなにも
思い出すことがないように
それだけを救いに
逆境のなかで
理解され守られたことへの恩は
いまここに生きていられる自分が
証明する
その存在への安心と感謝に
ふとおりてくるものが
かけがえのない愛情だと
わかったとき
目の前の人は揺るぎなき
唯一無二の存在になった
こんどは自分が大切な人を守り抜くために
この目でみてきた理不尽を正すために
そして
大切な人の無念を必ずや晴らすために
許されざる傷が
もどらない過去をひきずりながら
3人を導く罪と罰
正義とはなにか
傷が刻む傷に終わりはなく
その正義は誰になにをのこしていくのだろうか
交差する心理が人生を変えていく様を
抑えてなお迸る熱を帯びる演技に
魅せられる見ごたえある作品でした。
法廷遊戯
永瀬廉くん、King&Princeのファンで観ましたが花ちゃんの演技に圧倒されました!匠海くんは映画やドラマも観ていますがどんな役もこなす演技派ですね。今回はミステリアスな感じ。廉くんは花ちゃんの演技とは対照的に静かで抑えた演技。目だけで演技していたりストーリーテラーとしての語りと声が印象に残ります。1回目はストーリを追うのに必死。2回目もすぐ観たくなり清義の目線で観ました。考えさせられる内容です。誰の立場、目線で観るかで感じ方も違うと思います。結末がわかっていてもまた観に行きたくなる映画です。
北村匠海ファンで観たけど...
もうとにかくずっとストーリーが淡々としてるので、コックリコックリ居眠りしちゃってる他客も居たりして、何も得る物が無い映画でした。父親を自殺に追い込んだ人間と仲良くしてるのも腑に落ちない関係性などがあったりしますし。
北村匠海や永瀬簾、杉崎花、その他演者の素晴らしい演技を殺すストーリー性の薄い(無い)映画だったので、ひと言で言うとガッカリです...
物語の二転三転が面白すぎる
後半にかけて話が二転三転するたびに、どういうこと!?とかそうだったの!?とかどんどん引き込まれていって最後まで目が離せなかった。
清義、美鈴、馨それぞれの正義がとても重く切なくて見終わったあと心にずっしりきてしまった。
最後の清義と美鈴の接見室でのシーンは必見です。
永瀬廉くん、杉咲花さんの演技の真骨頂見られます。
あっという間に当事者にさせられてしまう。ぜひスクリーンで!
どうしても書き残したくて、わざわざ登録しました。
普段、長めの洋画を好んで観ます。邦画の短い時間に詰め込まれ過ぎてる感じが置いていかれるのでどうも苦手で。こちらの映画も90分そこらと短く、謳っているように二転三転とテンポ良く進みます。けれど、良い意味で全く置いていってはくれないです。
キラキラとしたフライヤービジュアルのイメージは裏切られます。もちろん良い意味で。
展開はスピーディーですが、無理に詰め込まれた感じのない内容で、私にはとてもシンプルに感じました。"正義"とは何かを序盤からずっと問われているような、簡単に当事者にさせられる映画です。観た後、あなたには何が残るでしょうか?
感情を四方八方に揺さぶられて、"正義"の概念を見失って、脇を固める俳優陣の凄まじい演技に振り落とされそうな迷子のような感覚の中、清義を演じる主演の永瀬廉さんがずっと視聴者である私を繋いでくれていたように感じます。
彼の演技は存在感が自由自在でした。誰に勝つこともなく、決して負けることもなく。光りすぎないし、でも絶対に消えない。勝手ながら私が思ってる真ん中に、主役に必要なものを彼からすごく感じました。とても難しくて絶妙だと思うんですけど、とてもナチュラルにやり遂げられていました。
単純にミステリーとしては個人的に少し物足りなく、サスペンスとして楽しむ感じにはなりましたが、とても哀しくて深い人間ドラマでした。本編を観終えた後の何とも言い難い感情をそのまま丸ごとエンディングの曲が凄まじい包容力で包んでくれます。こんなに合うのかとびっくりするのでぜひスクリーンで、最後の1秒まで。
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