「surround+金切声」オクス駅お化け U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
surround+金切声
そこそこ怖かった。
リングとかに符号する部分もありはしたけど、コッチの方が整理されてる感じはする。
とはいえ、不可解な部分もありはして…オープニングのアレは結局なんだったんだろうか?
キャッチーな感じではあったのだけど。
オクス駅でもないように見えるし…彼女はナンバーの保有者のはずだよな。
一連の騒動を経て、更に手をつけれなくなった呪いが蔓延する世界って事なのかしら?
真相に至る展開は面白かった。
特に運転士に取材するくだりなんかは、ゾクリともする。するが…あの記者はあの後どうやって家にまで帰ったのだろうかと頭を傾げる。
4桁の数字を叫ぶ運転士で、カットは切り替わる。
その後、それを記事にしてみたいな時間経過があるのだけれど、その記者があまりに平常過ぎて…どうにも居心地が悪い。
自殺と処理された兄の防犯ビデオも疑問だ。
なんか足でも掴まれてるかのように動くのだけど、上半身からはなんの情報も得られはしない。
1番ネックなのは、画面の全てを把握しきれない事だ。その描写が台詞にはあるのだけれどスクリーンではカットが短いのか暗いのかで把握できない。
配信ならば見返せる。そういう事の弊害なのかしら?
元凶となる物語はとても残酷な話で…孤児院で臓器売買とか悪魔の所業だ。
商品は仕入れなくても、社会から供給され、井戸は廃棄場所のような位置づけだ。このあたりはリングよりも得心がいくような設定であった。
ただ、まぁ、ちょろちょろ都合いいなぁと思う部分も無くはなく…記憶喪失だったり、兄が泣き喚いて助けてくれてたりと、安易な感じもしなくはない。
呪いが転嫁されるプロセスとか、なんちゅうか時短的発想に思えてしまう。
ラストにしても、これでいいのか?って結末ではある。
マスメディアや体制への批判は含まれてるにせよ、自己保身なエンディングではあった。
井戸の遺骨をおそらく供養するも、呪いは消える事はなく、個人の復讐の手段として活用される。
してやったりの主人公の顔をHSで追っかけてる場合ではないと思うのだが…
劇場で聞く、集団の金切声の破壊力は凄まじかった。
眠気が吹っ飛んだ。