「なすりつけ」オクス駅お化け ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
なすりつけ
白石監督が携わってるのか〜くらいの情報頼りで鑑賞。休日でしたが人はまばらでした。
スタートはおぉっ!と期待させる始まり方だったんですが、色々と破綻していき、最終的にはコメディになってしまったなぁという印象の作品でした。終盤は白石節が炸裂してたのではってくらいの暴れっぷりで一周回って楽しんでいました。
序盤、酔っ払い女を撮影してSNSに投稿した青年が視線を向けると酔っ払い女はおらず、声のする線路の方を覗き込んでいると自動ホームが勢いよく閉まり、首ちょんぱという昂らせてくれる始まり方でした。
そこから主人公のキムが誤った記事を載せてしまい、示談金を支払うためにネタを仕入れるといった感じでオクス駅について調べて回る物語が展開されていきます。
この記事についての揉め事から早速ツッコミどころがあるんですが、それはさておいて自分の足でオクス駅を調べていくと過去の人身事故とはまた別に子供の目撃情報があって、それを調べていくと過去に子供が井戸の中に入れられて死んでいた事が発覚してそこからは呪いが連鎖していってあら大変って感じです。
呪いの伝染という日本ではお馴染みなテーマで無差別的に爪痕が付けられてはよく分からないけど殺される展開が続くので、トイレで死んだ2人は不憫だなーって思うくらいでしたが、これがそこまで怖くない(音でビビる怖さなので本質的な怖さとはまた違う)のは残念だなと思いました。
終盤の付けられると死んでしまう爪痕を擦りつけ合う言伝ゲームが始まってなんじゃこりゃ?感が全開でした。4桁の番号を言わせたら呪いが移るといった感じでなんとなく言わせたり、電話越しに言わせたりとだいぶ雑な方法でも爪痕が移っていくのでニヤニヤしながら観ていました。
主人公に移った瞬間に絶対社長に移しにいくだろうなと思ったら案の定移しにいって、どうやって移すんだろうと思ったら一気に思考放棄して紙に書いた4桁の番号読んでくれ!と頼むというバカやったら読まんよなぁと思ったら社長普通に読んで呪いが移って爆笑でした。アァーー!って叫んで主人公の計画通りな表情と共にエンドロールに突入していきますが、良い意味でのこんな低レベルな駆け引きは久々に観た気がします。
ホラーとしてはジャンプスケアが多くてうざったく、叫び声もうるささが勝ってノイズでしたし、ミステリーとして見ても呪いの発動条件含め曖昧なものが多く、ポンコツ作品の域は脱さなかったかなと思います。上映時間が80分だったのが救いでした。このテンポで2時間やっていたらもっとキツかったと思いました。サクッと家でワイワイ見る分には良いんじゃないかなって感じでした。
鑑賞日 10/8
鑑賞時間 12:50〜14:20
座席 G-8