碁盤斬りのレビュー・感想・評価
全313件中、201~220件目を表示
時代劇&落語ファン必見の映画
古典落語の「柳田格之進」をベースにした作品でした。映画&落語ファンとしては必見と思い観に行って来ました。
ただ「柳田格之進」という噺は、江戸時代という時代、特に武士というものの窮屈な生き方を誇張したような噺であり、その結果かなり不条理なストーリーで、平生落語ではあまり感じない怒りとか無情とか無念を覚える内容でした。そのため、正直あまり好きな部類の噺ではありませんでした。そして実際に本作を観てみると、元々ある不条理さにドライブを掛けているというか、落語の筋にある不条理に、さらに一つ不条理を追加していて、実にやるせない気持ちになりました。勿論これは、好き嫌いは別として映画としての誉め言葉なんですが。
見所は俳優陣で、柳田格之進を演じた草彅剛が、まさに”武士は食わねど高楊枝”を体現する貧乏浪人を好演していて、非常に良かったです。「ミッドナイトスワン」ではトランスジェンダー役を演じて日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を獲得しましたが、本作では侍役を演じて演技の幅の広いところを示してくれ、素晴らしい俳優になったと再認識したところでした。格之進の娘のお絹を演じた清原果耶は、先日観た「青春18×2 君へと続く道」に引き続き、相変わらずいい感じでした。両作品とも、人生のどん底に耐えながらも自分を見失わない芯の強い人物像を表現していて、一層ファンになってしまいました。
その他、敵役の斎藤工の憎らし気な演技も良かったし、キョンキョンの貫禄も板についていました。
そんな訳で、原案の落語同様物語そのものは好みの部類ではないものの、俳優陣の演技の素晴らしさは大いに評価したい本作の評価は、★4とします。
骨太時代劇
時代劇は苦手なんだけど面白かった!
平日に時間があり旦那と鑑賞、見たかった映画と時間が合わなかったので選んだ作品、でも面白かった!草彅君なかなか見ごたえありです。
新しい時代劇のため非常に見やすいです、時代劇苦手な方にもオススメ。
音楽にピアノやヴァイオリンなどが使われており、非常におしゃれな感覚。
カメラも上品で好きです。
欠点としては人物が描ききれていないところかな~。
原作あるのかな?
原作ではきちんと描かれているのかな。
草彅君に父親としての人物像が見えてこない、それとも父親っぽくない人物像ありきなのか。
娘さん、父親を疑った人を許せた?ってこと?、う~ん、ここもちょっと人物像が弱いし描き切れていない(うちの旦那が非常に納得せず)。
元部下に掛け軸を欲しいと言ったのは何故なのか?(ここも旦那納得せず)。
売って自分が追い詰めた人に現金でも渡しに行くのかなと私は解釈したのですけどね。
元同僚はもともとあのような人物だったのか?なにか原因があってあのような人格になったのか?少し気になる、ここも人物像がいまいち見えない。
でもね、見えなくてもストーリーは繋がるので問題はないのですよ、面白かったです。
この映画のテーマは別なところにあると思うんですよね。
自分の正義を完璧に貫くことで相手やその家族が窮地に陥ることがある、それでも正義と言えるかどうか?、それともそこも含めて正義なのか?
本当に人として正しいこととは何か?
正しいことは立場が変われば逆になるもの。
今あなたが信じていることは本当に正義で正しいのか?疑問を持ってみることも大事。
人の数だけ正義があるのだろうね。
年齢重ねる度に分かるようになってきた。
草彅君の後悔の演技に共感、私も若き日の自分の正義に後悔することがあります。
ストーリーありきの映画にも見えてしまうのですが、描きたい訴えたいテーマはこの後悔の部分なのかな~と感じました。そういった意味では非常に見ごたえのある映画になっています。人物像が描き切れていれば☆5でもいいと思います。
時代劇苦手な人でも苦痛に感じることなく見れる映画になっていますので、ぜひ!
碁盤が!
時代劇はどちらかというと苦手で数年に1回見るぐらいですが、キョンキョンも出るのか~と鑑賞。
古典落語とは知りませんでした。五十両の行方不明など落語っぽい話かも。
囲碁は人々の娯楽でもあり、勝負の世界でもあるのですね。
その勝負とリベンジとが合わさって、殺陣に展開していき面白かったです。
チャンバラシーンはもっとあってもよかったような。
斎藤工の役どころよ…。
草薙君は和装がよく似合う。キリリとしてかっこよかった。
囲碁がわかればもっと楽しめたかもと思います。
クレジットに、井山裕太さん。囲碁は知らないんですが、顔と名前だけ知ってる棋士の方。どの役だったのかな?他にも棋士の方が出演されてるようですね。
ベテラン陣の中、中川大志君の演技が良かったです。
白か黒かと囲碁の世界と現実
草彅剛演じる柳田は堅物で真面目、白黒でしか判断できない男だったが、仇と思っていた者の尺度では周囲の見方は違っていた。
落語の演目からの映画化なのも良い。
映画からの落語、落語からの映画、どちらでも楽しめる。
落語見たことない人はYouTubeにたくさんあります。
草彅剛の演技は本当に良かった。
拾い物の映画でした。
もう少し
その時代いる感じの雰囲気、暗さが良かった
良かった! 主演も脇役もどちらも キャスティングが良かったし (斎...
良かった!
主演も脇役もどちらも
キャスティングが良かったし
(斎藤工以外は)
もちろんストーリーも良かった
小泉今日子も悪くはなかったけど、
声があわない、可愛すぎ
役者ってやっぱり声もすっごく大事
もう少し低めとかの声が出せたらもっと良かった
草彅剛は時代劇が似合う
草彅剛✖️白石監督とくれば期待しかない。
白石監督は初めての時代劇らしいが光とか街並みとか江戸時代っぽさが細かく描写されてた。
そして草彅剛の顔や佇まいは時代劇に合う。
前半と後半の目と声の変化がさすがだと思った。
出演者が皆良い。小泉今日子がかっこよかった。
良い意味で時代劇らしくない時代劇
今や邦画は世界へ
本日2回目。
オマケのステッカーは百両に😁
落語の「柳田格之進」と言う話が元となったみたいで、何人もの咄家の話も聞いた。
落語は30分~40分の物が多く、咄家によって少し、話が変わったり、話し方で好みが変わったりするもので、聞いてみると面白いものである。
こちらは映画なので、話が足されて、落語では、ん?って思う所も、上手く繋がって、完成された話になってる感じだ。
落語。碁。と言えば、ご年配向けと思うだろうが、、いやいや!今や邦画の対象は世界へですよ‼️
侍の美学!日本の心!は世界に響くであろう‼️
つまり、俳優 草彅剛は日本が誇る 素晴らしい俳優だと思います。
ジェンダーも演じて、侍の佇まいも演じれる、そして あの普段とのギャップは、他に例のない新しい俳優さんですね✨
素晴らしい‼️
武士のプライドと信念
逆説的ですが白石和彌らしからぬ人情噺が実に沁みます
面白い! 初の時代劇だと言うのに白石和彌監督、江戸情緒たっぷりな上に縦横無尽のカメラワークで、品格すら漂う仕上がりに驚きました。ちょいと落語の小噺風と思ったら、古典落語をベースに本懐遂げを絡めた創作とのこと。人情が根底にあり、安心して観ていられるのも、ある意味で白石らしくないのが吉と出た。
囲碁が物語の核にあり、将棋の駒同様に碁石を指す指のアップが美しい。将棋もそうですが、私にとって囲碁も縁遠くルールはさっぱり、言葉通り囲まれれば相手に碁石を取られる事で十分でしょうけれど。中川大志扮する弥吉が囲碁を習う話となり、それを通して軽く要点を観客にもと一瞬思いましたが。詳しく説明していたらキリがありませんからね。それにしても囲碁道場のようなものが江戸の昔に各地にあったとは驚きました。
それにしても、草彅剛扮する武士である柳田格之進に二言はなく、清廉潔白を旨とするプライドを押し通すところが本作の縦軸で、嫌疑をかけられた時点で切腹ものとは呆れる程。浪人に甘んずるのも、囲碁に負けたら10両貰え家賃も払えるにも関わらず真剣勝負で買ってしまうのも、復讐を遂げるのも、50両の約束事も、ひたすら武士のプライドゆえ。こんな武士の鏡の対極にあるのが斎藤工扮する武士・柴田兵庫であって、柳田を陥れ平気で嘘もつく存在を打倒するベクトルが映画を牽引する。
大店・萬屋を営むのが國村準扮する萬屋源兵衛のドケチ商売ぶり、その奉公人・弥吉と清原果耶扮する柳田の娘との淡い恋心などの横軸が絡み合い、50両の行方とお絹の身請けがサスペンスを熟成する。吉原の桜の春で始まり、お盆を経て十五夜のお月見、そして秋祭りから年末へ繋ぎ、クライマックスの大晦日へ、丁寧な描写が心地よい。
主演に草彅剛を据えた時点で、普段の白石調とは異なる予感は出来てました。ましてやイケメンそのまんまの軽い感じで中川大志が登場したら確信しました、その視線の先に清原果耶がいるのですから、ある意味安心して楽しめました。肝心の草彅剛ってのは不思議な役者ですねぇ。この春までのNHK朝ドラでの素っ頓狂な作曲家役といい、本作の浪人風情から一転しての復讐の鬼と化す変幻自在には驚くばかり。清原果耶もこれまでの暗く思いつめたような役から解き放たれたような明るさがいい。
無論、國村準や音尾琢真の安定の泰然ぶりがしっかり支えてますが、吉原の女主人に扮した小泉今日子のド迫力は流石です。同じ彦根藩の梶木左門に扮した奥野瑛太が実にいい味を滲ませてました。本当に多くの作品でほとんど悪役の印象が強く、一転して本作では忠義に人情を挟む頃合いが絶妙の芝居で観客の心を鷲づかみ。調べたら今公開中の「バジーノイズ」にも「湖の女たち」にも出ているのですね。
塩尻から一足飛びに江戸に舞い戻り、やたら長い大晦日もタイムリミットで吉原の門も閉じられたのに、柴田兵庫の杖に刀が仕込んであったなんて、さらに兵庫の恨みの度合いも見えず、ましてや妻の心中も、あれやこれや端折り過ぎの感もなくはない。大傑作の一歩手前がちょいと惜しい。しかし、まさかタイトル通りの「碁盤斬り」とは、オチが効きすぎてござりまする。
最高でした
碁盤の表も裏も謀だね
全313件中、201~220件目を表示