「武士とはこうありたいもの」碁盤斬り YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)
武士とはこうありたいもの
囲碁をテーマにしていたので、江戸文化に興味がない故、鑑賞するか、悩みましたが、予告と評価が良かったので鑑賞しました。
でも題名は「武士の本分」等にして、時代劇を前面に出し、囲碁は副題に入れ込む程度にした方が、興行的にも良かった気がします。
作品的には、松竹でなくとも"松竹クオリティ"で製作された時代劇なので、考証等にはまったく問題はない。
武士は"己の顔"のみを重んじる為に、家族の事を、ないがしろに軽視しており、実娘はどうでも良いような行動が、現代人としては、気になった。
原作(落語)が、そうなっているのなら、仕方がないが、その辺は今ふうに、娘の安否を最大限に心配する父親として、改編した方が良かったかもしれない。
蝋燭(ろうそく)自体は映るし、多少の炎効果も映るが、暗いところでの 繊細な揺らぎと影の影響がまるで表現されていない事から
屋内シーンは、それなりの照明をつけての撮影を行い、その後にCG補正をしていると思われます。
よって、微妙な蝋燭効果が上手く出ていないので、作品に重みを削ってしまいまっています。
数カットで良いから、その辺の魅せる遊びカットを入れて欲しかった。
また風の音や風を表現する映像も 間として、入れ込む必要性がある場面もあった。
そういった、自然を感じさせる風情こそが、江戸時代劇だと思います。
細かな効果音にも、突き抜けがなかった。
最後は、袴に裃(かみしも)を着たまま、軽装で歩いていたので、結局は士官できたのでしょう。
美形で、物静かな草薙さんは、武士としての一文をじゅうぶん魅せてくれました。 <主演賞>
確かに、空気を読まない"きまじめな役人"は、いかがなものかと、考えさせられました。
でも、下級役人・侍は それでよいと思う。
全ての人が、温情を考えるのではなく、温情は頭だけが 判断すべき事。
これが重要です。
同じジャニーズの木村拓哉さんが同じように寝取られた「武士の一分(2006)」と共に観ると良いと思う。
そして、自然を感じる時代劇として「その木戸を通って(1993年:市川崑監督)]を鑑賞する事をお勧めします。
共感ありがとうございます。
原作の落語聴きましたが、仇討ちは出てきませんでしたね。
主人公を美化し過ぎてる様に思いました。
ま、原作は原作で気にせず本作だけで楽しめば良いのかと思いました。
共感ありがとうございます。
仕官はしなかったと思いますね。ご指摘の裃の部分とか歩き方とか、細部におかしな点があるのでしょう。
自分の意地を立てる為に娘をカタにする、金が無いので当てつけで腹を切ろうとする、それがさほど理不尽でない時代の違和感も時代劇の面白い所ですね。