劇場公開日 2023年7月7日

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「ウソがいつ分かってしまうのかが気になる。当然ハッピーエンド。」交換ウソ日記 マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)

ウソがいつ分かってしまうのかが気になる。当然ハッピーエンド。

2023年7月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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瀬戸山(高橋文哉)と希美(桜田ひより)の勘違いで始まった交換ウソ日記。もちろん見てる人はみんな、いつかウソがバレちゃうのが分かってる。だからみんなの感心は、いつバレちゃうのか、希美が自分から言ってバレちゃうのか、言う前にバレちゃうのか、ウソだと分かったときに瀬戸山クンはどうするのか、二人の関係はどうなるのかということだ。ただ「二人の関係がどうなるのか」 についてだけは、映画が始まる前から(企画段階から)ラストはハッピーエンドに決まっていて変えようがない。デフォルトだ。
物語が終わりエンドロールが流れ出したとき僕は、「日本映画にまた1本名作誕生」と思ったが、さすがにそこまで期待のハードルを上げてしまうと、間違ってこのレビューを見て勘違いしたアホが(失礼)、カタが、「すごい名作らしいよ」とか言って騙されて誘われた友達と二人してガッカリして肩を落として映画館をあとにする姿が目に浮かぶので、まあ作品としては普通ですと言っておく。フツーです、ふつう。

だけど希美(桜田ひより)の気持ちに共感、感情移入して見ると結構はまる。僕は男だし(関係ないかも)、高校時代なんて何十年も前で断片的な記憶しかないから、客観的に見ると「あーイライラする。ウジウジしてないで早くホントのこと言ってサッサと謝れよ」ってなちゃうけど、希美の気持ちになって見てるとハラハラドキドキする。「早くホントのこと言わなきゃいけないんだけど、うーん、でもイザ言おうと思うとやっぱりドキドキして、怖くなっちゃって言えないよなー、でもホントのこと言う前にバレちゃったら瀬戸山くんすごく怒って嫌われちゃうしなー」とモヤモヤするばかり。とくに瀬戸山くんとの場面は、瀬戸山くんを好きな気持ちと、ウソをついて騙しててワルいなという気持ちと、今日こそホントのこと言わなきゃという気持ちが混ざってハラハラドキドキである。時間がたてば経つほど言いにくくなって、その事が心に重くのしかかってくる。「あ~、もうどうしたらいいの」 とますます悩みが深くなる希美と俺。

ずっとモヤモヤして心が晴れない希美(僕?)だけど、すごく救われるのが希美の友達が優しくてイイ子ばっかなところ。3人がケンカして仲たがいしちゃったときもスグ仲直りしてくれるし、もちろん隠してたウソも結局バレちゃうんだけど、そのときの江里乃(茅島みずき)の心優しい神対応なんて、あたしゃあんたが天使かと思ったよ。「江里乃~、一生友達でいよーね」と心の中で叫んだよ。

それから、もう1つのラブストーリー優子(斉藤なぎさ)と米田(曽田陵介)も気になる。見てるほうは優子が勘違いしてるのが分かるから笑える。もちろんデフォルトのハッピーエンド。

ラストは真相みたいのもあって観賞後はけっこう満足感がある。フツーの映画なんだけど、僕には名作の1本になった。

あとエンドロール後のオマケ映像も良い。

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マサヒロ