「儀式のおかしさについて」儀式 しょうけらさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5儀式のおかしさについて

2022年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

最近のコロナのおりで儀式というものを久しく体験していない.最後に立ち会ったのはコロナが流行する直前にあった,大学の同期の結婚式だった.思えば,物心つく以前から儀式というものは身近なところにあって,それは小学校の朝会などの定期的なものから,入学式や卒業式などの節目に行われるものまでさまざまだった.儀式の中で起立,気を付け,礼などの決められた動きや,校歌や国家やその時々の歌を合唱する行為を強制されるがそのことについて特別疑問を抱くこともなかった.そして僕も年齢を重ねるにつれて,儀式を強制される側から,それを開催する側へと役割が変わったことを思う.誰も求めていないのにそれに服従せざるを得ない儀式の謎,そしてその周辺にある信仰のアイテムたちを抽象化して強調したこの映画の描写にを見るとやはり,そのことを考えざるを得ない.

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