アナログのレビュー・感想・評価
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陳腐
なれどそうそうたる俳優陣の名演技に酔いしれる。
これってビートたけし原作を前面に打ち出す必要性があったのだろうか。
少なくとも私はネガティブに捉え、足を運ぶのを逡巡した。
若い頃はともかくお笑いとしては終わっていると思うし、
映画監督としては彼の作品を面白いと思ったことはない。
彼のこれまでの行状を思えば、今更恋愛小説???と結構退いた。
結果、ストーリーとしてみるべきものはなく、
予告編から想起される選択肢の中でも最も陳腐な結末となった。
一方、二宮や波瑠をはじめとした俳優陣は素晴らしく、
メインの舞台となったカフェを含めて人生で欲しいものが凝縮されていた。
特に、リリーフランキーと高橋恵子の纏った温かい包み込むようなオーラには
際だった何かがなくとも胸が熱くなった。
後半、無理に泣かせようとしなくても十分泣けていたのに、
返す返すも安直なストーリー展開が惜しまれる。
いずれにしろ、久しぶりに満ち足りた気分で映画館を後にした。
会って、同じ時間と空気(空間)を共有して、直に触れあって…恋愛っ...
会って、同じ時間と空気(空間)を共有して、直に触れあって…恋愛ってやっぱりその繰り返しで深まっていくもので、デジタルは関係維持と確認の機能でしかない。と、改めて思う映画でした。
スマホを持たない(持てないではなく)人とは、人との関係を持ちたくないという意思表示とも捉えられる昨今でありますが、あえてスマホを持たない女性を物語の軸に、100%アナログの関係で愛を高めあった二人だからこそ、ラストを綺麗事と感じさせずに迎えられるのだと感じます。二宮さんも波瑠さんもすばらしかったです。
3回観た後の感想です
私は二宮和也さんのファンなのでこれからも複数回アナログを観ますが、今回3回目を観た感想です。
繰り返し見ても新鮮な気持ちで観ることができる映画です。悟とみゆきの心情。2人の周りにいる人たちの心情。内容が普遍的だからか毎回新鮮に心に響きます。
スパイスのように3人のかけ合いとか、悟の歌声とかが入るので間延びすることはありません。
パンフレットを読んだり、メイキングや裏話を知った後で観ると初回では目に入らなかったことが入ってきてますます笑ったり頷いたりしています。スクリーンに悟さんがいる時はどうしてもそちに目が行ってしまうのを敢えて剥がして周りを観ると気が付かなかった演出などが目に入りそれも新鮮さに一役買っています。誰でも共感できるストーリーなので見終わった後一緒に観た人と感想を言い合うのも楽しい映画です
あまりにも普通
ストーリーがあまりにも普通すぎる。何の驚きもなく進行していく。役者や演技力には特に不満がないため見ることはできる。全体的にステレオタイプな登場人物が多かった。
恋愛面で、流石にいい年こいてあのやりとりは少し痛く感じるが、そこは人それぞれなので評価はしていない。
めぐり会いとすれ違い
予告編でおおまかな筋がわかってしまっていますが、それでも大いに魅了されるものがあったのは、主演の二宮和也君と波瑠さんによるところが大きかったなって印象でした。とりわけ二宮君の好感度は、計り知れないですね!彼の作品はあまり観てないのですが、本作の主役にピッタリで、この二人を応援したいって気持ちが自然に湧いてきました。起承転結の「転」がひとつの山場になるわけですが、さすがに膨大な物語が過去から量産されているので、むしろ「結」が素晴らしかったですね。うわべだけの綺麗事に見えないようにするのがとっても難しい展開かなとも思いましたが、ここは編集がとってもよくて、すんなり心に染みました。糸電話のシーンはタイトルとこの物語を象徴するような、本当に印象に残る描写でよかったです。原作者・ビートたけしさんの内に秘めた優しさとか照れ屋なところとかが見え隠れしてて、じんわりしました。それにしても、本当に二宮君の自然な演技に魅入ってしまいましたね(拍手!)。
アナログ生活なら、それはそれで
ビートたけし原作という事に惹かれて観に。
純愛映画だけど、さほどアナログである意味は解らず。
だって携帯電話持ってない時代でも、待ち合わせの喫茶店に電話したり、勤め先に電話したりして、さほどアナログである事で苦労はしていなかった。
まあ、ニノと波留の演技に文句はない。
携帯電話が普及する前の恋愛が懐かしい
4、50代には若き日の自分の恋愛を思い出させるのではないでしょうか?
連絡を取るにも自宅の固定電話しかない時代、それでも不便と思ってなく、それだからこそ相手のことが気になり想いもつのる。待ち合わせに遅れたり行けなくなっても連絡手段がない。
今の若い人には想像もできない不便さこそが、恋愛の背中をグイグイ押す。
劇中では設計の仕事もデジタル化されてもなおアナログな鉛筆でのトレースやCGやCADでなくペーパークラフトでの完成模型の良さ、カタカナ言葉を使い過ぎて中身がまったく伝わらない上司等、古き良きことを忘れるなと言っているかのよう。
まさに全てにおいて効率第一、そのためのデジタル化、しかしそこには失われたつつある人間の暖かさ、流れる時間、恋する相手を思う時間さえも失っては本末顛倒で温故知新の精神こそ大事と作者は伝えたいのだと思った。
映画のストーリーとしては恋愛ものだから何も言わないが、始めに触れたように昔の自分達の思い出を呼び起こしてくれ、二宮くん、波瑠さんに自分を重ねて入り込める映画です。
他の人のレビューにもありますがキャスティングが最高。
二宮くんの演技はセリフがない感情の流れを表情に出すのは流石、波瑠さんは今まで何とも思わなかったが高貴で美しく聡明で影のある女性を見事に演じて終盤の無表情すら演技として素晴らしいと思った。
脇を固める親友、母親、同僚の上司や後輩、カフェのマスター、姉、クライアントすべてが良い。
映像もおしゃれ、暗転が多く長いことも時間の流れを表現してると、タイパを気にする世代への抵抗とすら感じた。
残念なのはアナログなんだからグーグルマップが使えなくなったら通行人に訪ねたり、行けなくなったら店に電話すればとか思うよね。
まあ便利ツールがなくても、無駄に思えることさえも何か発見があって無駄でなくなるよと表現したいんだろうとは理解してるけど。
でも久々に惹き込まれる素敵な恋愛映画を観させてもらいました。映画館でもう一度観たいな。
キャステイングが残念
ストーリーは感動的でとても良いお話でしたが、キャスティングと脚本がイマイチでした。
まず、キャスティングですが、波瑠さんについてはとても上品な感じが出ていて本作の雰囲気に合っていたと思います。
ただ、残念ながら相手役の二宮さんについてはミスキャストだと思いました。まず、話し方、歩き方、食べ方など様々な所作がとても下品で、あれだけ繊細で丁寧な設計の仕事をしている人物像と合ってなかったです。また、そういったところも含め、波瑠さんとの釣り合いも取れておらず、応援したくなるようなお似合いのカップルには見えませんでした。
それから、二宮さんの友人二人についても、場を和ませる役も兼ねての配役なのでしょうが、取って付けたような場面が多く、ストーリーに馴染んでいるようには思えませんでした。
脚本についても、終盤は良かったですが、序盤の二人が出会うところから中盤にかけては各エピソードに魅力がなく、笑わせにきているところも面白くなく、正直言ってつまらなかったです。
という訳で、せっかくの感動的な物語もあまり感動できませんでした。もちろんラストは感動的でしたが、ラストさえ良ければいいというものではありませんし、全体的にはイマイチでした。
追記〉
婚約指輪を友人達と買いに行こうなんて思う人もいるんですね。私には全く無い感覚だったので、ちょっと引いてしまいました。あそこはやはり、こだわりのあるデザイナーとして、音符をモチーフにした指輪を自分でデザインするとか、そうでなければ、せめて一人で買いに行って悩んで店員に相談するとか、王道の展開の方が良かったのではと思いました。
何も無かった昭和を思い出します
素晴らしい映画でした。
こだわりの暮らし、仕事、恋愛、友情。
便利に馴れた時代だから、ひと昔前のような物語にロマンを感じ、感動した。
途中からBABIさんのこと思い出して、食器拭いてるところで発見。ピントはあってなかったけど。他にも出ていたのかな?
リリーさん、この物語と今日(10/14)のスナラジとの世界観ギャップ大きすぎ。
大前提で私は二宮和也という人が大好きです。 なので、彼が出ている作...
大前提で私は二宮和也という人が大好きです。
なので、彼が出ている作品の評価は割り増しされます。
俳優としてもスゴいのはわかっていますが、今回はそこにアイドルのキラキラもありました。
というか溢れ出ていて漏れ出ている。
普通にキュン死にします。
前作が捕虜役なのでホントに幅広いなぁと素直に感動します。
今作は泣けることもわかっていたし、ストーリーも知っていましたが、それでも脇を固める俳優さんとの掛け合いも素晴らしいです。
何と言っても波瑠さんがいい。
波瑠さんの横顔は本当に美しくて見惚れます。ハマり役です。
当たり前のようで当たり前にできない、相手への尊敬や愛情を表現することの大切さや、それができなかった時に後悔をしないように、と改めて考えさせてくれる映画でした。
個人的に仕事がしんどくて癒しを求める意味もあったので大満足でした。
心がほかほかします。
大人の純愛
こういう大人のゆったりした(決してテンポが悪い訳じゃない)美しい純愛物語もいいですね。
最初、この役はニノみたいな二枚目じゃなくてもいいんじゃないかと思ってたけど、最後の方の泣きのシーンはやっぱり彼じゃなきゃ駄目だ。
波瑠さんはきれいな女優さんだけどなんか華がないなぁと思っていたら、この映画ではそれが良かった。
まさにこの物語のためのような主役二人と一緒に木曜日のデートを楽しむことができました。
携帯での会話は軽いけど、糸電話で交わした約束は破れない。
愛が奇跡を起こす、ある意味クリスマスムービー。
クリスマスに教会で結婚したからね。
エンドロールに流れるメロディがいつまでも耳に残っています。
スマホなんか捨てて、私もカフェに通おうかなー。
主人公は手作りや手書きにこだわるアナログなデザイナー、ヒロインは携帯をもたないアナログな人間。そんな2人が織りなす純愛に満ちた儚くも清い恋愛物語。恋愛ものにしてはくどくなく起承転結、非常に分かりやすく物語が進んでいき、恋に落ちてから、段階的にステップを踏んでいく2人の初々しさや恋における本質的な部分、ヒロインが困難に見舞われ、選択を迫られる主人公、お涙頂戴ものと言うとあまり響きは良くない感じがするが、実際鑑賞して私も涙なしには観ることが出来なかった。
今や電子機器が普及し、通信手段として呼吸をするようにしてスマートフォンで連絡を取り合う我々であるが、今回の作品の様なアナログな恋というのはどこか羨ましい部分があり、今、この世で生きる限りでは味わえないのだろうと言うのが私自身非常に残念に感じた。
主人公を取り巻く、うざったくも肝心な場面で頼りがいのある親友、仕事面では信頼のおける環境や仲間、つくづく人や環境の大切さを感じる事が出来た。
2人の恋物語を鑑賞して、愛いなーっこの野郎!とニヤニヤしたり、もっと踏み込めよ!という主人公へのじれったさを感じたり、親友のおちゃらけでクスッとしたり、主観的に観れる場面もあれば、どこか毎日という日常を通して徐々に2人が恋人同士になっていく過程を俯瞰的に観る事の出来る場面があったり、恋愛物語として非常に完成された作品なのではと感じた。
一人の俳優としての「二宮和也」がまた一段と好きになった。
もう一度観たい
気軽な気持ちで行きましたが、後半涙が止まりませんでした。二宮くんと波瑠さんの演技が素晴らしかったです。
観終わった後、じんわりと心が温まる映画でした!
ちょっと眠くなりそうな雰囲気の中、桐谷健太さんが良いスパイスになっていて、フッと笑える場面も多かったので飽きずに最後まで楽しめました。
心洗われる
全体的にはベタな話。
未読だが、小説として読むと凡庸なんだろう。
ただ、こうやって映像化すると心に滲み入る素敵なストーリーになる。
ビートたけしの感性をきっちりと受け取って描き出したタカハタ秀太監督が見事。
誇張しない等身大の日常を描いてるのが良かったと思う。
そういう意味では、二宮和也と友人二人(桐谷健太、浜野謙太)のアドリブのやりとりも観客を物語の世界観に誘導するのに効果的だったのかな。
それにしても、波瑠が美し過ぎ。
美人女優と言われる人でも、こういう上品な役どころを演じると役に負けてしまう人もいるが、このみゆき役はこの人しかいないと思わせるくらい魅力的だった。
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