「映画ファンのために作成した映画ではなかったようだ。」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ oggoさんの映画レビュー(感想・評価)
映画ファンのために作成した映画ではなかったようだ。
この映画の正体が解ったのでレビューしたい。
ジョーカー1のテーマはごく単純で「何も持たない奴隷が金持ちや権力者に対抗する術は
暴力しかない」とするものだった。
しかし世界中でヒットしたこのジョーカー1は、金持ちや権力者たちの多大なる不興を買ったことは間違いないだろう。
Showbiz業界なんて所詮は金持ちや権力者の後ろ盾がないとやっていけない業界である。
映画製作会社は彼らの冷たい反応に完全にビビってしまったのだと思われる。
そこでジョーカー2では、アーサーは女に見捨てられ、看守たちにレイプされ反抗心もなくなり、仲間であった別の弱者に殺されるという、金持ちや権力者好みのストーリとした。
ジョーカー2のテーマは「弱者は何をやっても無駄で金持ちや権力者には決して勝てない」である。
ミュージカル風に粉飾された映像には映画製作者の姑息さを感じないではいられない。
莫大な製作費を使ってでも彼らの機嫌を取り戻したかったのであろう。
また前回のヒットを利用してある程度は回収できると計算し、発生する損失もそれで彼らの機嫌を取り戻せるなら許容できると考えたのであろう。
世界中の映画ファンを裏切ってでも金持ちや権力者に媚びを売るアメリカのShowbiz業界の姿にリアルジョーカーを待望する気持ちが自然と沸き起こった。
映画ファンのために作成した映画ではなかったようだ。
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