「大量の"ジョーカー"発生を恐れた結果」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ えーじさんの映画レビュー(感想・評価)
大量の"ジョーカー"発生を恐れた結果
事前にこちらのサイトのレビューを読み全く期待せずに鑑賞した為、ガックリくる事はありませんでした。そして私は考えた…。この映画は前作が予想以上にヒットしてしまい、その社会的影響力により全世界で「ジョーカー」の模倣犯の発生を恐れた感があります。それは治安の良いと言われる日本でさえ発生したのですから…。もっともジョーカーの模倣犯は前作の「ジョーカー」より前から発生していました。特に影響力が強かったのはご存知、ヒースレジャーが扮したジョーカーでした。世界規模で模倣犯の犯行は増え10件を下らないようです。
本作を観る前、殆どの顧客は多分完璧なもしくは人間ジョーカーの悪の姿を見たかったはずです。そこで自分には決して出来ない悪の化身を観てストレスを発散したかった筈です。もちろん期待は裏切られました。こんなジョーカーは観たく無いとなる。それはまるで劇中のリーそのものです。
配給会社も監督もプロデューサーも、影響力のある"ジョーカー"を描く事が出来なかったのです。怖かったのです。特に病める大国の米国としては創れなかったと言うのが正しい解釈であると思います。大統領選間近の米国で大量の"ジョーカー"発生を恐れた結果です。
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チャキオさんのコメント
2024年10月21日
えーじさん。共感ありがとうございます。ジョーカーがカリスマなのは、映画の中だけなのに。やっぱり現実に取り込んでしまう模倣犯は一定数いるから、妥協したということですか。理解はできますが、そこは、「映画」「娯楽」と割り切って、監督にはフルスイングしてほしかったなぁ。