ミッキー17のレビュー・感想・評価
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楽しいコミカルSF少しシリアス
もしもこの映画にソン・ガンホが出ていたら
新作映画も、シネコンだと2週目になると一日1本になってしまうのは悲しい。
観客も5人くらいしかいなかった。
ポン・ジュノ監督作品は『グエムル』『スノーピアサー』『パラサイト』を鑑賞済。
いずれにも通じる格差社会の描写、どうしようも無い絶望感、そして吐き気を催すグロテスクなシーン。
その印象が強かったので本作もそれを期待して行った感はある。
『グランド・イリュージョン』で渋い刑事を演じたマーク・ラファロがト●ンプも真っ青のアホぶり全開で面白かった(奥方は完全にサイコパス⋯!!)。
クリーパーは見ているうちに可愛く思えてくるのが不思議。
ただ、『亜人』を見ていたせいか、何度も殺されてリプリントされる光景もあまり新鮮味がなく、クリーパーと心が通じたシーンも何処かのアニメでのデジャブ感ありで、ポン・ジュノ監督らしさがほとんど心に刺さらなかった。
そうか、この物足りなさはソン・ガンホが居ないから?
でも、彼が出ていたとしてどんな役が相応しいのかと聞かれたらちょっと答えに窮するかも。
ミッキーに翻訳機をくれた小柄な女性が可愛かった。
武闘派ナーシャも良かったがカイも気になった。彼女は恐らくL寄りのBなのだと思う。
エンドロールにブラッド・ピットの名前が出ていたので『あれっ!?出てた~??』と慌てたが、後で調べたら製作総指揮だった。
モテミッキーとクリーパー
何回も死ぬの怖すぎるし地獄…精神病にならず平常心で業務遂行するミッキーはすごいだろうか。そういう記憶のプログラム?残酷すぎる使い捨ての肉…モテるところがなんか笑えましたwなんでモテるねん…
レンガに記憶するところがなんか可愛いくて韓国っぽかった。
マルティプルを防ぐために、完全に死んだら次が造れるようになる。という風にアップデートしたらどうか?と思うけどそれを言ったら元も子もないので🤐
(開発者のサイコパスの人しか改造したりできないということかな…)
ウォーキングデッドの俳優、スティーヴン・ユァンが出演してて嬉しかったです。英語も演技も素敵。
クリーパーが優しくてちっちゃいのん可愛い。キモいのに可愛い…最後仲良しでよかったです。
17 𝄇 。
ハリウッドはオワコンなのか
「パラサイト 半地下の家族」でカンヌとアカデミー両方の最高賞を獲ったポン・ジュノ監督の最新作でスルー出来ずに公開初日に行ったのだがちょっと肩透かしを食らった。借金取りから逃れるため惑星開拓団に何度でも生まれ変われる使い捨て労働者(エクスペンダブル)として雇用契約を結んだミッキーの17回目の人生をメインに描くのだけれど死亡をよく確認しないで18人目をコピーしちゃったものだからさあたいへんという早川文庫SFが原作のブラックコメディーである。原作の「ミッキー7」に対して映画は使い捨て非道ぶりを増し増しにして10回多くプリント、MRIのような人間コピー機からミッキーの身体が一回「ガクン」と少し引っ込んでから出てくる演出が良かった。主人公を演じるのが「ザ・バットマン」のロバート・パティンソンでこの設定は面白くならないわけがないのだが、悲しいかなステレオタイプのハリウッド色に染められてしまい真実味の無いエイリアンパロディに終わってしまった。特に開拓団長とその奥さんがカリカチュアライズされすぎていて無残。惑星の「原住民」イモムシのようなクリーパーはナウシカのオーム親子のエピソードそのまんまで巨額SFXの無駄遣い死屍累々。背景の膨大なCGの中に時々リアルがぶつかってくる描写もあまりにあざとかった。
(パラサイト+グエムル)÷2
予告で観た時は、失敗だらけの人生を一発逆転させようと、過酷なミッションにチャレンジする男の話と思っていた。その過酷なミッションを乗り超える話だと思っていた。しかし、何度でも生まれ変わる要素が自分の中で欠落していたため、先入観は一掃された。
権力者とイエスマンとブラック労働者と虐げられた先住生物「クリーパー」の話だった。何度も生まれ変わるブラック労働者の過酷な運命の話だった。
我々が暮らす日常生活でも十分ありえる構図。
この構図を映像で見させられて、会社時代の様々な理不尽、不条理が走馬灯のようにかけめぐる。これは私だけの現象だろうか。おそらくポン・ジュノは、観る側の各々の思いを映像に投影させているのかもしれない。
ポン・ジュノは、ある意味『パラサイト』と『グエムル 漢江の怪物』を融合させて、新境地を見出したと思われる。
昨今の某放送局の腐敗したパワハラ、セクハラ体質にも通じるものがあり、リアルな感覚で映像に自分の思いを投入できてストレス解消になった。
リアルな発想が足りない
虐げられる労働者。存在すらも酷使される。
そのテーマはリアルだがどうせ踏み込むなら現実的な救いのなさに振り切った方が良かったように感じた。権力者を倒して個人の権利を得る社会にするといったある種幻想とも言えるハッピーエンドは温く感じてしまう。
不条理への反抗でしか存在を確かめられないあわれな人間…と描く方がより深い。
ミッキーが2人しか出ないのも面白みがない。3人4人と出現するが、権力には勝てない。
革命とは様々な要素がからまないと起こらない。個人の不満がいくら集まっても変わらないのが現実だ。
その意味でこの映画はハッピーエンドだが夢想でしかない。
ミッキーが二人いる必要がない
青春映画にしてビルドゥングス•ロマン 幼い頃の出来事から大きなトラウマを抱えることになり、精神的にも未熟だったミッキー君が様々な出来事を通して花も実もある大人のミッキー•バーンズに成長してゆく物語
ポン•ジュノ監督作品を見るのは『パラサイト 半地下の家族』に次いで2作目。私、実はこの『パラサイト−』が苦手でして、特に後半のたたみかけてくる感じが料理用の長い金属製の串に次から次へと肉をぶっ刺してくるような感じで、胸焼け、胃もたれ感を感じたものでした。ということで、敬いつつ遠ざけようと思っていた監督のひとりだったのですが、本作はSFみたいだし、いろいろと政治的、社会的な暗喩もありそうな感じだし、まあ見てもいいかなと映画館へ。
結果としては大正解でした。原作小説のタイトル”Mickey 7”が映画化にあたって”Mickey 17”と改変されています。さすがハリウッド、ご近所のLAドジャースのスーパースター大谷選手の背番号にちなんで17にしたの? とちらりと思いましたが、どうもそうじゃないみたいです。やはり、これは青春の香りがする17歳の17ではないかと。最後のタイトルの出し方にポン•ジュノ監督の思いが込められているようです。
この作品は、5歳のときの事故から大きなトラウマを抱えるようになり、やがて、エクスペンダブル(使い捨て)になって人間としての尊厳を失っていたミッキー君が仲間たちの助けを借りながら尊厳を取り戻し大人のミッキー•バーンズになる成長物語だと思います。仲間たち(“18”やナーシャ、カイ、ドロシーなど、ひょっとしたらあの「先住民」たちも)との交流を通して愛と友情を描く青春映画だとも思います。青春映画にしてビルドゥングス•ロマンーー私の割と好きなカテゴリーですので、17より少しドライな18が出てきたあたりから、まあ、そういうことなんだろうなとそちら寄りで見てたら、私、けっこう感動しまして、あのセレモニーのシーンでは不覚にも目が潤んでおりました。もし、SFのジャンル映画(にしてはカネかかり過ぎですが)として見ていたら、星はもっと少なかったかもしれません。
敬いつつ、遠ざけようと考えていたポン•ジュノ監督ですが、これからはもっと注目してゆこうかな。
私が死んでも代わりがいるから?
楽しめました。
最近、小説を読む量が減っていて原作を読んでいないのですが、この映画作品全体の印象として、SFの「ワイドスクリーン・バロック」という分野を思い出しました。時間や空間を壮大に駆け抜ける物語、アイデアてんこ盛りながら軽薄を特徴とするSFのサブジャンルのことで、80年代にはバリントン・J・ベイリーの「カエアンの聖衣」「禅銃」などヒット作でブームを起こしました。
本作では宇宙開拓、異生物とのファーストコンタクト、クローン、アイデンティティの認識、生命の価値といったテーマがごった煮で押し寄せて来ます。哲学的に高尚な事柄は、全く片付きませんでしたが。
主人公のミッキーは借金取りから逃亡するために、使い捨て実験要員であるエクスペンダブルに志願して宇宙開拓団に採用されます。その後の彼はゴミ扱い、可笑しいやら悲しいやら。みんなのために、試しに死んでこい。クローン再生を受け持つ医療スタッフにも緊張感が無くなって、医療接続パイプに引っ掛って外したり、体を受けるストレッチャーを用意し忘れたり。
ミッキー自身が自分の役割に慣れてしまい、さっさと再生されたいと願う始末。やっぱり苦痛が長引くのはイヤだよね。
開拓団のみんなは、ミッキーに聞きたくて仕方がない様子。「ねえねえ、死ぬってどんな感じ?」
唯一、彼に惚れたナーシャだけは彼の死、苦痛を悲しんでくれます。
ミッキー17と18が同時に存在してしまい、ナーシャはプレイの快楽に大喜び。2人?3人?の快楽探求が、彼らを救うキーワードになるとは、誰も気が付かなかったと思います。
ミッキー17と18の性格の違いは、二人の立場の違い、言わば後天的に生まれたものだと考えます。ミッキー18にとって、再生が後の自分に生き残りの権利があるはず。この思いがミッキー18を高圧的な存在に変えたのだと思います。
主演のロバート・パティンソンはダブルを非常に上手く演じていて、驚きました。ミッキー18の憎々しげな表情は別人に見えました。
最後は正義が勝ち悪は滅びる、王道の展開になったと思ったら、マーシャル・イルファ夫妻は復活してましたね。ナーシャの力強い演説とともに、何も片付かなかった結末に脱力感。
何をしている、ポンジュノ
映像を見る必要はありません。
この作品の内容は全て、
豪華俳優陣による冗長なセリフとナレーションによって説明され、
目を瞑っていても映画の内容を十分に理解できるでしょう。
不必要なエログロが見たかったらたまに目を開くのもいいかもしれません。
しかし作品の世界観や設定を補完するのにはあまり役立ちません。
舞台はずっと暗い船内で、画面に動きはありません。
悪は悪として、
正義は正義として、きちんと描き分けられているので、
難しいことを考える必要もありません。
善の心を持った主人公たちによって、事件は円満に解決します。
無能で残虐で下品な政治家を打ち倒し、
主人公たちと地球外生命体、
そして17人のミッキーを殺害した愉快な船員たちは、
仲良く新天地で暮らしていくんだそうです。
一体『パラサイト』で描かれていたことってなんだったんだろう。
この作品では、全ての「計画」が大成功していますよね。
僕はポンジュノ監督の前作を何度も見返すほど気に入ってました。
ノーランに並ぶ、いや超えるかもしれない大監督だという認識でした。
しかしもう、次回作には期待しません。落差もこめて★1評価です。
楽しいけど物足りない!
楽しくは見れたけど、
感情的な盛り上がり・テーマやルックの新鮮さなどが無くて
印象が薄い印象。
テーマが格差なのは分かるけど、
最終的にマークラファロが殺されてスッキリさせるには、もっと理不尽やイライラが無いと自分的には納得いかないかも。
マークラファロの酷さは描写されるけど、
トニコレットと夫婦なのも相まって面白さの方が勝ってしまった。
この人たちそんな酷かったっけ、愉快だったけどなぁと思っちゃった!
ミッキー側も、酷い目に合ってるとはいえ
特に理由もなく地位のある美人にいきなり恋人にしてもらえるし、なんやかんやで本人もイケメンだし納得できない!笑
あと普通にミッキーが使い捨てされてる設定が上手く生かされてる気がしなかった。
ミッキーが2人になる事で、
"実は生まれ変わるのでなく、別人が量産されるだけのシステムでした"という事実が判明する展開。
騙されていたわけだから、ミッキーが反旗を翻すモチベになるという意味でストーリーの重要なポイントになりそうなのに、ミッキー17がどう感じるかあまり言及されない。
ミッキー18との恋人を取り合いとか、
法律的にアウトだからマズいとか
そもそもこのシステムを作った科学者が…とどんどん
話が広がって薄まってく感じ。
ミッキーの敵も、地球で追ってくる金持ちなのかマークラファロなのかどっちかにしてほしい。金持ちの話は宇宙に行く前までで良くない…?
あと先住民のデザインも割と普通。
という感じで何で印象が薄かったのか自分を納得させるために考えてみた。とにかく設定が面白いのに何かもったいない。
原作あるから仕方ないのかもだけど。
でも見ている間は笑いながら楽しく見れた。
展開が次々に起こって退屈しないし、役者の演技は全員最高。主人公がプリントされる様子など色々雑に扱われてるのも笑える。
でもSF観るならやっぱり何か1つ何か新鮮な驚きが欲しい!
久しぶりの面白SF
我々がエイリアンだ
終盤でミッキーの彼女(名前忘れた)が怒涛の口撃をかますのだけれど、
確かに他の星に突撃しておいて、原住民に遭遇した際に
見た目や居住地が原始的であるから=知能の無い恐ろしい生物
と考えてしまうのは定番の話ではあるが
原住民からすれば、突然空から降りてきて資源を採掘しはじめたり
住居内に数人で押し入ってくるという、まさにエイリアン=人類
予告のノリだとミッキーがもっと沢山増えちゃうのかと思ったら
そういうわけでは無かった
ミッキーの独白にもあったけど、彼女さんはなんで彼に惚れたのか
途中までこれもそういう何かしらに組み込まれているヤツで
最終的にごめんねされるのかと思ったら普通に運命的な一目惚れだった
うーん?
あと、サイクラーの穴は危険なのにあんなんでいいのか
天才かよ
すべてが中途半端
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