ミッキー17のレビュー・感想・評価
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見事な貧民の逆襲劇
ポン・ジュノ監督はハリウッドでも健在。
格差社会で失敗し、虐げられるようになった貧民の逆襲劇は見事(原作つきみたいですが)。
命の尊厳や魂の在処など、人道的なことと宗教的な部分に踏み入るから、客を選ぶし、客の入りがあまりよくないのもわかるけど、私には面白かった。
特に、ミッキー1〜16が、簡単に死んで、ゴミみたいに簡単に捨てられるのがよい。
こういう他惑星の知的生命体との接触話、ヴィルヌーブ『メッセージ』やゼメキス『コンタクト』同様、私の大好物だなと再確認。
そして、宇宙船を取り囲む蟲たちの姿は、あまりに『ナウシカ』の王蟲まんまで笑いました。
肉体と記憶の再生技術(3Dプリンターみたいなクローン製造技術)は、健康な時の肉体データと、死ぬ寸前の記憶移植すれば、同一意識にとっては不老不死になるくらい、画期的な医療システムのはずなのに、タブーの話しかしないとか。
同一肉体情報のクローンでも、個体によって微妙に攻撃性などの性格に違いが出るとか。
その辺の設定が気になって仕方なかったです。
それと、MCUでハルク役のマーク・ラファロが、無能で口先だけだが盲信的な一部信者によって祀り上げられている指導者を演じていて、この脆さや愚かさ、滑稽さが、あちこちの国のTOPを揶揄しているみたいで面白かったです。
溜飲はそれほど下がらない
虐げられた者による痛快な逆転劇で溜飲を下げたい!
そんなイメージの期待で鑑賞しにいったのに、意外なほど重くて深かった。
取りようによっては、人間の傲慢さとか命の重さとか自分の選択に対する責任、という一個人では抱えきれないようなテーマばかりなので、スッキリどころかモヤモヤのほうが多く残る。
科学の発展で手に入れた力の使い方。
倫理的にもルールや運用方法においても整理できないまま、制御しきれない事態が発生するかもしれない。これは『オッペンハイマー』にも通じるテーマ。
その他にも、自分という人間の二面性とどう向き合うのか、傲慢と無知から生まれる偏見の愚かしさなど、〝笑い〟の要素では簡単に相殺できないほど、ソチラ側のテーマに気持ちが入ってしまい、エンタメとしては当初期待(もちろん、私の勝手な思い込みの期待値)の60%、といったところでした。
※そういえば、24時間グツグツ煮立ってる煉獄?(鬼滅の刃とは関係ありません)は、サウロンの指輪を溶かしたアレのようでもあり、いつでも誰でも落ちることはあるんだよー、ということの象徴のようでもありました。
この映画予告を見て、2014年のトム・クルーズ出演作品「オール・...
この映画予告を見て、2014年のトム・クルーズ出演作品「オール・ユー・ニード・イズ・キル」みたいな感じかなと、そんな感じで観賞したのですが違いました。レーザービームが飛び交うといった派手なSFではなく、1970年代の古典SF小説のような、未来の技術や思想が、50年、100年先の暮らしや社会にどう影響を与え、いき過ぎれば人間にどんな影を落とすのか、風刺、警鐘を鳴らすような内容のSFです。
この物語は、記憶も込みで人間を複製する技術が招いたクローン(たち)の悲哀や底辺生活を描いた(と思われる)物語なのですが、後半、植民星の先住者との絡みと、植民グループのリーダー、ケネス夫妻の狂行?が同時並行しだすと、ストーリーが「先住者を全滅させるか守るか」の攻防色が強くなり、「自分が二人いる!」という面白さが薄味で終わってしまった印象です。ミッキーより、ナーシャ(ナオミ・アッキー)の方が目立って頑張っていましたし、物語に深みも与えていました。スターウォーズと同じで主役を喰っていますね(笑)。
思っていたのと違った
皮肉たっぷり、ソースが決め手。
凄く楽しみにしてて、
どんな物語か自分なりに想像して観てたけど、
思ってたものとは違った。
これも映画館で映画を観る醍醐味なんだけど、
それにしても期待を上回る作品ではなかったかなぁと言うのが率直な感想です。
なんとなく、もっとアクション多めのミッキー17に至るまでの大変な労働とアクションが見れるのかと思ってたらミッキー17の苦悩と葛藤という感じで、
世界観の割に小さくまとまった印象でした。
だけどもポンジュノらしさは全編に渡って全開で、
一貫した格差社会と世界情勢への皮肉めいた世界観は
面白かった。
アメリカってこう言う国ですよね?
って言うのを韓国人の監督がハリウッドで撮ったと言うのが気持ち良い。
特にあらゆる権力者と支配者を混ぜこぜにしたようら
マーク・ラファロのキャラは一見の価値ありで、
ムカつくけど圧巻でした。
ユニークSF
フライヤーのミッキーの顔がやけにインパクトがあって気になり映画館へ。近未来を描いたブラック・ユーモア作品。
途中まで何じゃこりゃ?的に見てましたが、バカ権力者への反逆ストーリーで、最後まで見たところでおもしろかった~となりました。
人体プリンタとか設定もおもしろい。
17と18の演じ分けが良かったです。
ハマりはしないがもう一度見たい、そんな感想を抱いたのは、クリーパーが結構かわいかったから~。キモカワってやつ?😅
※イルファのセリフでcreepyって言ってた気がして「クリーピー」と書いてましたが、
パ ンフ見返すと「クリーパー」でしたね。修正しました。
トニ・コレットを久しぶりに見ました。
原題:MICKEY 17
第一級のB級映画
残念ながら後半がもたもた重い。
エドワード・アシュトンの原作は「ミッキー7」。
つまり映画は原作よりエクスペンダブルであるミッキーの数が10人多い。ポン・ジュノによると、観客を喜ばせるため設定を膨らませたのこと。この狙いはあたっていて、前半にミッキーが人体実験用にどんどん使い捨てされるところはスピート感があって実に面白い。
ところがミッキー17が無事帰還、ミッキー18と鉢合わせして「マルティプル」の状態になってからが何だか急にもたもたし始める。
要するに17と18とナーシャの関係、ティモとの経緯、マーシャル司令官とその妻イルファの企み、クリーチャーの謎、と盛り沢山過ぎて、一つずつ解決するために説明的になりすぎるのですね。途中から帰着点は見えてしまっているのでなにを長々と、ってイライラしてしまいました。
ポン・ジュノは「スノーピアサー」でも感じたのだけどSF的空間ではキャラクターづくりが意外と上手でなく、筋を頼りすぎてしまうところがある。もっと土着的な題材の方が向いている気がする。
あと思いついたことをいくつか。
クリーチャーのくだりですがこれは「風の谷のナウシカ」へのオマージュでしょうね。子どもを届けに行くところやクリーチャーたちの暴走は王蟲を思い起こさせます。
それと科学班所属の上白石萌音さん似のドロシーですが、あれは「帰らない日曜日」のパッツィ・ファラン。おそらくレズビアンの設定だと思われるカイ役のアナマリア・バルトロメイや、もちろんマーク・ラファロも、実に脇役が華やかでした。サスガ、アカデミー賞をとった監督はキャスティングで贅沢できるんですね。
未来の職業選択の参考に…してみては?!
🌟《レビュー》🌟ーミッキーが借金を背負い、海外逃亡ならぬ宇宙逃亡をするために適当な職についたら消耗品として雑に使われる話で、ポン・ジュノ作品に馴染みあるテーマの格差社会が未来の世界でも変わりないということを表してて、今作もオマージュが多くナウシカの『生命体との共存、対峙』を監督お気に入りのクリーパーで見せてくれた!また、命を軽視した発言やが笑えるが、扱いを見て人間の好奇心や医療の発展のための動物実験が実に暴力的かを考えさせられた!
🌟《ラストへの物足りなさ》🌟ーーーーーー
能力モノにしてはワクワクしない!最後どうしても着地がクリーパーになるのは監督のクリーチャー愛が溢れすぎてる笑わざわざ出した反乱軍やミッキー陣が巻き込まれるようなキャラ設定を使った盛り上がるパラサイトのようなラストを見たかった、見れると思った人が多いから賛否が分かれてるんだと思う。
🌟《結論》🌟ーーーーーーーーーーーーーー
大衆に受け入れられるかにこだわらず、刺さる人には刺さる自分のしたいラストにした!自分はキャラ設定(情報)を生かしてドラマ性を強くしたパラサイトとは違った作風で面白いものを作りたいと思ってエンタメを追求し、ポン・ジュノ自身が作りたいものを作った感やポン・ジュノが作ると唯一無二なコメディになるんだと感じました!ーーーーーー
過酷な日々だ、でも愛はある
設定もびっくりだけど、展開で2度びっくり。
魂使い回し、、いやアップデートで、体はコピー品。とはいえ人間には違いないんだから、心身共に痛覚が働くのがしんどい。
何回死んでも毎度苦しいのは変わらないのに、また死ぬために生まれてくるってどんなよ!!
どんだけ生活に困ってても嫌よー!
なんだけど。
想像以上に色んな愛の物語で、期待を超えてアイツらが可愛い!小さいサイズなら飼いたい✨
面白かったー!!
権力の為の使い捨て人間なので、過酷な仕事がずっと続くわけだけど、しんどいことも続けば慣れるのかと言われればそんな訳ない。
ミッキーのしんどさは、単純に生きてる人間全員が怖い「死」を繰り返すだけでなく、また再生されるという安心感と共に、でもこの苦しみは永遠続くみたいな所もあったと思う。
最悪自分の意思でも死を選べないってことよね、勝手にコピーされちゃうもの!
これで何の救いもないなら永遠の生き地獄感があるけど、ちゃんと救いもあるのがいい。
やっぱ愛だ、愛。
愛が世界を救う。
最初から最後まで中弛みなくストーリーもキャラクターも面白かった。
想像よりグロくない、いや、怖い時もあるけどそんなに多くはなかったよ。
新生活が始まる今こそおすすめ!
ポンジュノ監督登壇のジャパンプレミアで鑑賞
クリーパーはキモいけど守って‼️
可哀想なミッキー対、政治家になれなかった悪党の対決!SF混じりの題材は好きじゃないけどこういう分かりやすい図式は面白い。
クリーパーはキモかったけどいい奴だったから可愛く思えた。赤ちゃんクリーパーを焼き殺そうとした悪党は許せなかった!(笑)あの夫婦は要らない。
最後はハッピーエンドで良かった!
スノーピアサーっぽさもあってグエムルっぽさもある。ポン・ジュノ監督...
Have a nice die
本編公開に先駆けて試写会で鑑賞。
特典でポストカードとミッキーのお面をもらいました。
日本では結構見る死に戻りを限定化させるとこうなるのかというところはとても興味深かったですし、映像のクオリティや役者陣の熱演も素晴らしかったです。
ただ少し期待しすぎたかな〜というところがあり、想像を超えるところまではいってなかったかなと個人的には思いました。
命の扱いが軽いとこうも雑になるのかというリアルを突きつけられましたし、死んだと思っていた17が実は生きていて、2人のミッキーが存在するってのも不思議ですが実際にいるんですからなるほどな〜と納得せざるを得ません。
2人がいがみ合い、協力し合い、3Pに持ち込みとやりたい放題しているのも面白いところです。
生き返る様子をプリントと表現するのも結構好きで、ブルブル震えながらの生還も可笑しく見えてしまうのが不思議でした。
中々ない蘇生の仕方ですが、科学の進歩でここまできているというSFを体感できたのは良かったです。
色々と風刺だったり、毒をもって毒を制すスタイルだったりで、契約書を細かく読まないとえらい事になってしまうという身近なものから、国家そのものに対して釘を刺すような描写もあったりして、茶化しまくるわけではなくしっかりと原作とポン・ジュノの考えをインプットして作品に溶かし込んでいるなと思いました。
前半は手のひらの上でコネコネしていたお話が、後半になるとどんどんスケールが大きくなっていきますが、その膨らみ方もしっかり地に足ついた感じで膨らんでいくので自然に楽しめる作りになっているのも良かったです。
ナーシャが良い人すぎて…ナーシャがいなきゃ世界は救えなかっただろうとまで思えるくらいです。
終盤はバトルに近いものになっていきましたが迫力満点ですし、胸熱な展開もしっかりあったりして火薬量の多さ込みで楽しさが爆発していました。
クリーパーのデザインは1発目はグロテスクだな〜となりましたが、見慣れてくるとダイオウグソクムシみたいな可愛さが出てきてウニョウニョしてるのも愛らしく見えてきました。
未知の生物と会話するワクワク感はしっかりありましたし、翻訳機そんなに簡単に生み出して凄いわ〜と驚き桃の木でした。
試写会が終わった後の撮影スペースにちょこんとぬいぐるみが置いてあってキュートだったので劇場物販での販売を何卒…!
一人二役を演じ切ったロバート・パティンソンの別人っぷりはお見事としか言いようがなく、気の弱そうな17と気の強い18がもう別人で圧巻でした。
マーク・ラファロのトランプの分身のような小悪党も素晴らしく、嫌なやつ全開で浮き足立っているところが面白おかしくなっていました。
構造が複雑ではない分、コメディ色強め、だけど容赦のないシーンは容赦ない、ポン・ジュノっぽさは若干薄いですがしっかりとエンタメになっていたなと思いました。
原作は生死にまつわるテーマが色濃く描かれているみたいなので読んでみようと思います。
鑑賞日 3/7(試写会にて)
鑑賞時間 19:00〜21:17
待ってましたエンタメ!
こゆ楽しいエンタメ映画欲っしてた!
オクジャ的な雰囲気のあるSFコメディ。
ロバート・パティンソンの演技が光りすぎる。
18が喋り出した時は鳥肌が立った。
複数人同時に存在するってプロット分かってたけど、
どっちかを殺さなきゃとかどっちが本物かとかの話だと思ってたら、
彼氏が2人現れたら2人とヤレるじゃん!3pできんじゃん!!って彼女が大喜びしてるのがまじで面白かった。
それな。
ホラー、SF、ブラックコメディがぐちゃぐちゃに混ざりあった作品!
「死ぬのってどんな感じ?」
▼感想
ぴあの試写会に招待頂きました!ありがとうございました!
「パラサイト 半地下の家族」でお馴染みのポン・ジュノ監督の最新作!主人公のミッキーが可哀想で「もうやめてあげてよ~!」と思ったら、次のシーンではちょっと笑ってしまったり...色んな気持ちになった。SFの要素が思っていたよりも強く、エイリアンの登場や近未来のテクノロジーには興奮した。記憶の外付けの装置がレンガなのとか設定にも変なシュールさがあった。
主演のロバート・パティンソンは今作では主に一人二役を演じるが、「二役が別人のように見えてすごい!」とは思わない。パティンソンならそれくらい難なくやってくれると思っていた!マーク・ラファロはバカで嫌なやつが最高にハマっていた。「哀れなるものたち」もそうだけど、こういう小悪党の役が案外合っているから他の作品でもどんどん演じて欲しい。サブキャラクターのカイが凄い美人でびっくりした。
ホラー、SF、ブラックコメディが混ざったポンジュノ監督にしか作れない一作!ポンジュノ監督の他の作品も見たくなった!
▼トリビア
原作では「ミッキー7」だが、ポンジュノ監督がパティンソンの死ぬところをもっと見たくて7から17に増やした。
▼お気に入りのシーン
ミッキーがプリントアウト(生き返る)シーン!
本当だったら結構怖いシーンでもあるけど、ゲームをやって目を離してる職員がいたりしてシュールなシーンに...。
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