「万人受け、エンタメ仕立てが極まる」バービー N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
万人受け、エンタメ仕立てが極まる
先日「哀れなるものたち」を見たが、双璧を成すような内容だったと感じる。
かたや欧州の、かたや米国の、といった具合に。
テーマを同じにした作品はここ数年、本当にたくさん作られている印象があるが、
初期のホラーじみた描かれ方に比べ、ついに万人受け、エンタメ仕立てが極まった感が強い。以降、これらを基軸とし、派生した作品は生まれても、越えるエンタメ系ジェンダー作品は難しいかもと想像した。
男であることも、女であることも、
ありつつ、よりよく生きようとすることも、
なんか大変だなぁとしみじみ思わされる。
なぜならそれは完璧なイメージで、
イメージは現実ではないからイメージなのだ。
実現することもなければ、実現させると何かが歪む。
刷り込まれたそれらを恐ろしくともはぎ取って、
「人間」として歩み始めたバービーに幸あれ。
そこから何をどうつかみとってゆくのか。
前途に先行するイメージはない。
ポップな画面と、チャーミングな面々がとにかく楽しい。
一番好きなキャラは案外、CEOだったりするw
泣いて笑って七変化、ライアン・ゴズリングの熱演も良かった。
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