「華やかなオブラートに包んだ社会性メッセージ」バービー Cディレクターシネオの最新映画レビューさんの映画レビュー(感想・評価)
華やかなオブラートに包んだ社会性メッセージ
バービー人形はずっと昔からコレクションしてるので、一年前から楽しみにしていました。もうサイコーでしたよ!レビューサイトで酷評が多いのは、炎上した広報部の失敗はおいといて、バービーの理解度の違いかなぁと思いました。
アメリカ人にとってバービーは、子どもの頃から親しんだ文化。そのキャラクターたちのパロディを、体験を思い出してゲラゲラ笑う映画ですから。歴代バービーのオマージュも散りばめられて楽しい。けど日本はリカちゃんだったから、バービーの理解は難しい。
もちろんそれだけじゃ映画は成立しないので、フェミニズム、ジェンダー、アイデンティティなどを、うまくストーリーを仕込んでます。
レトロポップなドールの世界を具現化した、ピンクのセットとコスチューム。センスのいい編集で、全体に作品の質が高い。演者も名優マーゴット・ロビーはもはやバービーにしか見えないし、ライアン・ゴズリングの自虐的な芝居も上手い。心底、楽しめましたよ。
そして最大の魅力は、自己のアイデンティティを追い求める辛さを、華やかなオブラートに包んでいること。キラキラしている洋服をまとって、実はとってもメッセージ性のある作品なのでした😊
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