「ルッキズムを刷り込ませてきたと言われるバービー人形が届ける力強いメッセージとは!?」バービー あささんの映画レビュー(感想・評価)
ルッキズムを刷り込ませてきたと言われるバービー人形が届ける力強いメッセージとは!?
それなりに多くの女子たちが子どもの頃に遊んだであろうバービー人形(私は与えてもらわなかったし、遊んだこともないので特に思い入れはない)。
金髪のロングヘアに、青い大きな目と忘れ鼻。程よく大きな乳房に、くびれたウェスト、すらっと長い脚……。女性の理想を形にした定番のバービー人形は、女の子の憧れでもあったが、最近ではルッキズムを刷り込ませてきたとして批判されていたりもする。実際にサーシャがそのようなセリフをバービーに言うシーンがある。
本作は、そんな女性の憧れだったバービー人形を切り口にして、フェミニズム、ジェンダー、アイディンティティといったテーマを織り交ぜている。そしてバービーの世界観を通して現代社会に疑問を投げかけながら、風刺的かつ、前向きなメッセージが込められていて、軽いミーハー映画だと思ってみると肩透かしをくらうだろう。まさに今の時代だからこそ、刺さる作品じゃないだろうか。
特筆すべき点として、サーシャの母親・グロリアが放つ女性たちの気持ちを代弁した台詞が痛快で最高で、その場で立ち上がり拍手しそうになった(あとで知ったが、脚本・監督は女性、どうりでメッセージがリアルなわけだ)。
ライアン・ゴズリング演じるケンの男としての葛藤も描かれている。彼らもまた、“男”という呪縛に苦しんでいたわけだ。
完璧なのは人形の世界だけでいい。私たちは絶えず老いと死に向かって生きている。心折れそうになる日もあるし、死にたいと思うほど、辛い時だってある。それでも生きるって素晴らしく美しいことなんだと。
ピンクに染められた世界観はちょっと人公的でしんどかったけど、ほとんどCGを使ってないんだとか?!『アグリー・ベティ』に出ていたアメリカ・フェレーラがグロリア役と知って嬉しかったな。大人の女性になっていて、私も同じく歳を重ねたのだと、ジーンと来ました。
フェミズム映画だとかいろいろと言われてあるけれど、男とか女とか、そんなことはどうでもいい。
私は私、あなたはあなた。それぞれが唯一無二の存在なんだよ、人生楽しもう!!
共感ありがとうございます。
この作品は男女問わず、老若男女問わず、皆さん楽しんでるんでしょうね。世界的に大ヒットしている理由もそういうところにあるのかもしれません