「冒頭の「2001年宇宙の旅」のパロディシーンが暗示していたもの」バービー Cybercatさんの映画レビュー(感想・評価)
冒頭の「2001年宇宙の旅」のパロディシーンが暗示していたもの
単なるお人形さんコメディではありませんよ。ファンタジーに乗せたメッセージ映画でした。宣伝チラシに上野千鶴子氏のコメントくらい入れとけば良かったのに。終盤は感動して涙ぐんでしまった。
最初はお子様も楽しめるバービーランドの世界。私の強引な解釈では、純真無垢な少女がバービーごっこに夢中になってる時期。悩みは何一つない。バービーランドを出て人間社会を初体験する部分は、成長して大人になりかけの頃。男優位社会のジェンダー格差に疑問を覚える。しかし、少女期までに刷り込まれた固定観念を打破できない。元のバービーランドに戻って仲間と現実社会の悪弊の浸食と戦うのが自律的女性として覚醒するとき。少女期のバービーランドの世界から卒業し自律した男女の共存的バービーランドへ向かう。最後に、人間として生きることを選択し、最初に訪れるのが婦人科の病院。成人女性として成長したことを示す。
昔、リカちゃん人形で遊んでいた中・高校生にアピールしてよい映画。
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