「「私って、あなたって、何なの?」というアイデンティティを迫られる。」バービー kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)
「私って、あなたって、何なの?」というアイデンティティを迫られる。
ピンクカラーのバービーランドは毎日が超ハッピー、毎晩がガールズナイト。男の子ケンは完璧バービーの刺身のツマだ。20世紀後半現実の男性中心マッチョ社会をオセロゲームで裏返したようなディストピア社会。そこからスピンアウトした定番バービー(多様化バービー以前のバージョン)。スピンアウトした原因はバービー人形にコミットしていた現実世界の女(の子)が原因なんだけど、そのあたりのプロットはある意味とってもシュールで意
外と複雑。それでも深く考えない子どもでも十分楽しめる映像作りはさすが。
これでもかとフェミニスト的演説や皮肉の応酬が仕組まれているのだけど、最後は「男vs女」の二項対立ではない「自分は自分」「私の体は私のもの」という当たり前だけど見失われがちなメッセージがグイグイきた。見る人によってツボは違うと思うけど。
バービーの生みの親の女性についても興味湧いて調べたくなった。
ルッキズムに与するようだけど、はまり役のバービーとケン、マーゴットとライアンのビジュアルには魅せられました! ラストのシーンもよかったな。新しい「ゴールイン!」て感じで。
コメントする