「栗田工業が潰れませんように、ずっと存続してくれますように」夜明けのすべて かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
栗田工業が潰れませんように、ずっと存続してくれますように
上白石萌音と松村北斗の自然なところが良い。
特に、大企業(多分)勤務から町工場勤務になって腐っていた山添くん=松村北斗が少しづつ変化を見せていくところが嫌味なく自然で良かった
ふたりの掛け合いが結構笑える
山添くんはかなりユーモアのセンスがあるヒトだと思う
ふたりとも自分を悲劇の主人公にしないところが好感が持てる
淡々と自分たちができる対策を出し合い協力し、困った症状に向き合う
「言いたいこと言って、PMSのせいにすれば良いからいいじゃん」とか冗談交じりに言っていたりする
世の中には「自分は〇〇なので配慮してほしい」と職場で協力を求める、それは当然だがすぎて振り回す人がいる。
配慮は当然だが度を越した我慢を周囲が強いられることがある
いくら病気でも、藤沢さんのような暴言吐かれたら私なら傷つく
こちらのメンタルがオカシクなりそうなことがある
それでも当人には感謝も謝罪もない。職場的に「配慮」は当然なので。
藤沢さんも山添くんも、そうなりたくなくて職場で自分たちの「病気」を黙っているのだろうと思った。
藤沢さんがPMSで荒れまくった後に職場の皆さんにお菓子を配って謝って回り、周囲もはいはい、とお菓子を当たり前のように受け取って終わり。月に一度の荒ぶる神への儀式のよう。彼女は「自分は〇〇なので周囲に迷惑をかけて当然」のようにはしないのだ。
周囲が配慮するのは当然だが、病気を抱えた当人が周囲に気遣いすることがあっても良いと思う。
お互い様とはそういうことではないか。
みんな問題を抱えて生きている。
悩みのない人はいないのだ。
栗田社長、山添くんの元上司、多分外国人と結婚していたシングルマザーの久保田磨希と、周囲の人達も公言しないが生きていくうえでの問題を抱えている。それ故に他人への思いやりがある人達なのだろう。重荷にならないようにそっと二人を支えてくれる良い人たちだ。
久保田磨希さんの息子を含む中学生の放送部のドキュメンタリーのシーンがちょっと多すぎる気がする。
プラネタリウムでの解説に、社長の弟が遺したものが云々が少々過剰気味だったかも。
ふたりが恋愛関係にならず、ずっと良い友達、同志、親友なのがとても良い。
藤沢さんは転職先で周囲とうまく折り合いがつけられますように
栗田社長の優しさと器の大きさが心に染みた。
さりげなく相手の重荷にならないように気遣いしてくれ、従業員の皆さんも、それに応えて真面目に一生懸命働いているという、しんどいところを持つ人達には理想的な職場。
栗田工業が潰れませんように、ずっと存続してくれますようにと祈ってしまった。
藤沢さんが思い出せなかった「おじいちゃんたちが宇宙に行く映画」は、
「スペース・カウボーイ」では?
コメントありがとうございました。
いい会社でしたねー。
あの会社に居たことが2人の次の道の選択になりましたね。
山添くんが頑張り出して、会社を盛り上げて行く気がしてます^_^
共感、コメントありがとうございました。
ちょっと否定的な、それがどうした、みたいなレビュー書いたので、少し不安でした。
職場で、仕事して、お金もらい、プロとして対応している以上、他人に迷惑を掛けるのはいくら病気でもどうかと思いました。
こんばんは。
共感とコメントありがとうございます。
優しい人しか出てこない優しい作品に対して、やや否定的?な事を書くのは、正直勇気がいりましたが、同じような感覚の方がいらして安心しました。
一応そんなに冷酷でも傲慢でもないと、自分では思っているので、、^_^
栗田、潰れないといいですよね汗
共感ありがとうございます。はい。スペースカウボーイです。クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、ジェームズ・ガーナー、ドナルド・サザーランド。凄いですね。