「愛の数」大いなる自由 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
愛の数
クリックして本文を読む
何よりも本作は型に捉われない「愛」を描いていました。「愛」といえば、恋愛、性愛、家族愛などをイメージしてしまいますが、実は人の数だけの愛の形があるんですよね。ハンスとヴィクトールの愛も、時間をかけながら幾つもの変化を遂げていました。
恐らくハンスは身内にも差別され見捨てられたのではないかと思います。だからこそ真の心の居場所を求めていた。出所後、自由になったとはいえハンスがハッテン場で見たものはハンスの求めたものではなかった。ハンスの求めたものは場所が刑務所であっても、心から信頼できる人のいる場所でした。
ヴィクトールが変態と差別しながらもハンスに性処理をお願いするところ、風俗業で働く女性を見下す男性とそっくりだなと思いました。人間は、見下している者、動物に依存して生きているのに。
コメントする