走れ!走れ走れメロスのレビュー・感想・評価
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学生服と半裸
演劇に夢を抱く高校生の青春ドラマと思って鑑賞したら、なんとドキュメンタリー。監督の折口慎一郎さんが仕事で島根に行った折、大学の後輩から、高校時代の演劇部の顧問の亀尾佳宏さんを紹介されたのがきっかけ、最初はドラマ化を考えて台本迄書いたそうだが、亀尾さんから「うちの高校に面白い生徒が居るからドキュメンタリーでどうか」という話でまとまったそうだ。下北沢「劇」小劇場での3日間の公演は全ての回が満席となる盛況ぶりだったそうです。
確かに「走れメロス」は中学生の教科書にも載るくらい有名ですからどんな話かは想像できますが学生服と半裸で騒ぎまくる舞台はユニークですが雑っぽい印象でした。
ノンフィクションの凄み
コロナのあの時代に、島根の片田舎で、このような挑戦者が生まれていたのだという
その誕生と奇跡に迫ったドキュメント
どうやって撮影したの?? 結果がどうなるかわからないまま、プロジェクトは走り出して
結果論的にこの映画が生まれたのだとしたら、それもまた ひとつの奇跡なのかも。
実際にはノンフィクションとフィクションを絶妙に織り交ぜて編集したりしてるのかな
時系列と編集って面白い。ノンフィクションの場合は特に。
映画のテーマはただただ、彼らが劇中でストレートに叫んでいますよね。
彼らは世間からしたら、笑われ、指をさされ、陰口を叩かれる立場の存在なのかもしれない
けれども演劇がなければ、彼らはもっと 何者でもなかったし、
舞台の上だけは、彼らは自由になれるし、無限の力を発揮する
演出家も語る、演劇は誰のものでもあると
この映画の凄みが、興味や接点のなかった誰かひとりにでも届くことを祈りたい。
シンプルながら想像を超えた感動
東京ドキュメンタリー映画祭で少し気になっていた映画。ただ、演劇はほぼ見たことがなく、ありがちなドキュメンタリーにも思えて結局見ませんでした。しかしレビューがとても良かったため見ることに。
内容はシンプルです。普通の高校に馴染めなかった子供達が、コロナ禍の中、田舎で演劇をやり成長する物語。途中までは淡々と進みます。
しかし終盤に思ってもみなかった展開が連続。何度も泣いてしまいました。詳細は是非見て欲しいです。
たまたま舞台挨拶の日だったのですが、映画が終わった時に観衆が皆で拍手をし、出演者や監督さんと和気藹々と裏話を話し合うなど、とても幸せな体験をしました。出演者や監督さんの純粋な人柄にも好感を持ちました。
演劇が好きな方にも好きでない方にもオススメできる映画です。
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