インフィニティ・プールのレビュー・感想・評価
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過激で面白くて、良かったです!
主人公がどんどん深みにハマっていくのがとても面白く、時々笑えるところもあり、楽しく観ました。ミア・ゴスがますます好きになりました。
クローンを作る技術があるのに、液体に浸かって型取りって楽しいですね!
お父さんと比べられることも多いでしょうが、監督の今後の作品に期待したいです。
罪悪感を負ける者には大金持ちにはなれない
ママでちゅよー
遅ればせながら鑑賞。
昨秋の親父のど変態映画がど変態すぎて
ヒマはしなかったけど、
フツーの範疇で食い足りなさを覚えた。
トリップシーンもまあそんな感じなんだろうけど
2024年のいまコレか⁉︎ ってちょっとなった。長いし。
クローンによる倫理うんぬんは
カズオイシグロや
ネットに転がっている外されたほうのアンパンマンの頭で
語られている以上のものでなく。
先に観た友人が言っていた、
「ミア・ゴスが楽しそうだった」という感想が
いちばんしっくりくる。
それが目当てでもあったので
掲題シーンなどが観られたのは満足。
ラストも共感させるような流れではなく、
あ、そういう方向?
だったら直前の描きかたとかあるのでは?
となったり。
なんだかんだ言ったが、
払ったぶんは楽しんだ。
若いお客さんが多かった
ひとりで来ている女性客もチラホラ。
まぁ、これにデートや友人とは来ないわな。
自分は変態なので痛いシーンも楽しんで観れました。
が、クローンがらみのオチがあるのかと思いきや、そこは放ったらかしなのね。
そのままリゾート地に居座れるなら生きてるのバレるんだから、だったら金だけで釈放でいいじゃん。
富裕層が行き着いた恐怖の遊び
ブランドン・クローネンバーグの長編3作目は架空のリゾート地を舞台に売れない作家が倒錯した世界に巻き込まれていく、SFサスペンススリラー。
妻と共に孤島の高級リゾートにバカンスで訪れている作家のジェームズ(アレクサンダー・スカルスガルド)は偶然知り合ったファンだというガビ(ミア・ゴス)に誘われて、観光客には禁止されているリゾートの敷地外のビーチに誘われる。
その帰り道、車を運転していたジェームズは現地の人を轢き殺してしまう。
この国では殺人は即死刑という法律なのだが、観光客は大金を払えばクローンを作成し、クローンに死刑を身代わりしてもらえるという制度だった。
ジェームズは妻と一緒に自分のクローンの死刑を見学する・・
ガビは作家の売れないコンプレックスに付け込み、クローン処刑を経験する富裕層仲間に引き込み、ドラッグや愛欲の世界に溺れさせる。
荒唐無稽な悪趣味な設定で、クローン処刑の設定をまあSFだから、と容認しない人にとっては最悪の映画だ。
むしろ、ホラーはコメディと紙一重なので笑えるくらいの寛容さが必要かも。
低予算のB級感が満載で、クローンは不思議な機械で瞬時に生成され、科学的な根拠はない。(そこは主題ではないので受け流さないといけない)
クローン生成やドラッグの錯乱状態のシーンはVFXというよりも照明や映像表現で工夫しており、ヴィジュアルアートの表現で、前作「ポゼッサー」から採用し監督が気に入っている表現だという。
大金を持て余し、なんでも金で解決できると思う富裕層の堕落を風刺しているのだろう。
しかし、この作品の見どころは今やホラーアイコンともいえるミア・ゴスのタガが外れたキレキレの演技に他ならない。
ミア・ゴスが画面に映るだけで、ああ、もう滅茶苦茶にされるんだろうな、と思わせる存在感だ。
低予算とはいえ、クローン生成のこじつけなどをすっ飛ばすところなどは、作品の深みがなく、B級スリラー映画に感じてしまう要因。
リアリティを追求することでB級感を払拭すれば偉大な父に追いつける可能性はある。
才能はある監督である。
次回作も楽しみ。
けっこうよかった
売れない小説家が車の前を歩かされて、自作小説をクソみそに書かれた書評を朗読される場面がつらい。あの女、色っぽいけど本当に意地が悪くて最悪だ。やたらと強さを見せろとか勝手なことを言う。うるせえバカって言って刺し殺してやれ。
変な連中とかかわるとろくなことがない。危険な場所と危険な時間からは距離を置くべきだと常々考えているが、危険な人物からも距離を置くべきだと肝に銘じたい。
借りた車で人を撥ねるなんてリアルすぎる悪夢、もし任意保険が運転する人だれでもなのでなかったら最悪だ。それにひき逃げなんて絶対ダメだし、救護措置を全力でやるべきだ。
おじさんたちが羽目を外しているのはちょっと見ていられない。変な麻薬でトリップする場面は映像がすごくて眠くなる。
クローンに罪をつぐなってもらうって、なんだそれ? 自分がクローンか本体かで葛藤するのかと思ったらそうでもない。あんまりいいアイデアではない。遺灰をもって帰れと言われるし意味が分からない。けっこうな荷物だし海にまけばいい。
全体的にけっこう面白かった。
倫理を超えるほどの格差
懐かしきエログロスリラー
子供の頃、ホラー映画というと、エログロが主流だった(特にスプラッタやスラッシャー)。
まさにその流れを汲んだ作品。現在のコンプライアンスなんて何のその。
旅行中に交通事故で人を殺してしまった主人公。死刑を宣告されるが、他国の観光客特権として、大金をはたいてクローンを作り、身代わりにする事も出来る。
クローンとは言え、記憶もあれば感情もあり、勿論痛みも感じる。そんな自分自身が殺される所を見なくてはいけないという、何とも胸糞悪い展開。いや、スリラーとして面白い。😁
そうか、監督はあのデビット・クローネンバーグ監督の息子さんか。そう思うと、引き継いでいるとも言えるけど、お父さんはその中に倒錯した深い愛情が見えて、切なさがあったけど、この映画にはそれはなかったなぁ。
#インフィニティプール
インフィニティ・プールの境界が見えて、その手前で身体だけ残せるものがあの島で楽しめる
2024.4.10 字幕 MOVIX京都
2023年のカナダ&クロアチア&ハンガリー合作の映画(118分、R18+)
リゾート地に訪れたスランプ中の作家が奇妙な出来事に巻き込まれる様子を描いたホラー&スリラー映画
監督&脚本はブランドン・クローネンバーグ
原題の『Infinity Pool』とは、「淵がなく海と繋がっているように見えるプール」のこと
物語の舞台は、架空の島「リ・トルカ島」
6年間新作を発表できていない作家のジェームズ(アレクサンダー・スカルスガルド)は、資産家の娘である妻エム(クレオパトラ・コールマン)とともに、そのリゾート地を訪れることになった
作品のヒントを得たいと思っていたものの、ジェームズには何も降りては来なかった
その日、レストランエリアに出向いた夫婦は、常連のガビ(ミア・ゴス)とアルバン(ジャリル・レスペール)の夫婦と出会った
ガビはジェームズの作品を読んでいて、ファンに会えたジェームズは誘いを断ることができずに一緒に食事をすることになった
楽しいひと時を過ごし、ガビは「明日、一緒に島を散策しよう」と誘う
リゾート地のルールとして、敷地外に出てはいけないというものがあったが、ホテルの従業員ドロ・スラッシュ(Zajad Gračić)から車を借りて、人知れぬビーチにいくことになった
未曾有の体験をしたジェームズはほろ酔い気分のままハンドルを握るものの、車のヘッドライトの不調によって前が見えなくなり、そこで現地の農民を轢いてしまう
警察に連絡しようとするものの、この島の治安は最悪で、捕まれば生きて帰れないと脅されてしまう
そして、アルバンに言われるままに被害者を残してホテルへと帰ってしまったのである
物語は、ホテルに戻ったジェームズが地元の警察イラル・スラッシュ(トーマス・クレッチマン)のところに連行されるところから動き出す
イラルは車を貸したドロの甥っ子で、彼が車を貸したことは内密にしてほしいという
そして、言われるがままに、「車を盗んで人を轢き殺した」という犯人に仕立て上げられてしまう
この島では「殺人=死刑」というルールになっていて、ジェームズは被害者家族によって処刑されることになった
だが、イラルは「この国では金を払えば自分のクローンを作り、そのクローンが身代わりとなって処刑してもらうことができる」と言い出す
ジェームズは金を出し、奇妙なプールに入って、自分のクローンを作り出し、そして、被害者の長男が刑を執行する場面を見ることになったのである
映画は、この国のルールを知った富裕層が好き勝手しては、クローンに刑を代行させる遊びを描き、ジェームズたちは戸惑いながらも、それに巻き込まれていく様子を描いていく
ガビと同じように、このルールを熟知している友人たちも参戦し、ホテルのオーナーGergely Trócsányi)の邸宅からメダルを強奪したり、イラルの家に侵入して拉致し、罰を与えたりしていく
そして、その度にクローンが罰を代行し、ついにはジェームズ自身が自分のクローンに刑を執行するという悪ふざけまで始まってしまうのであった
映画は、かなり悪趣味な内容になっていて、安全地帯にいる人々がハメを外す様子を描いていく
それでも、この奈落には適性があって、平常時にいかに普通に戻れるか、というものがあった
エムは早々に脱落して帰国し、ジェームズはガビたちに巻き込まれ続けるのだが、彼は帰国途上でそれを取りやめて島に残ってしまう
それは、日常に戻って、平常でいられるかがわからなかったからだろう
帰りのバスでは普通に戻っている6人を見て、ジェームズだけはいまだに夢の中にいて茫然自失の状態だったので、その懸念が彼を迷わせ、帰国するタイミングを失ったように思えた
いずれにせよ、かなり悪趣味な映画で、エログロ満載の内容になっている
その世界にもどっぷりと浸かれず、日常に戻っても不毛なのはわかっているし、おそらくは結婚生活も終わりを告げる
それゆえに、どこにも行けなくなったジェームズが途方に暮れるという感じになっていた
彼には、インフィニティ・プールの境界が見えない人物で、その行き来というものが器用にはできない
それゆえに、間違って海に落ちたまま、戻れなくなっているように見える
彼にとって、それが幸せなことなのかはわからないが、元の世界に戻る地獄の方が彼には見えてしまっているので、あの選択になるのはやむを得ないのかなと思った
売れない作家のネタ探しが…
駅の入り口
音響が最も印象的でした
予想していた通り、エロくてグロくて、謎に満ちた作品でした。画質はあまり満足がいくものではありませんでしたが、オシャレで凝った絵づくりのための質だったかなと・・・それをカバーするかのように音響は結構なもので、音が作品へと誘うような印象でした。内容・展開、ロケーションや装飾物等々、独特の演出や複雑な構成ではありましたが、全体のストーリーはしっかりと把握できた気がします。まぁ細かな疑問は満載なんですけどねー。結局どうなの?っていうふうに思っちゃいましたし・・・。
なかなか興味深くて、カルト的な雰囲気も感じましたが、いくら音が良くてオシャレな作品だといえ、ハマりづらいじゃないかなー、などと思った次第です。
正気と狂気の境界
サスペンススリラーを予想していたものの、そんな感じの作品ではありませんでした。おまけにエログロ描写もそれなりにあり、チョット苦手なタイプの作品でした。とはいえ、考えさせられるものはありました。
ストーリーは、新作のひらめきを求めて妻エムとともに高級リゾート地にやってきた、スランプ中の作家ジェームズが、自身のファンだという女性ガビの誘いを受け、ガビとその夫とエムの4人で禁止されていた敷地外へのドライブに出かけるが、その帰り道に人をはねて警察に身柄を拘束され、警察から「観光客は大金と引き換えに身代わりのクローンを作ることで罪を免れることができる」ともちかけられ、この誘いに乗ったことから数奇な事態に巻き込まれていくというもの。
本作の世界観を構築する上で欠かせないのがクローンの存在です。どうやらこの島に伝わる秘伝の技術のようですが、現在と同じ風貌で、しかも記憶を保った状態で短時間でクローンを造り出せるという、パーマンのコピーロボットもびっくりのかなりプッ飛んだ設定です。しかし、ここにツッコんだら本作は成立しないし、これこそが本作のキモだということがだんだんわかってきます。
では、いったいなぜこの島でこんなことが行われているのでしょうか。これは、島のクローン技術を悪用した富裕層向けの非合法アクティビティなのではないか? 刺激を求める富裕層が金にものを言わせて好き放題に暴れて憂さ晴らしをして、その利用権利がわりに新たな顧客を引き込むことで、島にまた大金が入るという、富裕層と島のウィンウィンの関係が裏で成り立っているのではないか? こんな予想をしましたが、見事に外れました。というより、そこに明確な答えはありませんでした。
おそらく描きたかったのは島の秘密ではなく、クローンに罪の身代わりをさせることでさらけ出される、人間の心の闇だったのではないかと思います。当初は自身のクローンが殺されることに強烈な不快感や嫌悪を覚えたジェームズが、同様の仲間がいることを知り、罪悪感が薄れ、勢いに任せて暴れ、少しずつ壊れていく様がシュールです。平素は決して表に出ることのない人間の心の醜い部分が、じわじわと、やがてなんのためらいもなく言動に表れていく様子は、下手なホラーよりよっぽど怖く感じます。
人は誰しも負の感情をもっています。ジェームズの場合、それは新たな作品を生み出せない苛立ち、才能のなさを自覚しての絶望、義父の世話にならざるを得ない惨めさや反発などだったのではないでしょうか。内に眠るそんな負の感情の根源は、すべて日常生活にあります。だから、帰りのバスの車内で、レジャーを終えたセレブたちが日常モードに切り替えて帰国後の予定を話すのを耳にしたジェームズは、やりたいことも帰りたい場所もない日常生活に戻ることを拒み、島に残ったのではないでしょうか。
タイトルの「インフィニティ・プール」とは、ふちに手すりなどの視界を遮るものがなく、目の前に広がる海や湖と繋がっているように見えるプールのことらしいです。作中でもそんなプールの設計の話題が出てきます。これは、正気と狂気の境界線を曖昧にし、心の底にあって見えないはずのものをさらけ出す、この島の異常性を見事に言い表したタイトルのように思います。冒頭で確か「雨季の嵐の前の時期を“ウンブラマク”といい、意味は“召喚”です」と、“エキ”の仮面をつけた人たちが語っていました。今にして思えば、召喚されたのは己の醜い心であり、おぞましい仮面はひた隠しにしている素顔なのかもしれません。
ただ、クローン技術以外にも、島の不思議なルール、リゾート施設の厳重なバリケード、ガビがジェームズを狙った理由など、腑に落ちないことも多く、鑑賞後もすっきりしません。安っぽくてもいいので、なんらかの理由づけがあれば、もう少し満足度が高まるのではないかと思います。あと、実は最初に処刑されたのがオリジナルで、最後に残ったのはクローンだったとほのめかすような描写があっても、おもしろかったのではないかと思います。
主演はアレクサンダー・スカルスガルドで、体当たりの演技が秀逸です。「ノースマン」の主演俳優と同じだとは全く気づきませんでした。脇を固めるのは、ミア・ゴス、トーマス・クレッチマン、クレオパトラ・コールマン、ジャリル・レスペールら。中でも、ミア・ゴスの終盤の演技は圧巻です。
自己破壊の美学
責任感や罪の意識、モラルから解き放たれた人間は、最後に何を娯楽とするのか。
テーマは深く、表現はキテレツです。この辺はさすがクローネンバーグ御大の息子だなと、しみじみします。
主人公は自分のことが超大切なナルシストでありながら、どこか内面では徹底的にそれを破壊されることを望むドMな面も見えます。特に、最初のクローンが処刑される様子を見ているときのスカルスガルドはいい顔をしていました。(長いので、以下はスカ_nと呼びます)
クローンの経緯は、一回観ただけは追い切れませんでした。
覚えている限りでは、こんな感じでしょうか。
スカ_org
スカ_1 → 轢き逃げの罪 → 処刑された
スカ_2 → 屋敷襲撃の罪 → 処刑された
スカ_3 → 警官コス → ボコボコにされた後はどうなった?
スカ_4 → 犬 → どのスカに殺されたかよく分からない
観終わって残った違和感は、「骨壺の数」と「顔の傷」。
お土産の骨壺は3つで、生成されたクローンの数よりも1個少ないので、2人のスカが生きていることになります。
それを前提とすると、賢者モードに切り替わった金持ち軍団と一緒に空港に辿り着くスカには傷があって、足も引きずっていないのでスカ_3っぽい。
※スカ_3の記憶は警官コスでのボコが最後であり、著作をけなされたり、犬スカを殺す羽目にはなっていないと思われます。
場面が飛んで、帰らなかったのかなと思いきや、雨に打たれているスカには顔の傷がないので、だとすれば、スカ_3が彼女のもとに帰って、スカ_orgは実は残っている。
シーズンオフにいても怒られないのか? とか、もしかしてスカ_orgはずっとリゾートにいて、クローンのスカ_nを毎年呼んでたりする? とか、この辺は妄想が膨らみます。
そうなると、なぜか旦那より文学的な表現に長けているリッチな彼女のエムにしても、LAではいつまでも新作が書けない旦那のクローンで遊んでいるのかな? という風にも見えてきました。
というのも、海外のブログで指摘されていましたが、空港でスカが提示する搭乗パスは2018年のものです。
となると、スカは新作を6年書いていないと言っていたので、初年度でドハマりし、金持ち軍団とは違った目的で自己破壊されに来ているという風にも見えるので、この映画は穿った見方をするとキリがないです。
色々考えると眠れず、もう1カ所ぐらい風呂敷を閉じてから終わってくれと思ったので、☆は4つです。
色々と結論に至らない点が多いですが、面白い映画でした。
どれだけぶっ飛んだ設定でもついて行けるのは、甲高い囁き声でイギリス英語をヒソヒソ話すミアゴスの怪物的な演技があってこそ。
私が気に入ったのは、悩みながら増えていくスカよりも、「もがき苦しむ自分の死」だけがエンタメとして残った、悪趣味な金持ち軍団の方でした。
彼らがマンソンファミリーのように屋敷を襲撃する姿や、他の観光客に食べ物を投げて遊ぶ場面には(投げていたのはスカでしたが)、バラードのテクノロジー三部作にも通じるような、退廃的な美しさがあると思います。
ちなみに、劇中でスカの著作として出てくる『変わりゆく鞘』=『The Variable Sheath』は、ブランドンクローネンバーグが実際に書いた未発表の小説だそうです。
それを映画の中でミアゴスに徹底的にけなしてもらっているわけで、もしかしたらクローネンバーグ自身が、劇中のスカ_orgを超えるドMなのかもしれません。
クローネンバーグ✕ミア・ゴス="らしさ"全開狂気の渦に飲み込まれる荒波のオールインクルーシブへようこそ
タイトルに冠された、水平線との境目がない"インフィニティプール"とは、永遠に続き遥か彼方どこまでも広がるもの=世界。例え暴れるキッカケ口実があったとしても、そうした凶暴性・野蛮さを、プール=個人の中に留められるか=思考・倫理観は、貴方・僕ら次第…?
異型や人体破壊の大好きなクローネンバーグの血の濃さとミア・ゴスの狂気演技・怪演っぷりを再認識した。これからスゴく濃いものに出くわしたら、喩えとして「クローネンバーグの血か!」とツッコむことにしよう。そして、製作総指揮にも名を連ねる主演スカルスガルド兄が堕ちて暴れて酷い目に遭う…。地元民に歓迎されない観光客、そのワケは?父親に反抗するために貧乏作家と結婚したという主人公夫婦の前に現れた、主人公の作品のファンだという夫婦。
やけに前の詰まったルッキングルームのない構図で醸し出される不穏感・不安定さ。泣き言ばかりの己を葬り、野蛮な凶暴性を解放する。自分の無残な死を他人事として目の当たりにしては、人間性が欠如するように倫理観が崩壊していくさまをまざまざと見せつける。幾度となく脱皮するように、観客も自分自身もどれが本当の自分(姿)か分からなくなっていく混乱と曖昧さを含んだラスト。
そのときどう転ぶか、どの自分が出てきて、どっち側になるか
ゴミ捨て場のカニの目
貧困国のリ・トルカ島にある高級リゾートで交通事故を起こした作家が不穏な事態に巻き込まれる話。
処女作発行依頼6年書けていない小説家が、声をかけられた夫婦と共に出ることが禁止されているリゾートの外へ出かけて巻き起こるストーリー。
過失であっても人を死なせたら死刑という国だけど、外国人観光客や外交官は金を積めばクローンをつくりクローンに仇討ち的刑を受けさせることが出来るという設定だけど…そんな技術を持っていて貧困国ですか?記憶までもコピーできるんですか?そして代わりに刑を受けさせるなら似ている必要ないし、どうせわからないんだし寧ろ似ていない方が都合良さそうだけど…なんて思っていたら、そこからまさかの乱痴気展開。
なるほどそっくりじゃなきゃ都合が悪いということですね…。
エキの入り口までは結構良かったけれど………トリップが長いこと。
そしてそこから同じ様なことを繰り返されて飽きてくる。
せっかくぐちゃぐちゃさせておいての締めもそれだけですか?
なんでこんな中途半端にマイルドにしちゃったんでしょ?
えっ?マイルドに感じるのは自分だけ!?
ミア・ゴス
父親の映画は難解だけど好きなのだが、息子の映画は初鑑賞
どんななもんですかね~と、日曜の朝から新宿へ💨
親父と一緒で変態じゃないですか(笑)
ミア・ゴスって、決して美人女優ではないと思うんですけど、男からしたら決して嫌いなタイプではないと言うか
眉毛は無いし、なんなら坂口杏里みたいな顔ですけど、何か嫌いではないと言うか、ワンチャンあるんじゃね⁉顔と言うか(令和ではありえないアウト発言 スイマセン…)
開始早々、ノースマンを下手捻り(ヒネリ)でK.O.ですよ! ダメダメ(*´Д`)
ミア・ゴス女王様なら、ノースマン完全に下僕状態 タマラン!
ノースマンの奥様もまたエロイ顔で …
鑑賞前の評価かなり低くて、正直あまり期待してなかったんですけど、私Sのドм根性に火を点けましたよ ナニイッテンダ⁉
終盤の車のバンパーに寝転んで酒飲みながら、前を歩くノースマンを罵倒するシーン、今年観た映画の中で「タマラン大賞」確定です!←バカ発言
クローネンバーグ息子、アレキサンダー・スカルスガルドに自分を重ねてるよなぁ(わかるぞ、オレニハ! ウンウン)
そして最後のご褒美シーン、完璧です!
と、良い子の映画ファンには全く響かない内容となっておりますが、少しでもмもしくはs要素のあるヘンタ◯な方は是非ご鑑賞を…オワリ!
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