「『メディアや野党は安倍批判ばかり!』というの言説を乗り越えるために」妖怪の孫 トダー・オートマタさんの映画レビュー(感想・評価)
『メディアや野党は安倍批判ばかり!』というの言説を乗り越えるために
本作は安倍政権についてのできごとを振り返る映画
最初に安倍総理の国葬の場面で
旧統一教会問題も知られ始めて
国葬反対が過半数を超えていたのに
多くの人が花を手向けている場面を見ておどろいた。
だから、安倍総理の支持者は日本でかなり多い。
本作では基本的に事実に基づいて話していると思うが
その事実がひどいので、
作品のほとんどの部分が安倍批判に見えてしまう。
数少ない安倍総理擁護というものは
ネットの一部で言われているような難病は詐病ではないということくらい。
安倍政権がなぜ選挙で強いかというと
メディアのトップと会食をしたり、メディアに圧力をかけているらしい。
でも、圧力というのも外国と比べたら大したことないらしいので
日本のメディアの弱点を政権に的確につかれている
そして、ネット上では
動画やSNSを通じて「やってる感」を出すイメージを作ったり
芸能人とかとSNSやバラエティー番組に出たりして
親しみやすい雰囲気を作っている。
安倍首相は子供時代に
政治家一家で育ったことで、親子関係に歪んだ感情をもち
母親を見返すために、「岸信介」を超えるという考えになったという。
岸信介も安保闘争で
デモを抑えるために右翼をつかったことで
デモを抑え込んだという歴史をあったらしい
安倍総理も下関の市長選挙で
対立候補を落選させるための工作を頼んで
そして、相手が対価が十分でなかったとして
暴力団が火炎瓶を安倍総理の自宅に投げ入れた事件は
初耳でびっくりした。
また、官僚が安倍政権下では
安倍総理に反対する意見は言えないみたいなことを言っており
ジャーナリストにそのことを言っても
メディアに圧力をかけているので記事にならないどころか
二重スパイみたいな感じの人から通報され自分が危ないんじゃないかということを話していた。
政治でよく財務省陰謀論など
「実質は官僚が政治家をコントロールしている」言説は安倍政権下では当てはまらないのかな
メディアも官僚も国民も
恐怖を煽ればコントロールできるのだろうか?
「悪夢の民主党」とか
「野党は批判ばかり」とか
「北朝鮮、中国が危険だから防衛増税」とか
危機感を煽るフレーズを連呼すれば
その内容の吟味はまったくせずに支持されるので
自民党政権は盤石ということだろうか?
憲法の問題も改憲するかどうかは別にして
危機を煽るフレーズに惑わされず
基礎の基礎
ゼロから国民がまず憲法をしらないといけないのではないか
安倍も岸も
自分の政策を実現するためや選挙に勝つために
反社会的勢力でさえも利用する
そして、常識や法律から逸脱したことを平気でできるというのが
自民党の強さの根源なのかなと感じた
そもそも、公明党と長年連立を組んでいるのも
その要素の一つかなと映画を見たあとで考えてしまった
安倍政権下では
森友学園問題、加計学園問題、桜を見る会問題で
いろいろ言われていたが
ピンチになると解散総選挙にでて、
そして選挙に勝つとなにごともなかったかのように振る舞う
そして、国民もそれを許してしまう
それが繰り返される
統一教会問題も次の選挙で勝てば放置されるんじゃないか?
ラストは監督が自分の子供のために
政治がこのままではいけないみたいなことを言って終わる。
個人的には選挙で与党がずっと勝っていたから
安倍政権はなんでもしていいという考えになった
だったら、選挙で野党に投票するくらいしか思いつない
どの野党がいいのかはわからない
ただ、2015年あたりの安保法案反対のときは
野党議員が強行採決に反対してプラカードをもって大荒れだったが
今の野党はそこまでするという気力が
「妖術」によって削がれているのではないかと思ってしまう