マリウポリ 7日間の記録

劇場公開日:

マリウポリ 7日間の記録

解説

ウクライナ・マリウポリの戦禍の惨状とそこに生きる人々の日常を記録したドキュメンタリー。

2022年2月24日、ロシアがウクライナへの侵攻を開始。ウクライナ東部の都市マリウポリは、ロシア軍の砲撃によって廃墟の街と化した。2016年に同地の人々を記録したドキュメンタリー「Mariupolis」を制作したリトアニア出身のマンタス・クベダラビチウス監督が、侵攻直後の3月に現地入りし、破壊を免れた教会に避難した市民たちと生活をともにしながら撮影を開始。死と隣りあわせの悲惨な状況下に置かれながらも、おしゃべりを交わし、助け合い、祈り、また次の朝を待つ人々の姿を映し出す。

取材開始から数日後の3月30日、クベダラビチウス監督は現地の親ロシア分離派に拘束・殺害されてしまうが、助監督でもあった婚約者によって撮影済み素材は確保され、監督の意志を継ぐ製作チームが完成に漕ぎ着けた。同年5月に開催された第75回カンヌ国際映画祭で特別上映され、ドキュメンタリー審査員特別賞を受賞。

2022年製作/112分/リトアニア・フランス・ドイツ合作
原題または英題:Mariupolis 2
配給:オデッサ・エンタテインメント
劇場公開日:2023年4月15日

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(C)2022 EXTIMACY FILMS, STUDIO ULJANA KIM, EASY RIDERS FILMS, TWENTY TWENTY VISION

映画レビュー

1.0既にテレビで放映されたシーンばかり

2024年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「知り合いにお薦めしますか?」と訊かれたら「観る価値なし。お薦めしません」と応える。もっとインパクトのある深刻なカットを期待していたが何もなかった。

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青山 明

5.0風光明媚なマリウポリ

Mさん
2023年5月17日
Androidアプリから投稿

は、今でもGoogle Mapで見ることができます。とてもきれいな街です。
劇的なできごとがあるわけではなく、ショッキングなシーンは皆無ではありませんが、淡々とマリウポリの教会周辺の風景が映し出されます。
この映画に何名くらいの人々が映っていて、そのうち、何名の人が今も無事に暮らしているのだろう。

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M

3.5戦争が日常

2023年5月16日
iPhoneアプリから投稿

砲弾と銃弾が鳴り響く非日常の中、食事を摂ったり撤去作業を行う毎日。砲弾と銃弾の音がなければ、ある意味どこかにありそうな日常とも言える。
死体がゴロゴロ転がって、石でもどけるかのように死体を除ける様が日常なんて…

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Oyster Boy

4.0それでもこの世界は存在し、存在しつづける

2023年5月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

絶え間なく続く砲撃の音。そして7日間の間に定点観測のように撮影された場所の映像からは、避難先の教会も含め徐々に破壊の度が強まっているのがわかります。映像はありませんが、その爆弾の被害にあった住人の無残な姿が、目撃者の話として伝えられており、悲惨な状況が伝わってきます。

そんな中でも、男は明るい陽光を浴びながらたばこを吸う。命中するかもしれないのに。教会に避難している女は生活のための会話をする。明日のことはわからないのに。そして子どもの声がある。犬との戯れがある。男達の政治談義もある。ちなみに政治談義はウイットにとむもので、プーチンの名はひとつも登場していませんでした。ロシア系やウクライナ系だけでなく、ギリシア系住人がいる多様性の地域だからでしょうか。どこかに組することに対する危うさを肌感覚として感じているからなのかもしれません。

つまり、戦争の中でも、人は生きなければならない。他に行き場はないのですから。明日餓死するかもしれませんが、食料がある限り食べ、会話し、排泄し、笑い、泣き、建物はどんどん破壊されてもそのたびに、がれきを整斉と掃除する。そうした日常の営みを繰り返さざるを得ない。両国政府による情報戦のためのフェイク映像ではなく、記録されていたのはそうした名も無き人々の生きる真実の姿でした。

砲撃の音の中、硝煙を照らす陽光の中に逆光で映し出された若い人と思しき人影の映像、朝の小鳥や鶏の変わらぬ鳴き声。
そうしたものが、この世界が、確実に存在し、存在しつ続けるだろうこと告げていているような気がしました。

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pen