劇場公開日 2024年4月5日

「今週のおすすめ枠。会話は少ないがぜひぜひ。」パスト ライブス 再会 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0今週のおすすめ枠。会話は少ないがぜひぜひ。

2024年4月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年134本目(合計1,226本目/今月(2024年4月度)8本目)。
(前の作品 「リトル・エッラ」→この作品「パスト ライブス 再会」→次の作品「人生って、素晴らしい Viva La Vida」)

 こちらの作品は、アメリカ・韓国の合作という特殊な映画の成り立ちです。
よって、アメリカや韓国映画にありがちな展開にならず、アメリカを舞台に韓国人男性と女性との出会いを、年も利用した「ずらし描写」も入れることで会話少な目(ただし、情報量はたっぷりあり、混乱させることはない)で読み取るという、人によって理解も感想もかなり変わってくるかな、といったところです。

どうしても合作という性質上、アメリカにも韓国にもどちらにも文化依存するような内容を入れづらかったと思われる点から、展開がどうしても一つか二つかに読めてしまう(韓国文化、アメリカ文化がどうこうといた話はほぼ出ない)点はどうしても言えます。

 ただ、会話少な目のそんな中でも、20年近くたっても成り立つ愛はあるのか?また過去のことは?といったことに主軸テーマを置いた映画なので、この点については描写が丁寧です。会話が少ないのは、「それぞれで考えてね」という趣旨にしたかったのだろうと思います。

 上記の事情があるのでやや見方が複雑になるのですが(あまり話してくれないなど)、ただそうであっても、また舞台が日本でもアメリカでも、あるいは、登場人物が日本人であろうとアメリカ人であろうと、「時を超えて人を好きになること」に力点が当たっていることは明らかですので、ここでの解釈割れは起きないかな、と思います。

 会話が少なく、行間を読む知識(テクニック)も必要になりますが、観た後の充実度はとても高いという映画です。まよったら「6回みたら1回ご招待」系でも推せます。

 採点については、以下の点が気になったものの、おそらく説明があるほうが良いかなといったところです。こちらで書いておきます。

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 (減点0.2/アメリカのパソコンを使うときに、別に紙にハングルの母音子音を書きだすシーン)

 「舞台」はアメリカなので、アメリカのパソコンが使われていますが、当然その場合、通常の入力は英数字入力だけです。しかしWindows11ほか一般的なOSは、他言語対応としてキーボードで他言語もタイプできるような設定もあります(オンラインで、スカイプ等で韓国語やスペイン語、中国語などを学習する場合、その設定が求められる場合もあります)。

 ただ、その設定をやっても使用しているキーボードに、ハングルの母音子音が浮かび上がるようになるわけではないので(高性能なUSBキーボードだと可能なのかな…)、「どの位置を押せばどの母音子音が出るか」を暗記しなければならず、そのために書き出しているシーンがありますが、あれはこのことをです。
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yukispica