「モンゴルのイメージが変わった」セールス・ガールの考現学 関東Bluesさんの映画レビュー(感想・評価)
モンゴルのイメージが変わった
クリックして本文を読む
普通の、何ならちょっとダサい部類の女子大生が、骨折した同級生に頼まれて代わりにバイトをする。それはアダルトショップで、オーナーのカティアとの出会いによっていろいろな内に秘めた感情を開放していく話。
親ではない他人の大人との会話によって成長していく様は少ないセリフの中でも見事に表現されていて、主人公のサロールはどんどん綺麗になっていった。どことなく宇多田ヒカルを彷彿させる黒髪と口紅をしない肉厚な唇が魅力的だった。
カティアとサロールがドライブするシーンで道の両脇には広大な土地が広がり、道路には椎茸売りが何人も立っている。そこでカティアは少女から1日の売り分の椎茸を父親の分も全部買い取り家に帰してやる。その後、カティアとサロールが大地に寝転がりふざけて会話して椎茸を投げ合う何ともいいシーンなのだが、挿入歌の歌手が出てきて歌い出す… ちょっとそこはいただけなかった。最後の最後に、サロールがカティアに貰った真っ赤なスカーフを巻いて歩き去るいいシーンでまたバンドが登場して歌い出す… あれはいったい何なのだろう。ま、ああいった演出がアートムービー感を出しているのだろうか。
以前一度観たモンゴル映画は遊牧民の話だったので、近代的な(首都だから当たり前か)生活で自分の無知さに驚いた。
コメントする