光る校庭のレビュー・感想・評価
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ま、確かに光ってはいた。
比嘉監督の舞台挨拶付き上映。
人が死ぬということがどういうことなのか理解できない小5の智哉が転校先で出会った病気の同級生、翼を通して死生観を育ててゆくって話なんですけど、ラスト15分くらいがものすごい謎展開。なんかファンタジーで終了しちゃって結局智哉の成長を感じることは私はできなかった。
翼に対して異常に気を遣うクラスメイト達。それが逆に翼のストレスになっているというのはリアリティがあったし、実際そうなんだろうとも思った。ただ担任を毒キャラにしてしまったせいでそっちに目が行ってせっかくの空気感が台無しになってしまった印象。どっちのお母さんもあっけらかんとしてるし、なんか周りがみんな変だった。
舞台挨拶はコロナ禍の撮影で大変だった話、安達祐実のお母さんは当て書きだった、終盤はあえて曖昧な表現にした、撮影場所は必ず横に川が流れている所を選んだ、おじいちゃんのスポーツカーは監督の知り合いの物を貸してもらったなどなど。裏話面白かったです。
担任無能過ぎ
ハンディのある者との距離の取り方というのは本当に難しい。憶測に基づく過保護は責任逃れの裏返しなのだが、当事者は善行を為しているつもりになっているので、ありがた迷惑だったり場合によっては侮辱になりかねない事に気付かない。解らない事は解らないと割り切って本人の希望に沿うのが一番であると会得した智哉が迫害の対象になるのは何とも痛ましく、やりきれない。
「善意」(←括弧付き)の押し付けだけは厳に慎みたいものだ。
智哉が同級生達より一足先に大人に近付いたのが救いか。
また、子供が死を受容するのに親の支えが不可欠だが、母親たちを皮肉抜きの善良な人格者に設定したのと、一見能天気な祖父を登場させたことで深刻すぎない風味に仕上がっている。
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