タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター : 特集
何度も観てる「タイタニック」のラストをまた味わいたくてお家鑑賞したらやっぱり体が震えるほど感動したし、これ映画館で体感したかったと悶絶してたら復活上映してくれてて最高すぎた話
世界歴代興行収入第1位(当時)、アカデミー賞史上最多タイの11部門受賞。映画史に燦然と輝く傑作「タイタニック」が、“最極上”に進化して映画館に復活する。
作品タイトルは「タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」(以下、3Dリマスター版)。
同作の公開25周年を記念し、映像をより美麗に一新。3Dリマスター版として2月10日から2週間限定公開される。
「タイタニック」は自宅で何度も観たけど、映画館では実は観たことがない、という人は少なくない。実際、筆者(映画.com編集者/年間200本ほど映画を鑑賞する33歳男性)もその1人だった。しかし先日、3Dリマスター版の公開を知り、自宅で大好きなラストシーン(通常版)を味わったところ、「タイタニック」を大スクリーン&3Dリマスターで、強烈に、猛烈に鑑賞したくなったのだ。
本記事では、そんな体験談をつづっていく。きっとあなたも、映画館で3Dリマスター版を観たくなるはず。
>>2月10日から2週間限定公開! 上映スケジュールはこちら
【ありがたや】最大級の感動と迫力が、2週間限定で
さらに極上になって映画館に復活! 絶対に観て――!
本題の体験の前に、3Dリマスター版の概要と、「タイタニック」のすごさを簡単におさらいしていこう。
●3Dリマスター版の概要
・
・
●「タイタニック」のすごさとは?
・
・
・
・
・
2012年に「タイタニック(3D版)」が劇場公開され、近年も「午前十時の映画祭」などで何度か上映されているものの、“映画館で鑑賞したことがない”読者はやはり多いだろう。
しかし今作は映画館で鑑賞してこそ真価が発揮され、その迫力や感動は数十倍にもなる。ゆえに今回の3Dリマスター版は、映画館で初めて「タイタニック」を観るにうってつけの企画といえる。
>>2月10日から2週間限定公開! 上映スケジュールはこちら
【何度でも】「タイタニック」を自宅で再鑑賞したら
「映画館で体感できた人」がうらやましくなった話
ここからは、3Dリマスター版の公開を知った編集者が、通常版「タイタニック」を改めて観てむちゃくちゃ感動したレビューを記述していく。
主に通常版について語るが、不思議と3Dリマスター版の鑑賞意欲もバチバチと刺激される内容なので、ちょっとでも興味がある人はぜひ読んでみてほしい!
①:筆者=33歳男性編集者(年間に200本ほど鑑賞) 公開当時は8歳、映画館では未鑑賞 大好きなのは“ラストシーン”
編集者:それまで映画館といえば「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」くらいしか行ったことがなかったため、1997年の公開当時は「タイタニック」を観にいかなかった。
数年後に近所の図書館でレーザーディスク(懐かしすぎる)を見つけた。「そういえば親戚がファンだったな」と思い出し、暇を持て余していたので観てみた。これが僕の原始的「タイタニック」体験だ。
正直に言うと、小学生男子にジャックとローズの恋愛は難しすぎた。しかし、あのラストシーンに衝撃を受けたことははっきり覚えている。作品の力が、論理的な理解を超え、非論理的な感動を呼び起こしたのだ。
あれから20年余り、何度も「タイタニック」を観返してきた。年齢を重ねるごとにこの映画のいろんなことがわかるようになり、自宅だけではなく映画館で鑑賞したいと強く願っていた。
そんななか、3Dリマスター版の公開が発表された! 今度こそ映画館で絶対に鑑賞する。絶対に! あまりにテンションがあがった僕は、予習復習も兼ね、深夜の自宅でうやうやしく「タイタニック」を鑑賞し始めた。
②:当時、ディカプリオ23歳、ケイト・ウィンスレット22歳 オーラと演技力に圧倒される
何度観ても主役2人に目を奪われる。「今回は別のところを注視しよう」と意識しても、いつも2人の初登場シーンで意識を強奪され、魅入ってしまう。
ジャック役のレオナルド・ディカプリオの魅力として今回、気づきがあった。端正な顔立ちはもちろんいいが、むしろ彼は“眉間と額”なのだと。
真剣な表情のとき、眉間に刻まれる2本の深い縦シワは強い意志を感じさせる。上目遣いになったときに額に浮かび上がる3本の横シワは、僕に“夕陽に向かって飛ぶ3羽のかもめ”を想起させた。
そして額から鼻筋にかけて3カ所ほどニキビ跡のような陥没がある。まるで北斗七星だ。ローズをスケッチするあの名シーンではジャックの目元が何度もクローズアップされるため、たっぷり堪能できて最高だった。
そして、ケイト・ウィンスレット演じるローズだ。お偉方との会食の場でもふてぶてしくタバコを吸い始め、「やめなさい」とたしなめる母親の顔に煙をフッとはきかける。鳥カゴの中に押し込められる怒りは、不器用な反抗へと形を変えていく。
ローズの鬱憤は悪いことばかりではなく、やがてジャックとの運命的な出会いに繋がるから、どこまでもドラマチックだと胸が疼きっぱなし。僕は2人の甘く短い恋が、永遠に続いてほしいと願う。
あれもこれも、若かりし日のディカプリオとウィンスレットの演技力とオーラの賜(たまもの)だと感服させられた。3Dリマスター版は映像がさらに鮮明・立体的になっているので、キャストの存在感もブーストされるはず。観ればきっと「ここまですごかったっけ!?」と愕然とするだろう。
③:ドラマがやっぱり至高 ジャック&ローズだけじゃなく、“あの人“に強く共感し涙…
年齢を重ねるごとに共感・感動するポイントが異なる今作。それだけ奥が深いドラマだということだが、今回は特に、ジャックとローズが「毎日を誠実に生きることの尊さ」を僕に教えてくれた。
ジャックは、ローズを助けたお礼で上流階級の会食に招かれ、こんなことを語りグラスを掲げる。
「健康な体とスケッチ・ブック。朝目を覚ますとまた未知の1日が始まる。何が起こるか……橋の下で眠ることもあれば、世界一の豪華客船でシャンパン。人生は贈り物。ムダにはしたくない。どんなカードが配られても、それも人生。毎日を大切に」
僕もそんなふうに生きられたらと思った。今すぐにでもジャックのモットーは真似できる。観る者の行動を変容させるドラマの力強さは、やっぱりすさまじいものがある。
また、いち企業の会社員としては、意外にも“タイタニック号の船長”に同情せざるを得なかった。出港直後、船のオーナーから「もっと速く航行せよ」と要求される船長。安全面から一度は拒否するも、「スピードを自慢したいからもっと速く」と軽々しく再要求されて……。
このことが操舵と危険感知の難易度を跳ね上げ、結果的に氷山への衝突を招いたとも言える。物語終盤、あまりの事態にもはや船長の感情は消え、嘆くことも悲しむこともできず、ただただ呆然自失で船内を徘徊する姿に、胸が鋭く痛んだ。
④:テレビ画面でも驚くVFX・映像の迫力、増幅するカタルシス ラストの度を越した感動よ…!
「ターミネーター2」「アバター」「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」などのキャメロン監督による、ド迫力の映像体験も外せない。
映像のすさまじさがカタルシスをパンパンに増幅させ、超一流のハラハラ・ドキドキも味わえる。恋愛の幸福と悲哀だけでなく、映画という芸術のほとんどすべての要素が盛り込まれ、完璧なバランスで調和しているため、興味がそれる瞬間は皆無。本編尺(約3時間)もまったく長さを感じない。
そして、ジャックとローズの“物語の終わり”だけでも歴史に残るのに、最後にはそれを超える“殿堂入り級”のラストシーンが待ち受けているのが、「タイタニック」が「タイタニック」たる由縁だ。
一人称視点がタイタニック号の広い廊下を抜け、時計台の広間へと進んでいく……度を越した感動が押し寄せるラスト。きっと3Dリマスター版では、さらに感情が濁流のごとく溢れ出るはずだ。ハンカチではなくタオルが必要かもしれない。これを読むあなたにも、可能な限り早く鑑賞してもらいたいと願っている。
⑤:数えきれないほど観て、その度に良さを痛感した傑作 もしも映画館で鑑賞できたら…と悶絶
今回の「タイタニック」もやはり至福だった。エンドロールを眺める午前2時。
まただあだあ泣いたし、何度観ても“満足”という以上に“衝撃”を受けるのがすごい。3Dリマスター版は絶対に映画館へ行くぞ、との気持ちはより強くなった。
何より、注意力散漫になりやすい自宅での鑑賞だったのに、規格外の満足度と衝撃度を味わえた。大スクリーンで観たときには、僕は一体どうなってしまうのだろう? DVDやブルーレイ、VOD配信でもなく、絶対に映画館で観るべき傑作だと再認識した一夜だった。
⑥:3Dリマスター版は2月10日から2週間限定上映! 映画館で、人生が変わる――
3Dリマスター版を「ただ映像がきれいになっただけでしょ」と侮るなかれ。
最新技術×キャメロンという超巨匠による“現実”と錯覚するほどのリアルな映像は、映画の世界への深い深い没入を引き起こす。ひと目観た瞬間、僕やあなたはタイタニック号のなかに立っているだろうし、同じシーンでも、まったく別物のように感じ、ひたすら感動できるはずだ。
映画館で観られたならば、きっと“映画観“だけでなく、人生観すら変わるかもしれない。繰り返しになるが、気をつけてほしいのが、上映は2週間限定ということ。お近くの映画館へ、今すぐに鑑賞しに行こう。