「あなたは本当に死ぬのが下手ね!!」オットーという男 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
あなたは本当に死ぬのが下手ね!!
「幸せなひとりぼっち」と「オットーという男」をちょっと比較してみました。
オットー……………………………オーヴェ
大卒……………………………………中学卒業後に技能学校へ
会社を引退した理由
配置転換………………………………解雇
妻との出会い、
オットー
落とした本を届けて汽車賃を借りる
オーヴェ
火事で家が丸焼けになり、列車で寝ていたら動いてしまった。
前の席に座っていたソーニャに汽車賃を借りる
「お金を返す代わりに食事を奢って・・」
と言う彼女たち(?)
(ここは同じです。)
スウェーデン映画はオーヴェと父親の絆が細かく描写されます。
サーブ(スウェーデンの国産車)好きだった父親。
サーブ好きはオーヴェに引き継がれます。
車が原因で親友と仲たがいする所も、同じです。
妊娠中の妻と旅行に行き、事故に遭う。
オーヴェは妻が流産した上に、ソーニャは後遺症から車椅子になる。
オーヴェの方がより波乱の人生です。
「オットーという男」はよく言えばマイルドになっています。
どちらも最愛の妻を癌で亡くして生きる希望を失い「自殺」を
何度も何度も試みます。
首吊りすると天井のホックが壊れて落下するオットー、
オーヴェの場合はロープが切れて同じく落下してしまいます。
あとは、この映画で重要な登場人物。
隣に越してきた身重の妻。
米映画では、マリソル。
スウェーデン映画はパルヴァネ。
彼女のお節介や頼み事に振り回される2人(オーヴェとオットー)
隣家の移民の妻が、ことごとく自殺の邪魔をするのです。
マリソルは明るく騒がしく、パルヴァネは心根が優しい。
そして彼女の頼み事を渋々聞いてやるうちに、なんとなく生きる意味や、
生きるチカラが湧いてくるのです。
「エルヴィス」ではエルヴィスから搾取しまくる極悪の守銭奴のマネージャー。
今度は苦虫を噛み殺した「無愛想」で「怒りっぽい」
町一番の嫌われ者(?)
良い人の代表で好感度満点のトム・ハンクスは、この所、
悪人も変わり者もと、自由自在に芸域を広げています。
オットーは持病があり、道でうずくまって救急車で運ばれた病院で、
医師は、「心臓が大き過ぎる」
これを聞いた隣人マリソルは大笑いします。
心臓が大きい→心が広い→良い人、
とはならないオットーの大きい心臓を、笑いのネタにしてしまう。
医師も「心臓肥大です」とか、「カテーテル手術をしましょう」
とか、「ペースメーカーを入れましょう」なんて
言わないんですね!
そしてここでパルヴァネの(タイトルに書いた)名セリフ。
「あなたって本当に死ぬのが下手ね!!」
です。
優しいパルヴァネ(マリソル)の家族と出会い、
2人の幼い娘たちに慕われ、
野良猫はオットー家の飼い猫になる。
いつの間にか妻のベッドの上。
子供も猫も優しい人は分かるのね。
人を信じる事を思い出したオットー。
晩年の3年間はとても幸せそうでした。
とても後味のいい映画でした。
(オットーの青年時代を演じたのが、実の息子のトルーマン・ハンクス)
(スクリーンへ、突然の出現に驚きましたが、不思議な存在感!)
こんにちは♪
共感していただきましてありがとうございました😊
同時だった、と思います。琥珀糖さんなレビューがたくさんありやっと探して、しかし一瞬ためらいまたにしようかかどうしようと思ったら赤く点いて❣️
いいお話でした。
また『幸せなひとりぼっち』も
再鑑賞してレビューします。
こんばんは♪
wowowで同日先に『幸せなひとりぼっち』の後『オットーという男』がありましたが、『オットー‥』の途中で寝てしまいまた後日で、いい作品でした。トム•ハンクスの方がだいぶスマートになってより神経質そうで、隣の奥さんよく引越して来てくれてよかったです。また観るの楽しみにします。🦁
こんばんは♪明後日にTVで鑑賞予定。
昨日おっしゃっていた映画館で観ない、なるほど新作も皆TVですね。そんなに早く放映されているのですね。wowowで最近『RRR』シリーズ。明後日本作です。
『生きる大川小学校‥』の生存者の児童の証言を破棄していたのは映画でも言われていました。子供たちなりに日頃から遊ぶうちに気づいていたのだと思います。この大川小学校、色々な災害に際しての避難経路等、きちんと決めていなかったという驚きの事実。定めてなくとも臨機応変だとか、遊びで知り得た知恵とかあった筈なのに、教務主任さんも安全な場所を知っていたのでしょうね。
皆亡くなると、証拠隠し。学校、委員会
とくれば県ですよね。皆ごまかす方向。
今日は日中暑いくらいでした。雨降りの前兆だったのでしょう、今降っています。
琥珀糖様
こんにちは。
>オットーの青年時代を演じたのが、実の息子のトルーマン・ハンクス
スクリーンへ、突然の出現に驚きましたが、不思議な存在感!
そうだったんですか!知りませんでした。なかなかな好青年でしたし、確かに不思議な存在感でした。青年期と老年期を親子で演じるなんて、なかなかですね!少し前にみた「銀河鉄道の父」は、役所広司さんが演じ分けてましたが、ちゃんと若々しくなっていて、CGなのかなと思いました。
赤ヒゲでした。