「リメイク作。単体で観ると良いがやっぱり、、」オットーという男 mamiさんの映画レビュー(感想・評価)
リメイク作。単体で観ると良いがやっぱり、、
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6年ほど前に公開されたスウェーデンの作品をリメイク。トムハンクスだし、上手いし、良い作品に仕上がってたと思います。たぶんこの作品だけを観れば良い作品を観たな、と思えたと思う。移民家族の女性役の人も、隣人の老夫婦も、みんな良かったです。でもやっぱりオリジナルのスウェーデン版には及ばないという感想。
ハリウッド作品らしく、全体的にほのぼのしていてオットー自身もわりとユーモアがあったり良いことを言ったりしますが、スウェーデン版は終始硬質で無愛想なまま最後まで進みます。それが良いのです。「死」が身近にあり、「死」に向かおうとしていた男が、最後に「生」そのものである赤ん坊を抱き、表情を緩める。それだけで本当に感動しました。リメイク版はほのぼのした写真とかもいかにもハリウッド風で心を動かされるものの、わたしはオリジナルの方がよかったと思いました。好みもあるかもしれませんね。
過去の部分の挟み方も、スウェーデン版の方が上手く、心に沁みました。オーヴェ(オリジナル版の男の名前)の父との関係から描かれ、孤独に生きてきた彼がソーニャと出会い、若い2人の残酷で美しい、かけがえのない日々もよく描かれていました。学校にスロープの設置を訴えるところなどもよかった。
この作品に関しては、あの寒々として無骨な北欧の空気感がとてもあっていた気がします。だからこそ、ラストの赤ちゃんを抱くシーンが活きたと思いました。
またオリジナル版見直そー☆
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